【SNS活用術】コロナでサロンに通えない…に応えた「ブリーチなしカラー」で大バズり!【ACQUA omotesando 嶋山豪さん】#1
今、原宿・表参道界隈で最も勢いのあるスタイリストの一人であるACQUA omotesand 嶋山豪さん。Instagramのフォロワー数は約1.2万人(2021年12月現在)で、サロンワークでも新規客数とリピート率ともに充実している方です。そんな嶋山さんの成功理由の一つが、「コロナ渦」「マスク着用」というライフスタイルの変化やニーズに素早く対応したこと。フォロワー数がまだ数百人だった頃に「ブリーチなしの透明感カラー」を投稿したところ、その一回でフォロワー数が5000〜6000人も増えたのだそう。
前編では、コロナ渦を経て変化した世間のニーズ、「ブリーチなしで透明感」を追求したことによるプラス効果、モデル顔出しver.ヘアスタイル投稿の反響などをお聞きします。
教えてくれたのは…
ACQUA omotesando 嶋山豪さん
ACQUAの若手スタイリストの中で今最も注目度の高いスタイリストで、リピート率の高さもACQUAで随一。Instagramのフォロワー数は約1.2万人(2021年12月現在)で、新規客の全てがInstagram来店。コロナ時代に合わせて「ブリーチなしの透明感カラー」「2way前髪」に特化しているほか、時代を読み取ったネタやテクニックを絶えずアップデートしている。シンプルで端的に要点を伝える投稿テクも注目。
Instagram:@goshima08
「ブリーチなしの透明感カラー」でフォロワー数5000人増
──以前のInstagram運用について教えてください
アシスタント時代からアカウントをつくってはいたのですが、当時はフォロワー数が1000人いくかいかないかくらいでした。いいね!数もそこまで増やせず、1投稿10件だけとか。投稿するヘアスタイルもブリーチカラーやカラフルなデザインカラーなど、手当たり次第に様々でしたね。
透明感カラーを打ち出すようになってから一気にフォロワー数が伸び、月に1000人くらいずつ増え、保存数も3万とかになりました。
──「ブリーチなしの透明感カラー」に絞り込まれているようですが、その理由は?
実はコロナ渦になったことで、お客様のヘアカラーに対するオーダー内容が変化したことが大きな理由です。一度の投稿でバズってからというもの、ずっと「ブリーチなしの透明感カラー」に特化してきました。
──実際にサロンワークでもブリーチなしカラーに特化しているのですか?
そうですね。ワンカラーなので敷居もそれほど高くないため、中学・高校生も来店されますね。僕が打ち出しているスタイルはOLさんのライフスタイルにも合っているようで、20代後半の社会人の方も多く来店してくださっています。学生さんなら「黒髪だけど透明感はほしい」、社会人さんなら「落ち着いた感じにしたい」という感じですね。
ブリーチなしの透明感カラーは他の誰にも負けたくないと思っていますし、ACQUA全体でも今ブリーチなしカラーがとても人気で、カラー予約の大半を占めていると思います。マスク生活の定着とともに「2way前髪」にシフトチェンジ
──時代に合わせたヘアスタイルを提案しているのですね。
実は、ここ半年前くらいからまた投稿スタイルを変えていて、前髪のスタイルを多く打ち出しているんです。なぜなら、マスク着用が当たり前になった今、前髪で変化をつけたい人が増えたから。中でも、「2way前髪」は今すごく流行っていて、投稿してみたらいいね!数が1600人で保存数が3万とかまでバズったんです。
──すごい! やっぱり「マスク生活」と「前髪」は今や切り離せないのですね。
「2way前髪」なら前髪が伸びてきてもすぐにかき上げられるため、あまり邪魔にならず、セルフカットしなくて済むという利点があります。サロンでも「おでこ出しスタイルもできるようにしたい」「マスクしているから湿気で前髪が割れちゃう」というオーダーが多い印象です。だから今のコロナ時代に即した髪型だと思いますよ。ヘアスタイル投稿は「モデル顔出し」でいいね!数が10倍に
──ヘアスタイルの投稿では、最近はモデルさんの顔を出すようになりましたね。
そうなんです。以前はバックショットだったり横振りの時代だったので、髪色だけを写していれば良かったんです。けれど、気づけばあまりバックショットの投稿って見なくなったなと…。
僕、暇さえあればいつも発見タブで今どんな投稿が流行っているのか・人気なのかをリサーチしているのですが、今はどちらかというとカウンセリング動画が流行っていて、リールでお客様が出演している投稿が増えているんです。
──Instagramも水物なんですね。実際にモデルさんの顔を出すとどのくらい反響が違うのでしょうか?
Instagramは周期ごとにアルゴリズムが変わっているので、「こういう投稿が流行っている」という変化をその都度読み取らなければいけません。同じ投稿しかしない人は伸びていかないと思います。
──ちなみに、ヘアスタイルの写真を撮るときだけマスクを外す方が多い中、嶋山さんはマスク着用したままで撮っているようですね。
「マスク映え」という言葉が普及している世の中なので、撮影するときだけマスクを外してしまったら伝わらないなと思い、マスクをつけた状態の髪型を載せています。
コロナ時代に即した投稿スタイルとは?
1.来店頻度を考慮したカラーに特化する
2.withマスクの今、伸びてもラクな「2way」前髪の可愛さを追求
3.ヘアスタイルは「マスク着用」したままで撮影する
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2年前にデビューし、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの嶋山さんは、時代の波やニーズに合わせて対応できる「柔軟性」を持っている方でした。後編では、具体的な投稿テクニックやSNSを活用する上でのマインドを教えていただきます。
取材・文/佐藤咲稀(レ・キャトル)
撮影/柴田大地(fort)
イラスト/なとみ みわ