キャリア5年で予約困難なアイリストに。「eclat」𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さんの転機
東京練馬区にある眉毛&まつ毛のプライベートサロン「eclat（エクラ）」。その代表者である𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さんは1年ほどの実績で独立を果たして、5年かけて新規予約が困難なほど人気を集めるアイリストに成長していったそうです。
その背景にあるのが地域に密着した美容コミュニティの形成。お客さまに助けられながらステップアップを繰り返してきたという成長と成功の秘訣について、詳しくお話を聞かせていただきました。
今回お話を伺ったのは…
𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さん
石神井公園駅から徒歩3分にある眉毛&まつ毛サロン「eclat（エクラ）」の代表者。「通うほど綺麗になる大人のナチュラル眉毛」「年齢を重ねても自信が持てる上品まつ毛」といったコンセプトを掲げ、40代を中心とした大人の女性から支持を集める。昨年は大手予約サイトの眉毛サロン口コミランキングにて、練馬エリア1位を獲得。
Instagram：@haruka_n11
美容系のお店めぐりが大きな転機！？ 独立直後の失敗を経ての再出発
𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さんと一緒に写っているのは美容関係のご友人。ネイリストやイメージコンサルタントをしているそう
――𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さんがアイリストはじめたのはいつ頃なのでしょう？
2016年、21歳から都内のサロンでアイリストをはじめ、今年で6年目になりました。当初は独立するなんて思ってもいなかったです。段々と「自由に働きたい」という想いが強くなって、キャリア1年で勢いに任せて独立しました。当然ですが、まったく経営は軌道にのりませんでした。そのまま予約が全然入らない期間が1年くらい続いた頃、妊娠をして子育てもはじまったんです。
――では、産休期間に入られたんですね。
はい。なかなか保育園が見つからず半年くらいブランクが空きました。営業再開を諦めかけていたとき、常連だったお客さまから「いつ再開するんですか？」というご連絡をいただいて、私が必要とされていたことが、とても嬉しかったんです。それで営業再開を決めたのですが、勢いだけでアイリストを続けていたことも反省して、再出発を契機に経営などの勉強にも時間を費やすようになりました。
――いつ頃から経営が軌道に乗ったのでしょうか？
営業再開から1年ほど経った2020年ごろからです。同じエリアにある美容系のお店をめぐって、知り合いを増やしたのが大きかったと思います。実際に私が施術を受け、技術が高いと感じたネイリストやエステティシャンを、常連のお客さんにどんどんご紹介していきました。そのほかにも起業家コミュニティに参加したり、美容系に特化した料理教室に通ったり。同じエリアで活躍をしている美容関係者と信頼関係を築くうちに、ご紹介で訪れるお客さまも増えていったんです。
お客さまの中心は子育てが一段落した主婦層。その意外な理由とは？
眉毛&まつ毛の両方をスタイリングできるのも𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さんの強み。近頃はまつ毛パーマの勉強にも力を入れているそう
――お客さまたちは目元だけでなく、お肌から指先までぐんぐんお綺麗になりそうですね。
もともとお客さまはお綺麗な方ばかりですが、子育てで忙しくなって「美容がおろそかになっていた」という方が多いんです。段々と子どもに手がかからなくなり、時間的にも経済的にも余裕が生まれたので、美容に力をいれるようになったというお話をよく伺います。
それでも目元のメイクに関しては「若い子がやるものでしょ？」と、年齢を重ねるごとに興味が薄れる方が増えるようで……多くの方がイメージされている目元のメイクって派手なスタイリングなんです。そうではなく、大人の女性にぴったりなスタイリングがあることを伝えたくて「年齢を重ねても自信が持てる上品まつ毛」や「通うほど綺麗になる大人のナチュラル眉毛」といったフレーズを考えました。
――ファミリー層が多い石神井公園エリアに出店したのも、ターゲットを考えてのことでしょうか？
独立してからお店の場所は変えておらず、実は石神井公園エリアに出店した深い理由もないんです。自宅の近所でテナントを探している際に、たまたま今の場所が見つかりました。しいて理由を挙げるなら「急行が止まる駅だからおすすめです」という不動産屋さんのアドバイスくらい（笑）。ターゲット層などもとくに考えていなくて、本当に勢いだけの独立でした。常連のお客さまのことを考えて、お店の雰囲気や施術の仕方を改善していたら、自然と今のスタイルに落ち着いたんです。
お客さまに育ててもらえたからこその今。地域密着型サロンの成功例
ホワイトを基調とした大人の雰囲気ただよう空間。創業当時は殺風景だったがお客さまの好みに合わせて改装したそう
――なんと、インテリアまでお客さまの好みに合わせて変えていったんですね。
そうなんです。最初から良いお店だった訳ではありません。内装にも一切手を入れてなかったので、茶色い床に椅子が置いてあるだけの空間でした。今考えると接客態度も褒められるレベルではなかったと思います。通ってくださるお客さまが本当に良い方ばかりで、少しずつですが成長することができました。
――お客さまからどのようなアドバイスがあったのでしょうか？
内装や接客について直接ご意見をいただける訳でありませんが、お客さまとの会話からさまざまなヒントをいただいています。アドバイスと言えば、お客さまは子育ての先輩が多いので、それについてご助言はたくさんいただきました。お仕事と子育てを両立されている方にご共感いただけることも嬉しいです。アイリストとしてだけでなく、母親としての成長もお客さまに助けていただいている状況ですね。
――やはり、お客さまはご近所にお住まいの方が中心なのでしょうか？
同じエリアにお住まいの方が8割以上だと思います。Instagram経由で遠方からお越しになる方もいらっしゃいますが、大多数がご紹介をきっかけに常連になっていただいた近隣のお客さまばかりです。地域密着型でアイブロウをしているお店が練馬エリアに少ないこともあり、昨年は大手予約サイトの眉毛サロン口コミランキングで練馬エリア1位になることもできました。口コミ件数が増えると平均点が下がってしまう傾向にあるため、ずっと1位を維持するのは難しく、ランキングは上がったり、下がったりを繰り返していますが……いま確認をしたら3位でした。また1位に返り咲けるようにがんばりたいですね。
𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さんが地域密着型のサロンを軌道にのせた3つの方法
アイリストに限らず地域密着型のサロンを成功させるなら、以下の3つを意識する必要があるようです。
1.美容仲間を増やすためにお店に通って、お客さまの輪も広げていく
2.常連のお客さまに合わせて改善を続ければ自然と強みが増えていく
3.地域でナンバーワンになればネットでの注目度もアップする
最近はリピーターのお客さまのご予約でスケジュールが埋まっている状況が続いているという𝐻𝐴𝑅𝑈𝐾𝐴さん。後編では、カウンセリングや施術についても詳しくお話を伺い、リピーターのお客さまが9割という、その秘密に迫ります！
