薬剤師の平均年収は550〜600万円。年代別のリアルな給料事情をプロが解説

「薬剤師の年収って実際どのくらい?」「年代やキャリアによってどれくらい差が出るの?」。薬剤師として働く中で、こうした給料のリアルが気になる方も多いのではないでしょうか。平均年収や年代ごとの収入、さらに年収が伸びる人の特徴など、知っておきたいポイントは意外と多いものです。

今回は、薬剤師の転職支援を行う「エニーキャリア」のキャリアアドバイザー、森正弘さんにインタビュー。日々、多くの転職相談に向き合うプロの立場から、薬剤師の給料事情についてお話を伺いました。

今回、お話を伺ったのは…

「エニーキャリア」キャリアアドバイザー

森 正弘さん

北海道大学大学院工学院を卒業後、大手電力会社にて研究職として従事。2021年に「エニーキャリア」へ入社し、キャリアアドバイザー業務をスタート。現在6年目でこれまで約400名の就職・転職活動に伴走。理系出身の思考や価値観を活かした提案を強みに、2024年度受注金額MVPを獲得している。

地域によって差が出やすい薬剤師の年収

――まずは現在の薬剤師の平均年収を教えてください。

薬剤師の平均年収は550〜600万円ほどです。この給与水準は、ほかの医療職と詳しく比較しているわけではありませんが、業界全体で見ても低くはない数値だと思います。

――地域や性別によって年収に差はあるのでしょうか?

これまで約400名の転職相談を受けてきましたが、男女差はあまり感じることがありませんでした。

――地域差はありますか。

一般的には都会よりも地方の方が高くなる傾向があります。同じ年齢、同じ経験でも年収に約200万円の差が出るケースもあるんです。

人手不足に悩む地域ほど、人材確保のために給与水準を高めに設定することが多い傾向にあります。そのため、年収面を優先する場合、地方就職を選択肢のひとつとして考える方も少なくありません。

20代平均年収は450〜550万円。転職で年収アップも目指せる

――ここから年代別に給与について詳しく伺わせてください。20代の平均年収は?

20代の場合は450〜550万円です。一般企業と比べるとやや高い給与水準になっていて、キャリア初期から比較的安定した生活を送れる傾向にあります。

――20代前半と後半ではどのくらい年収に差が生まれるのでしょうか。

50万円ほどの差が生まれるケースもあります。年収が変化するタイミングとして多いのは転職です。20代前半で積み重ねてきた経験やスキルを活かし、後半で年収がジャンプアップする方も多い印象があります。

――20代で高収入を実現している人の特徴は?

手元に残る金額が高いのは、転勤のある社員ですね。社宅完備や転勤手当という福利厚生が手厚い条件が多いため、支出を抑えながら実質的に高い収入を得やすい傾向があります。地方勤務になるケースも多いですが、その分手当や社宅制度が整っている企業も少なくありません。

30代平均年収は550〜600万円。収入を上げたいなら中小企業へ

――30代の平均年収を教えてください。

30代の場合は550〜600万円になります。30代以降は年収が伸び悩むケースが多い印象です。

――では年収を大きく上げるためには、どのような行動をすればいいのでしょうか?

やはり転職ですね。とくに大手企業に勤めている場合は、中小企業へ転職すると大きく上がりやすい傾向にあります。薬剤師業界では、大手も中小も利益構造がほぼ同じです。処方箋1枚で得られる利益が大きく変わらない中で、大手企業は新規出店する際のコストや株主への配当、最新機材の導入など支出が多い傾向にあります。

一方で中小企業はそうした支出が少ない分、人件費に充てられる費用が多く、給与が高くなる傾向があります。そのため、転職によって年収が上がるケースも多いんです。

――現実的にどのくらいの収入アップが見込めますか。

働き方を問わなければ、100〜200万円ほどのアップは目指せるかと。実際に、弊社のサービスを利用された方の多くが、大手企業から中小企業へ転職することで、その程度の年収アップを実現しています。

40代平均年収は600万円強。役職就任で最大100万円アップのケースも

――40代の平均年収はどのくらいでしょうか?

40代だと平均600万円強になります。

――ほかの年代と比べると、年収の上がり幅は低いですね。

そうなんです。ただし、40代であれば役職を担うことも視野に入ってきます。責任は伴いますが役職に就くことで、低くて約36万円、高くて約100万円の年収アップを目指せる印象です。

――40代の女性薬剤師のリアルな年収と役職例を教えてください。

40代では、調剤薬局の薬剤師で550〜600万円ほどの方が多い傾向にあります。

調剤薬局では、管理薬剤師、薬局長、店長、エリア長、エリアマネージャーなどの役職が存在します。役職が上がるごとに年収もおよそ50万円ずつ上がっていくイメージで、700万円近い年収の方もいらっしゃいます。


平均年収や年代ごとの収入を見ていくと、薬剤師は比較的安定した給与水準の職業であることがわかります。一方で、勤務する地域や企業、キャリアの選び方によって年収に差が生まれるケースも少なくありません。今回の内容をヒントに、自分に合った働き方やキャリアを考えてみてはいかがでしょうか。


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この記事の監修者

森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞

【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績

【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。

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