バレエ経験を活かしてピラティス×バレエ×ストレッチを組み合わせた独自のメソッド「エレコア」を考案！【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.132 バレエ×パーソナルジム プリマ経営者 隅田咲さん】#1
ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。
今回は、愛知県名古屋市でバレエを取り入れたバレエ×パーソナルジム プリマを経営している隅田咲さんにインタビュー。
隅田さんは自身のバレエ経験を活かし、ピラティス×バレエ×ストレッチを組み合わせた独自のメソッド「エレコア」を考案します。トレーナーデビュー後、ジムを開業するまでの経緯や、打ち出している「エレコア」について詳しくお聞きします。
今回お話を伺ったのは…
トレーナー 隅田咲さん
高校卒業後、バレエを学ぶためにイタリアに1年間ほど留学。その後、各国を飛び回って20歳で日本に帰国し、長年のバレエ歴を活かしてトレーナーデビューを果たす。3年後、愛知県名古屋市にてバレエ×パーソナルジム プリマを開業し、運動が苦手な人々のサポートを行う。
バレエの魅力を伝えるためにトレーナーの道へ
バレエ現役時代のお写真。今でも趣味として取り組んでいるのだとか。
――幼少期からバレエを習っていたようですね。
最初は母親に勧められて始めたんです。実際に始めてみたら私に合っていたのか、3〜20歳くらいまで真剣に続けられました。
高校卒業後はより本格的に取り組むために、バレエが発展している海外へ奨学金を得て、留学しました。国が運営しているため、サポートが手厚く、バレエに集中して取り組める環境なんです。主に、バレエに関連するトレーニング方法や解剖学などを学びました。
――では、トレーナーを目指した経緯は？
留学をしていたとき、ピラティスに出会ったことがきっかけです。
私はそれまでバレエは練習さえしていれば上達すると信じていたのですが、できないことがいくつかありました。そんなときに学校でピラティスの授業があり、学んで実践していくうちにできることが増えていって。トレーニングで悩みを解決できたり、体を整えたりできることを実感し、トレーナーの仕事に興味が湧きました。
そのあとはトレーナーとして活動するために資格を取得し、個人で活動をスタート。最初はレンタルスタジオを借りて活動していましたが、3年目くらいに軌道に乗り、バレエ×パーソナルジム プリマを開業させました。
――初めからどこにも属さずに独立した理由は？
実は、トレーナーを目指した理由がもう一つあったんです。
個人的にバレエはトレーニングの方法として向いていると思っていて。でも、バレエそのものが日本ではあまり浸透していない。大手や有名ジムで打ち出せば、多少は認知度も上がると思うんですが…無名の私が提案しても展開してもらえる確率が低いなと。それなら、バレエの良いところを一番分かっている私が個人で発信していく方が良いんじゃないかと考え、最初から独立して集客することにしたんです。
――具体的にボディメイクにバレエを反映させるメリットを教えてください。
バレエは幼少期から始めていなければ、身体を動かすことが難しいといったイメージがあると思うのですが、そんなことはないんです。繊細でダイナミックな動きを要するバレエは、バランス良く身体が引き締まり、しなやかで女性らしい身体づくりに特化しているところがボディメイクに落とし込むべきメリットだと考えます。
――活動していく中でのコンセプトは？
ストレスなく、自分の理想とするスタイルを手に入れてもらうことです。
激しい運動が得意ではない私でもバレエだけは続けられたんですね。それはバレエにはたくさんのポーズや技があって、その一つ一つをこなす達成感を感じられたからだと思っていて。バレエと運動と両方の楽しさを感じてもらえるトレーニングを提案することを目指しています。
バレエを取り入れた独自のメソッド「エレコア」とは？
今まで運動を習慣にしていなかった方でも簡単にできる動きを選んで作っているようで、初心者の方でも安心して取り組めます。
――その打ち出したいトレーニングこそが「エレコア」なのでしょうか？
そうですね。正しくはその原型になったものです。ベースは当時から変わらず、バレエとピラティス、ストレッチの要素を詰め込んだメソッドになります。常に改良し続けて、ようやく1年前に「エレコア」として打ち出し始めました。
――ご自身が考案した「エレコア」メソッドについて教えてください。
解剖学やいくつかのトレーニングなどに基づき、美しい体を作るバレエ、機能的な体を作るピラティス、柔軟性を引き出すストレッチを組み合わせて考案したボディメイクです。
ダイエット効果はもちろん、美しくて正しい姿勢への改善、さらには体を動かす楽しさを感じられます。筋トレのように筋肉隆々なイメージとは異なり、体への負担をかけすぎず程よく引き締められることを目指しました。
――ターゲットにしている層は？
「エレコア」は、先述したように激しい運動をするわけではないため、今まで運動をしてこなかった方が気軽に取り組めるボディメイクとして打ち出していました。それを踏まえて、体型の変化が気になり出す40〜50代に注目したんです。最近では、メソッドに興味を持っていただいた20〜30代など幅広い層の方々のご利用も増えています。
――実際にトレーニングを受ける方はどんな目的が多く見受けられますか？
まさに「エレコア」が目指す、女性らしいしなやかな身体を求めている方、運動が苦手で続かない方がほとんどでしょうか。
激しい動きをしないので運動が苦手でも楽しく続けられていると、嬉しいお声をいただいています。無理のない運動なのに「体のラインが変わった」「姿勢が良くなった」というような。何事もそうだと思いますが、継続しないと意味がないと思うんです。でも、きつい運動だと続けられない方が多いですよね。どうせ続けるなら、楽しい方が良いじゃないですか。激しい運動が苦手、継続性がないことにコンプレックスを抱いている人には「エレコア」のメソッドがおすすめです。
バレエ経験を活かしてトレーナーの道へ進んだ隅田さん。自分と同じように運動が苦手な人に向けて「エレコア」を考案し、多くのファンを獲得しました。後編では、「エレコア」を基に対面トレーニングを行っているバレエ×パーソナルジム「プリマ」についてのこだわりを詳しく伺います。
取材・文／東 菜々（レ・キャトル）
