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ヘルスケア 2024-03-02

営業職を経てヨガの道へ。レッスンの振り返りを欠かさず、常に進化。姿勢改善トレーナー・向出みほさん

神奈川で姿勢改善トレーナーとして活動する向出みほさん。2017年からヨガインストラクターとして活動を始め、現在はコンディショニングトレーニングを軸にしてピラティスの要素も取り入れた姿勢改善のパーソナルトレーニングを提供しています。その丁寧な指導は好評で、2023年12月末にはパーソナルコンディショニングサロン「eny」をオープンするなど活躍を続けています。

前編では営業として働いていた向出さんが、どのようにしてヨガインストラクターになったのかを伺います。仕事は充実していたけれど、10年、20年先の将来を考えたときに違和感を覚え始めたという向出さん。そんなとき、自分の心と身体に変化をもたらしたヨガを仕事にしようと決めたそうです。

今回、お話を伺ったのは…
向出みほさん

姿勢改善トレーナー/ヨガ・ピラティスインストラクター
製薬会社の営業を経て、2017年にRYT200を取得し、ヨガインストラクターへ転向。ヨガスタジオでの固定レッスンと自主開催レッスンを並行して行い、経験を積む。2020年、長女を出産。育休中に肩の不調を経験して、健康に対する考え方が変わったのを機に、ピラティスインストラクターの養成講座に通う。その後、パーソナルトレーナーとしての学びも深めていく。

2023年12月末 にはパーソナルコンディショニングサロン「eny」をオープン。個人の悩みに寄り添いながら身体の癖や動きを見極め、呼吸トレーニングなどを取り入れながら、姿勢改善を提供するパーソナルトレーニングは不調改善やスタイルアップにつながるとお客さまからの信頼も厚い。

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将来を見据え、MRからヨガインストラクターへの転向を決意

まったくの異業種からヨガインストラクターへ転向した向出さん

――姿勢改善トレーナーになる前は、ヨガインストラクターとして活動されていたそうですね。ヨガとの出会いは?

元々は製薬会社の営業、いわゆるMRとして働いており、3年くらい趣味でヨガを習っていました。通い始めたきっかけは運動が好きだったのと、運動不足の解消や健康維持のためです。通っていたのがホットヨガだったこともあって、汗をかくだけでも気持ち良かったのと、日常生活から離れて1人で集中できる空間というのも私にはとても心地よかったんです。忙しくても必死で通っていましたね。

――そこからなぜ、ヨガインストラクターを目指し始めたのですか?

MRの仕事は自分がなりたいと思って就いた仕事ですし、充実もしていたのですが、あるときふと、この先も続けられるかなと考えるようになったんです。当時は朝早く、夜も遅かったため、将来的には子どもを持ちたいという気持ちと、仕事を全力で全うできるかという葛藤が常にありました。仕事に対して手が抜けない性格でもあったので、土日までパソコンを開いて仕事を進めてしまうこともありました。そんななかで、会社員としての10年、20年後を想像したときに違和感を持つようになりました。

――そこで、ヨガに気持ちが向いたわけですね。

はい。性格的に、興味があることとないことの温度差がすごくあるので、次の仕事もなんとなくでは決められないと思って、自分の心が傾くところを探したところ、ヨガに行き着きました。自分が趣味としてヨガを続けていて、人にも自信を持って勧められると思ったことが大きかったです。そしてフリーランスの働き方にも興味があったんです。自由度の高い働き方や、自分の身体を整えながら学び働けることにもワクワクしました

――そこからどのようにしてインストラクターに?

自分の理想とするヨガインストラクターの働き方をするためには、どのような道をたどっていいのかが分からなかったので、当時通っていたLAVAの大好きだったインストラクターさんが辞めるときに、手紙を渡しました。本当はそういうことをしてはいけないらしいのですが(笑)。自分の現状とヨガインストラクターになりたい思いを書き、RYT200を取ったほうがいいのかなどの質問を添えたところ、返事をくださって、フリーランスとして働きたいのであれば、資格を取ったほうがいいと書かれていました。30歳のときにスクールに通い、RYT200の資格を取得。そして会社を退職し、ヨガインストラクターとなることができました。

自主開催とスタジオ所属の2本柱でキャリアアップ

向出さんはヨガインストラクターとして、徐々にキャリアアップしていったそう

――そこからヨガインストラクターとしての仕事を、どのように広げていったのですか?

一般的にフリーランスのヨガインストラクターの仕事の始め方は、自主開催でレッスンを行うか、スタジオのオーディションを受けて、合格したらレッスンを担当させていただくという2種類の方法があります。私はその2つを並行して行い、段々と経験を積んでいきました

――自主開催の集客は、最初は大変だと思いますが、どのように進めていましたか。

私は、自宅マンションの共有施設を使って自主開催していたので、最初のころはマンション内の掲示板を使って告知をしていました。ところが途中からそれが使えなくなってしまったので、市が管理している街中の掲示板に切り替えました。ただ、これも途中で使えなくなってしまったのですが(笑)、この頃にはある程度の集客ができていたので、一度来て下さった方がお友達を紹介してくださったり、リピートしてもらったりして開催を続けることができていました。

――SNSなどは利用していましたか?

インスタグラムを使っていましたが、当時はSNSが苦手なタイプでもあったので、集客につなげるのはなかなか難しかったです。SNSは私にとっては、自分が学んだホットな情報をアウトプットする場だったと思います。それを誰かが見てくださり、実践していただけたり、参考にしていただければいいなという気持ちで発信していました

――スタジオと業務委託契約を結ぶためのオーディションは、受かるのが難しそうですが。

私も落ちたり、受かったり色々経験しましたが、ひとつ今思うのは、オーディションの合否は技術だけで決まるわけではないということです。スタジオさんが求めている雰囲気や、働ける時間帯などいろんな要素が混じり合って決まるものですし、ご縁やタイミングもあるので、もし落ちたとしても、あまり落ち込みすぎない方がいいのかなと思います

レッスン後は必ず振り返り。「だめだった」で終わらせず、改善策を出す

キャリアアップのため、振り返りを欠かさなかったという向出さん

――ヨガインストラクターとしてキャリアアップしていく際に、心がけてきたことは?

自分のレッスンが終わったら、絶対に振り返りをするようにしていました。「あそこ、だめだったな」で終わらないように、自分が気になった部分には必ず改善策を出します

あとは自分が教える側になっても、学び続けることもとても大事にしていました。当時、週に2回は大好きだった先生のレッスンを受けに行っていたのですが、その先生方のレッスンの流れを全部ノートに書いて復習していました。

――すごいですね。レッスン中には書けないと思うので、あとから思い出して書くということですよね。

その日の夜か、遅くとも次の日中には書くようにしていました。デビューしたてのころは、自分のなかでレッスンの流れのバリエーションがなかったので、全部の流れを書き起こすようにしていましたね。その後は自分のレッスンに取り入れたい動きや言い回しなどのポイントを抽出するようになりました。ちなみにこれは今も続けていて、書きためたノートは、5冊目になっています。


後編では、コンディショニングトレーニングを軸としたパーソナルトレーナーに転向した理由を伺います。きっかけは2020年に起きた肩の不調。なんと2年半リハビリに通い、かなり重症だったといいます。インストラクターとしての活動も満足にできず、落ち込む日々だったといいますが、それを機に健康について改めて考えなおしたことが、人生の大きな転機となったそうです。後編もお楽しみに!

Information

eny
住所:神奈川県横浜市中区不老町1-6-10 苗場ビル9F B
JR関内駅南口から徒歩3分

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