日常生活にも取り入れられる! オーラソーマをベースにした、色の持つパワー【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.104/心理カウンセラー 篠沢友紀子さん】#2
「ヘルスケア業界」のさまざまな職業にフォーカスし、その道で働くプロに、お仕事の魅力や経験談を語っていただく連載企画「もっと知りたい! ヘルスケアのお仕事」。
今回お話を伺ったのは、心理カウンセラー 篠沢友紀子さん。
現在、東京都・代官山のサロンでオーラソーマを使った心理カウンセリングを行う篠沢さん。
前編では、オーラソーマに出会った経緯や、現在の活動内容について伺いました。
後編では、この仕事のやりがいや今後の目標、未来の心理カウンセラーに向けたアドバイスを伺います。
色の持つパワーを味方につけて
日常生活を豊かに!
――お話を伺っていると、色の持つパワーってすごいんですね。なんだか日常生活にも取り入れられそうです。
そうですね。例えば、巣鴨のおじいちゃん、おばあちゃんには赤いパンツが人気ですよね。これも色の持つパワーが影響していて、赤はエネルギーや体力を補ってくれる色なんです。そして第一チャクラ(腰から下)の対応カラーが赤。身体が疲れている時、エネルギー不足を感じる時に赤い下着を身につけるのは、年齢関係なくおすすめです。
あと、デートの時はピンクのものを身につけるといいでしょう。ピンクは女性らしさ、女子力アップのカラーです。これは性別の問題ではなく、優しさ、受容性という意味なのですが、デートの時イライラ&ピリピリしているより、相手の会話を素直に受け止められる方がお互い楽しい時間が過ごせますよね。優しい雰囲気を出せる色でもあるので、好感度アップも期待できそうです。
会話やコミュニケーションでいうと、第五チャクラ(喉)の対応カラーはブルー。会議で何かを発表する時や提案する時は、スカーフやネクタイをブルーにするといいでしょう。
さらに言うと、感情を素直に表現したい時にはターコイズがおすすめです。ターコイズは、第五チャクラの対応カラー・ブルーと第四チャクラ(心)の対応カラー・グリーンが混ざった色ですからね。舞台役者さんの中には、ターコイズをお守りがわりに持っている人もいるそうですよ。
――面白いですね!
色にはそれぞれ意味と効果があるんです。ぜひちょっと意識してみてくださいね。
自己分析をして自己を一致させるために、
カウンセラー自身もカウンセリングを受ける必要がある
――心理カウンセラーのやりがいや魅力を教えてください。
クライアントさんのいい変化を一緒に喜べるのが魅力であり、やりがいですね。悩みを乗り越えて変わっていく姿を見ると、私も幸福感を感じるんです。それが心地よくて、この仕事を続けているといっても過言ではありません。
――でも、お悩みを聴くのって体力も気力も必要ですよね。常に気持ちをフラットに保つ必要があると思いますが、どのようにケアされていますか?
カウンセラーは、自身も定期的にカウンセリングやメンテナンスを受ける必要があります。「教育分析」といって、自分自身を分析して理解しておくんです。私も月に1回のペースでカウンセリングやセラピーを受けています。
というのも、自分に悩みや問題があり自身を理解できていないと、同じような悩みを持つクライアントさんに出会った時に気持ちがザワついたり、落ち込んだり、正常なカウンセリングができなくなってしまうんです。心理学用語で言うと「自己一致していない」という状態ですね。そうならないためにも、自己分析をして自分を理解しておくことが大切です。
また、一般的なリラックス法でいうと、自然を感じたり、深い呼吸をしたりストレッチをすることでしょうか。適度な運動をするのもいいですね。私はよくプールに行くのですが、身体を動かすことはすごく大切です。悩んでいたり、ダルさを感じている時に寝てばかりいると余計に辛くなるんですよ。そういう時は、適度に身体を動かして気分転換やストレス発散するのがいいんです。もちろん「無理のない範囲で」ですが、自分に合った方法を見つけてください。
――今後の目標や新たな夢などはありますか?
最近、カウンセラーやセラピストに向けての「カウンセリングスキル講座」を始めました。これは、心理カウンセラーやセラピストの資格を取得してはいるものの、「やり方がわからない」「カウンセリングすることに不安がある」という人たちに、カウンセリングの基本的実践力を身につけてもらう講座です。今後はこの講座に、今以上力を入れて取り組んでいきたいですね。
また心理カウンセラーやセラピストに限らず、「何か始めたい」「好きなことを仕事にしたい」という人を後押しするような仕組みも考案中。昨今のコロナ禍は、みなさん自分自身の生活や仕事について改めて振り返る機会になったんでしょう。「このままでいいんでしょうか?」「今〇〇の仕事をしていて会社に勤めているけど、本当は何か別のことをやりたいんです!」という悩みを訴える方が増えてきています。そんな人たちが学べるようなスクールを作れたらいいなと思っています。
相手を「見抜く」のではなく、
相手を「わかろうとする」ことこそ、
信頼関係を築く第一歩
――今後、心理カウンセラーを目指す人に、何かアドバイスをいただけますか?
「ちゃんとしたところで学んで欲しい」ということですね。最近、心理カウンセラーの資格取得を目指す人が増えていますが、学校の中には「1日で取れます」「1週間で取れます」と謳っているところがあるようです。正直いうと、それって本当に大丈夫なんでしょうか? 冷静に考えて、1日や1週間しか勉強していない人のところでカウンセリングを受けたい人っているんでしょうか?
もちろん、その1日や1週間をきっかけにするのはいいと思います。カウンセラーの勉強は実際にカウンセリングするためだけでなく、対人関係についてより深く考えるきっかけになったり、自分自身を見つめ直したり、自分のためになることがたくさん学べます。でも、そこで学んだことだけでクライアントさんを相手にするのは、やはり無理があると思います。
――誤った対応をしてしまうと、クライアントさんのお悩みをより深いものにしてしまう可能性だってありそうですよね。
その通りです。カウンセラーにもルールや規則など、守らなくてはいけないことがあります。それはクライアントさんに迷惑をかけるだけでなく、クライアントさんがカウンセラーに依存してしまい対処に困ってしまう、ということを避けるためでもあります。お互いを守るためにも正しい知識ときちんとした経験を身につけていただきたいですね。
そもそも心理カウンセラーは、一生学び続ける仕事です。終わりはありません。その覚悟を持って取り組んでほしいと思います。
――ありがとうございました。最後に「心理カウンセラーの3ヶ条」を教えていただけますか?
・自己分析をして自分自身を整える。自己一致する。
カウンセラーは自分自身とも向き合って、客観的に自己分析ができないといけません。自分自身を理解して自己一致できていないと、気持ちや考えがブレてしまい、クライアントさんの悩みを真摯に受けとめることはできないと思います。
・クライアントさんに寄り添って、信頼関係を築く。
カウンセラーがやるべきことは「相手を見抜く」のではなく、「相手をわかろうとする」ことです。悩みを言い当てるのではなく、話を聴くこと。「あなた、こうでしょ?」と言い当てることを達成感だと勘違いしないようにしましょう。
・学び続けること。
先ほどもお伝えしましたが、カウンセラーは一生学び続ける仕事です。勉強会やスーパービジョン(スーパーバイザーからの指導・教育)を受けることもそうですが、クライアントさんから学ぶこともたくさんありますよ。
取材・文/児玉知子
撮影/喜多二三雄