薬剤師の転職に自己PRが重要な理由とは?書き方と例文を紹介

薬剤師の転職活動において、履歴書や職務経歴書に記載する「自己PR」は選考結果を左右する重要なポイントです。スキルや経験が十分にあっても、それが採用担当者に伝わらなければ評価にはつながりません。とくに近年は、専門性だけでなく人柄や職場への適応力を重視する傾向が強まっています。

そこでこの記事では、薬剤師の転職で自己PRがなぜ重要なのかをお伝えするとともに、具体的な書き方の流れや職場別の例文まで詳しく解説します。

自己PRの役割とは?なぜ重要なの?

自己PRとは、自分の強みや経験、価値観をもとに「自分が企業にとってどのような存在になれるのか」を伝えるものです。薬剤師の転職では、資格や年数だけでは判断できない部分を補う役割があります。

採用担当者は自己PRを通じて、応募者が自社の求める人物像に合っているか、現場で活躍できそうかを見極めています。単なる経歴の繰り返しではなく、「なぜ自分がこの職場に合うのか」を明確に伝えることが、転職成功への第一歩です。

面接でも自己PRを求められることが多いため、履歴書を書くときからポイントをおさえておきましょう。

採用担当者は自己PRのどこを見ているの?

採用担当者は、自己PRから応募者のスキルや経験だけでなく、考え方や仕事への姿勢まで読み取ろうとしています。とくに重要視されるのは、職場との相性や人間性、そして入社後にどのような貢献が期待できるかという点です。

自己PRは、自分をよく見せる文章ではなく、一緒に働くイメージを持ってもらう文章にすることを意識しましょう。以下では、採用担当者がチェックしていることを紹介します。

1. 職場への適性

採用担当者は、応募者が職場に馴染み、長く働いてくれそうかどうかを重視します。そのため、自己PRではコミュニケーション能力や柔軟性、周囲との協調性が感じられるかどうかが大切です。

環境の変化に対応した経験や、多職種と連携したエピソードなどは、職場適性を伝える材料として効果的でしょう。

2. 人間性

自己PRでは、スキルだけでなく人柄も見られています。物事の考え方や価値観、仕事に対する姿勢、熱意が伝わる内容にすることを意識しておきましょう。

チームとして働くうえでは、応募者の価値観や姿勢が、職場にマッチしていることが必須と言えます。そのため、自己PRにおいては、チームの一員として問題なく働けそうか、患者や同僚と良好な関係を築けそうかなども見極めています。

3. 職場への貢献

採用担当者は、応募者が自社でどのように活躍し、貢献してくれるのかを知りたいと考えています。これまで培ってきたスキルや経験が、応募先の業務内容や求める役割と合っているかが重要です。

具体的な成果や工夫した点を示すことで、即戦力としてのイメージが伝わります。自分自身がどのように貢献したいかを伝えると、さらに印象がアップするでしょう。

転職を成功させる自己PRの書き方とは?

好印象を与えられる自己PRを作成するには、いきなり文章を書くのではなく、段階を踏んで準備することが大切です。

自己分析と企業研究を行い、その結果を組み合わせて構成を考えることで、説得力のある自己PRに仕上がります。

これから紹介する自己PR作成の基本的な流れを参考にして、自己PRを作る準備を整えるのがおすすめです。

1. 自己分析を行う

自己PRを書く前に、まずは自己分析を行いましょう。これまでの勤務経験を振り返り、得意な業務や評価された点、やりがいを感じた場面を書き出します。同時に、苦手なことや課題も整理し、それをどのように克服してきたかを考えることが重要です。

自分の強みと弱みを客観的に把握することで、アピールポイントが明確になり、内容に一貫性が生まれます。苦手なことや弱み、短所などマイナスイメージにつながることでも、克服するために努力する姿勢や、カバーの仕方を伝えられるようにしておきましょう。

2. 志望先の企業を研究する

つぎに、応募する企業についてしっかりと研究します。公式サイトなどから企業の特徴や方針、求める人物像を把握しましょう。

さらに、業界に関する公的機関の最新データやニュース、専門誌の情報などもチェックしておくと、幅広い知識が得られるのでおすすめです。企業や業界の理解を深めることで、的外れな自己PRを防ぐことができます。

なお、調剤薬局、病院、ドラッグストア、企業など、職場によって重視されるポイントは異なるため注意が必要です。

3. 自己分析と企業研究の結果を組み合わせる

自己分析と企業研究ができたら、その結果を組み合わせて自己PRの骨子を作成します。自己分析で見つかった強みのなかから、志望先にとくに響きそうなものを選びましょう。いくつも強みを述べると、一つひとつの印象が薄れてしまうため、1点に絞ることが重要です。

自分が伝えたい強みが、応募先の求めるスキルや経験とマッチしていなければ評価されないため、骨子を作る段階で、あらかじめ書くべき強みと書かない強みを判別しておきましょう。

4. 自己PRを作成する

さきほどの骨子をもとに、実際の自己PR文を作成します。ここで重要なのは、強みをただ述べるだけでなく、それを裏付ける具体的なエピソードを盛り込むことです。どういった経験からどのようにその強みが得られたかを記載すると、説得力が増して伝わりやすくなります。

文章の最後には、その経験や強みを志望先でどのように活かせるのかを明確に伝えましょう。「入社後に活躍する姿」がイメージできる文章を意識することがポイントです。

自己PR例文を紹介!

ここからは、薬剤師の転職先として代表的な職場別に、自己PR作成のポイントと例文を紹介します。自分の経験や志望先に近いケースを参考にしながら、オリジナルの自己PR作成に役立ててください。

1. 調剤薬局

調剤薬局では、正確な調剤スキルにくわえて、患者との信頼関係を築くコミュニケーション能力や、地域医療への貢献意識が重視されます。患者へ分かりやすい説明ができるかという点も評価ポイントになり得ます。

かかりつけ薬剤師としての経験や、患者対応で工夫した点を盛り込むと効果的です。

例文

私の強みは、患者様に寄り添って対応できるコミュニケーション能力です。現在の勤務先は、とくに高齢の患者様が多く、なかには薬そのものに抵抗を感じる人も少なくありません。そこで、患者様の思いをしっかりと受け止め、生活背景を踏まえた説明を行うことで、不安の軽減や服薬継続につなげてきました。

次第に顔と名前を覚えてくださる方が増え、気軽に声をかけてくださるようになったことにやりがいを感じています。今後も一人ひとりの患者様を大切にし、適切な服薬指導ができるかかりつけ薬剤師として、地域医療に貢献していきたいと考えています。

2. 病院

病院薬剤師の自己PRでは、調剤スキルや薬学的知識に加え、チーム医療の一員としての役割を果たせるかが重視されます。医師や看護師など多職種と連携し、適切な情報共有や提案ができるコミュニケーション能力は重要な評価ポイントです。

また、高度化していく医療に対応するため、日々の業務を通じて知識やスキルを高めようとする姿勢も求められます。これまでの経験のなかで、チーム医療にどのように関わってきたのかを具体的に伝えることが大切です。

例文

私の強みは、チーム医療のなかでさまざまな職種と連携し、円滑な調整役を担える点です。前職では病院薬剤師として、医師や看護師と連携しながら薬物療法の安全性向上に取り組んできました。

カンファレンスでは薬剤の特性や相互作用について情報提供を行い、処方内容の調整が必要な場面では各部門の意見を整理するなど、薬剤師の立場でチームに貢献することを意識してきました。また、医療の高度化に対応するため、ガイドラインや最新情報の確認を日常的に行い、根拠に基づいた提案を心がけています。

今後も専門性と協調性を活かし、チーム医療を支える病院薬剤師として貢献していきたいと考えています。

3. ドラッグストア

ドラッグストアでは、調剤業務だけでなく、OTC医薬品の販売や接客対応など幅広い業務に柔軟に対応できる点が重視されます。来店されるお客様の悩みや症状を的確にくみ取り、適切な商品や受診勧奨につなげられる接客力は大きな評価ポイントです。

また、忙しい環境のなかでも周囲と連携しながら業務を進められる協調性や、店舗運営を意識した行動ができるかどうかも見られています。これまでの経験のなかで、幅広い業務にどのように向き合ってきたのかを具体的に伝えることが重要です。

例文

私の強みは、お客様の悩みを丁寧にくみ取り、適切な提案につなげる接客力です。前職ではドラッグストアに勤務し、調剤業務に加えてOTC医薬品の販売や健康相談に対応してきました。

ドラッグストアにはさまざまなお客様がいらっしゃるため、一人ひとりの様子を観察しながら、症状だけでなく生活状況や不安点をうかがうことを意識していました。

さらに、必要に応じて受診勧奨も行ってきたことで、「相談しやすい薬剤師」としてお声がけいただく機会が増えました。

今後もこの接客力を活かし、ドラッグストアの薬剤師としてお客様の健康を身近で支えていきたいと考えています。

4. 企業

企業薬剤師(MR)は、医薬品に関する専門知識だけでなく、正確な情報を収集・整理し、相手に分かりやすく伝える力が重視されます。とくにMR職では、常に最新の情報を学び続ける姿勢や、医療従事者のニーズを踏まえた情報提供ができるかが重要。

また、日々の業務を通じて信頼関係を構築し、継続的な情報提供につなげられるかどうかも見られています。これまでどのように知識を習得し、情報提供に活かしてきたのかを具体的に伝えましょう。

例文

私の強みは、常に最新の医薬品情報を収集し、医療従事者に分かりやすく伝える情報提供力です。MRとして勤務する中で、製品情報だけでなく、関連する疾患や治療方針についても日々学ぶことを欠かさず、根拠に基づいた説明を心がけてきました。

さらには、説明内容や伝え方を振り返り、より理解しやすい形に改善し、医師の関心や課題を踏まえた情報提供を行うことで、信頼関係の構築につながったと自負しています。

今後も学び続ける姿勢を大切にし、質の高い情報提供を通じて企業に貢献していきたいと考えています。

自分の強みが採用担当者に伝わるように作成しよう

薬剤師の転職では、自己PRが自分の強みや人柄を伝える重要な役割を担っています。自己分析と企業研究を丁寧に行い、職場に合った内容で作成することで、採用担当者に「一緒に働きたい」と思ってもらえる自己PRになります。

まずは自分のスキルや経験を洗い出し、どのような職場が合っているのかを整理してみましょう。

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監修者

この記事の監修者

森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞

【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績

【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。

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