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ファクトリージャパン_小牧めぐみ
学び・キャリア 2019-09-03

株式会社ファクトリージャパングループ(FJG) 代表・小牧めぐみ整体師は「白衣を着たエンターテイナーであれ」(後編)

OLから整体師に転身し、株式会社ファクトリージャパングループ(FJG)の創業者でもある横浜南整体院のオーナーから薫陶(くんとう)を受け、着実に整体師としてのキャリアを積み重ねてきた、株式会社ファクトリージャパングループ・代表取締役社長の小牧めぐみさん。後半は、社長でありながら今なお現場に立ち続ける理由や会社の理念経営を支えているクレド(企業の行動信条・行動指針)、そして整体師が一番大切にしなければならない姿勢について、お話しいただきました。

整体師は、人を幸せにできるお仕事

2015年に現職でもある代表取締役社長に就任し、トップとして会社の成長を見続けている小牧さんは、今でも現場に立ち続けています。

「昔からのお客さまがいるので、現場での整体師業は辞められないです。66~67歳くらいで初めて出会ったピアニストのAさんは現在(いま)82歳くらいですが、いつも横浜から銀座まで車を運転されてご夫婦で見えられます。昔からずっと元気で、普段はコンサートを開いているような音楽キャリアの持ち主の方で。そのAさんから『音楽活動にいったん区切りをつける』と言われて、コンサートに招いていただいたことがありました。コンサート終了後、Aさんは私に『小牧先生がいたからこそ、80歳を超えるまでピアノを続けてこれました』と感謝のメッセージをいただいたことを覚えています。『整体の仕事に携わっていて、本当に良かった』。そう思えた出来事でしたね」

小牧さんいわく、「整体師は、人を幸せにできるお仕事。こういったエピソードは、お店の中にたくさんあります」。小さいお子さんから、ご年配の方まで。年齢を問わず幅広い世代と触れ合える機会があるのは、整体の仕事の魅力なのかもしれません。

ちなみに、ファクトリージャパングループはお客さまからの声をNPS(Net Promoter Score。お店に対する愛着・信頼を示す指標)でいただき、すぐスタッフにフィードバックする仕組みを取り入れているそうです。

「お客さまからいただいた声をシール上にプリントアウトし、『ありがとうの木』と呼ばれるポスターに貼り付けて見える化しています。我々、整体師はお客さまの身体が楽になったという声をいただいたり、笑顔になるのを間近で見れたりするのが、一番うれしい。

また、整体師はお客さまからダイレクトに評価の言葉をいただける職業です。お客さまから元気をもらえる仕事であり、緊張感はありますが毎日勉強できます。整体師は、人を幸せにできるお仕事。健康産業やリラクゼーション業界に興味があれば、一歩を踏み出してもらえたら、うれしいですね」

とはいえ、お客さまから良い評価を得るためには、それなりの企業努力や人材育成が必要になるはずです。しかし、小牧さんから返ってきた答えは、意外な一言でした。

「技術力を教えるのは最後」。技術より大切な、たった1つのこと

「社内のさまざまな事業を見てきて感じるのは、どの事業も成功のためには教育が必須だということ。結局のところ、成功モデルはお客さまが楽しめたりまた行きたいと思えたりするサービスをスタッフが提供できるかどうかなんですよね。スタッフ同士がその共通認識を持てていないと、トラブルが起きたり、お客さまが離れていったり、ご家族とうまくいかなかったりするんです。結果、やがて事業が立ち行かなくなって、転落していきます。

会社のクレド(企業の行動信条・行動指針)に『心得1 整体師はエンターテイナーであれ -夢・希望・感動を与えましょう-』があります。整体師の白衣にプライドを持ち、『整体師はエンターテイナーであれ』は、私が社員にずっと言い続けていることですね。

お客さまに夢・希望・感動を与えて楽しんでもらうためには、どうしたらいいのか? 一番大切なのは、整体師が明るく生き生き仕事をすることです。技術はもちろん大切ですがそれを教えるのは最後。人を喜ばせて楽しませてくれるエンターテイナーは、いつも明るくて生き生きしていますよね。そんなスタッフがいるだけで、お客さまは『また来たいな』と思ってくれるはずです。逆に下ばかり向いている暗い整体師が登場したら、どう思うでしょうか?

ただ、全員がすぐに明るく生き生きになるかというと、必ずしもそうとはいえません。だから、時間をかけて、根気よく、会社の文化そのものに人を根付かせていく教育をし続けます。『人って大事だよね』『人は変われるよ』。この2つを言い続けていきます」

ファクトリージャパングループのクレドは、「FJGの企業理念をもとにつくられた、私たち一人ひとりが守る『お客さま』『従業員』『パートナー』(取引先、ご家族、支援機関)への約束」と定義されています。また、このクレド以外にも「プライド」「サービス信条」「7つの精神」といった、「会社の文化を醸成するための考え」が整理されていました。諦めない心は、こういった考えが社員一人ひとりに浸透することで培われているのかもしれません(毎朝、クレドは唱和しているそうです)。

ファクトリージャパンクレド
ファクトリージャパンクレド

「一つ注意しなければならないのは、素直さがない人には私たちの教育は全く役に立たないということです。言い換えると、どんなに不器用でも素直であれば、伸ばすことができます。素直であれば、自分では明るさがないと思っている方でも大丈夫。変わりたい、と本人が決意すれば、素直な方であれば変わることができる。素直さがある人なら、私たちが導き教えることはできます。人を採用するときの優先順位の一番は、素直さ。これに尽きますね」

「街の保健室のような仕事。」の意味

「学校の保健室って、すごくホッとしませんでしたか?」。教育の話題が終わった後、ファクトリージャパングループが目指す店舗像を尋ねたら、小牧さんからこんな答えが返ってきました。確かに、学校の保健室は「一休みできる」感覚が得られる場所だったような気がします。保健の先生がケガを治してくれて、気軽に話ができる。他の先生・教室とは異なる温かさがありました。サボっている人がちらほらいたような記憶もありますが……。

「新卒採用のサイトにもある『街の保健室のような仕事。』のキャッチコピーは、店舗に対して掲げているメッセージです。学校の保健室って、すごくホッとできる位置付けですよね。ちょっと授業をサボりたいな。ちょっと心にゆとり持ちたいな。ちょっと話を聞いてほしいな。学生時代、そんな気持ちで保健室を訪れた人も多いと思います。うちのお店もそのくらい気軽に利用いただきたくて、このキャッチコピーを付けました。

お客さまの抱えている不安は、必ずしも身体だけではありません。心に不安がある人もいます。身体だけではなく、心も癒やせるお店になろう。そして、そこに誇りを持とうねっていう話は、よくしていますね」

お客さまの身体と心の困り事をケアするのが整体師

最後に、健康産業・リラクゼーション業界を目指す方へのメッセージを伺いました。

「超高齢化社会が差し迫っている中、健康・予防に対する意識を変えていくという意味で、リラクゼーション業界は今まで以上に注目されています。従って、業界はこれからも成長していくでしょう。そして、整体師の技術はお客さまだけではなく、ご自身の家族や友人のケアにも活用できます。これは、すごく素晴らしいことだと思うんです。一種の愛情表現ともいえますよね。

私の場合、家族や親戚が遊びに来ると、よく『あそこが痛い。ここがつらい』って言い出します(笑)。言い出されると気になるので、施術するじゃないですか。そうすると、みるみる元気になっていくんですよね。

整体師は、一人の人間として求められる職業。一人でも多くのお客さまの身体と心の困り事をケアするんだという姿勢を持ち、ときには自分の身近な人にもサービスを提供しながら、仕事に向き合ってほしいです」

株式会社ファクトリージャパングループ(FJG) 代表・小牧めぐみ「1万人のお客さまを良くしよう」を合言葉に挑み続けた「OL後」の人生(前編)

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