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特集・コラム 2022-09-14

訪問介護員になるには資格がいるの?仕事内容や給与などについても紹介

自宅で生活を行う高齢者や障がい者は、サポートが必要な場面が時としてあります。そのようなときに活躍するのが「訪問介護員」です。訪問介護員は、ホームヘルパーと呼ばれることもあり、高齢者の生活をサポートする仕事を行います。

今回は、訪問介護員になるには資格が必要なのかどうかについてや仕事内容、給与などについて紹介します。

訪問介護員になるには

訪問介護員になるには、介護職員初任者研修やさらに、上位資格となる介護福祉士実務者研修の修了が必要です。そもそも訪問介護員とは、介護が必要な高齢者や障がい者などに対して自立した生活をサポートするような業務を担う仕事を行います。

介護についての基礎知識や理解を深めた上で業務を担う必要があるので、知識を身に着け、資格を取得する必要があります。

訪問介護員(ホームヘルパー)とは

訪問介護員は、介護保険法に沿ってその対象者となる利用者に対して訪問介護のサービスを提供する専門的な職業です。

訪問介護員というよりもホームヘルパーの方が聞きなじみがあるかもしれませんが、正式名称は「訪問介護員」です。ホームヘルパーが正式名称でないことは、これから介護の現場で訪問介護員を志すにあたって知っておくとよいでしょう。

また同じように「介護ヘルパー」などと呼ばれることもあるようですが、こちらも一般的に訪問介護員や施設介護員のことを指しています。

訪問介護員の仕事内容を紹介

訪問介護員は、日常生活においてサポートが必要な利用者の自宅にて、ほとんどの場合マンツーマンで仕事を行います。対象となる利用者は、介護保険法に基づいて要介護や要支援と認定された方です。

介護保険のサービスでどのような介助をするのかは利用者の状況によって異なります。ケアプランをケアマネージャーが作成し、その内容に沿って介護を行うような仕組みです。以下で具体的な訪問介護員の仕事内容について解説するので参考にしてみてください。

身体の介護

身体介助とは利用者の体に関する介護のことを指していて、直接触れて行う介助が主となっています。利用者の状況に合わせて以下のような内容の介助を行います。

・体位の変換や移動の介助を行う
・車などの移乗介助や外出のときの介助
・排泄の介助
・食事の介助
・身体の清拭や入浴介助、身だしなみの介助
・着替えの介助
・服薬の介助
・起床または就寝の介助
・身体の状態に合わせた専門的な調理
・声かけ、見守り など

利用者が自身で行える部分は見守りや声かけを行うなど、あくまでも自立支援の一環という立場で一人ひとりの状況に合ったサポートを行います。

家事の援助

家事の援助とは、利用者に対して生活面でのサポートを行う内容となっています。具体的には以下のような内容です。

・掃除の援助
・洗濯の援助
・ベッドメイク
・換気、室温の調整
・衣類の整理、補修など
・一般的な調理や配膳
・買い物や薬の受け取り

利用者が生活しやすいように家事のサポートを行います。身の回りを整えることは自宅で生活する上で大切な援助です。

通院など医療機関とつなぐサポート

利用者が病院や行政機関などに行く際に、付き添いをするサービスもあります。具体的には、医療機関までの運転や病院を受診する際の手続きを行うなどです。徒歩での移動や、タクシーやバスなど公共の交通機関を利用するときの分類は身体介護になります。

サポートの範囲としては、病院の入り口までの介助が範囲内となっています。病院の待合室や診察室などの病院の中までは、介護保険法の都合から付き添えません。

ホームヘルパーができないこともある

訪問介護員(ホームヘルパー)が行えないサポートもあります。利用者本人に対して直接関わらないことは対象の範囲外となります。例えば、利用者が生活していない範囲の家の掃除や庭の手入れなどがそれに当たります。

・利用者が生活していない範囲の家の掃除
・庭のお手入れ
・家族全員の調理
・私用の送り迎え
・援助が目的としない散歩などの付き添い など

これらの内容でも介護保険適用外で自費で支払うことでサポートを行っている事業所もあります。また、利用者と共に行うことに関しては上記の内容でも行える場合もあるので、確認が必要です。

訪問介護員は資格がいる?

訪問介護員(ホームヘルパー)になるには、上述したように介護職員初任者研修もしくはさらに専門的な知識が身につく介護福祉士実務者研修の修了が必要です。基本的に1人で利用者の家に訪問して仕事を行います。

いろいろな出来事が起こった際に、適切に判断できなければならないので知識を身に着けておかなければなりません。ここからは訪問介護員として働くにあたって必要となる資格の内容について紹介していきます。

介護職員初任者研修とは(旧ヘルパー2級)

介護職員初任者研修とは、介護の基本やコミュニケーション技術など10科目に渡って学びます。介護職員として必要な介護・福祉サービスの理解と医療との連携や認知症の理解やこころとからだのしくみと生活支援技術なども学び、介護知識が習得できる資格です。

原則として16歳以上から受講でき、各都道府県の民間で行っているスクールか、ハローワークなどで受講できます。

介護福祉士実務者研修とは(旧ヘルパー1級)

介護職員初任者研修より上位である資格として介護福祉士実務者研修があります。介護福祉士の国家試験を受験する方は取得する必要がある資格です。内容は、介護職員初任者研修よりも介護の深い知識が身につくことが前提の内容となっています。

介護の基本的な知識が身につく「コミュニケーション技術」「発達と老化の理解」「認知症の理解」「こころとからだのしくみ」などのほかにも、「医療的ケア(たん吸引や経管栄養)」を加えた20科目が学習する内容です。

介護福祉士

介護福祉士は、介護の資格の中でも唯一の国家資格です。資格を取得することで介護に関する専門的な知識や技術を身に着けられます。資格を取得することで利用者の生活の質を保つような支援を行うにはどうしたらいいのかをより考えられるようになります。

また、取得している訪問介護員(ホームヘルパー)は、より専門的な知識や技術を持ち合わせていることが理由で、介護福祉士の資格を持っていない人よりも約2〜3万円ほど月給が高いことが多いようです。

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訪問介護員の給与について

訪問介護員の給与は、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、常勤者の場合は月286,920円ほどです。前年度と比べると介護職員等特定処遇改善加算の届けを出した事業所は、14,420円上がっています。

雇用形態や業務内容、事業所によっても変動がありますが、介護職全般において今後さらに需要が高まり、処遇改善なども行われていることがわかります。

参考URL:厚生労働省令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要

訪問介護員のやりがいとは

やりがいは何より利用者と実際に関わる中で社会の役に立つ実感が感じられたり、利用者から直接感謝の言葉を聞くことができたりする部分にあるでしょう。また、訪問介護員の経験を積むとサービス提供の責任者としてキャリアアップする道も開けます。

サービス責任者は、リーダー的な立ち位置として訪問介護員の相談を受けたり、介護支援専門員と連絡調整を行ったりする業務を担い、給料も訪問介護員よりは高くなる傾向があります。

スケジュールに自由度がある

訪問介護員は雇用形態を選ぶことで短時間でも働ける仕事です。隙間時間でも仕事ができるので、正社員の勤務時間では働けなかった人でも働きやすいでしょう。

このように訪問介護員は雇用形態が選びやすく、スケジュールに自由度を保ちながら働けます。ワークライフバランスを保ちながら働きたい人にもおすすめの仕事です。

訪問介護員の1日のスケジュール例

訪問介護員の1日のスケジュール例をみてみます。雇用形態や事業所によってもスケジュールは異なりますが、8時間勤務の場合はおおよそこのようなパターンが多いでしょう。

これらの内容は主に日勤でシフト制で行うことが多いです。事業所によっては夜勤があるところもあるので事前に確認しましょう。

訪問介護員として活躍してみよう!

訪問介護員は、自宅でサポートを受けながら自立して過ごしたい高齢者や障がい者を支える大切な職業であることがわかりました。利用者と直接関わることでやりがいも感じやすく、キャリアアップも目指せます。

雇用形態もさまざまで、需要のある訪問介護員の仕事は、ライフステージが変化した際にも続けやすい仕事です。訪問介護員の仕事が気になる方はぜひ資格を取得し、チャレンジしてみましょう。

参考URL:厚生労働省令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要

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