美容室の開業に必要な備品は?オープンに向けてリストを作って準備をしよう
美容室を開業するにあたって、必要な手続きや準備はたくさんあります。そのなかでも重要なのは、オープンまでに必要な備品を揃えておくことでしょう。
美容室の備品、とひとことで言ってしまっても、大きなものからこまごまとしたものまで、その種類は多岐にわたります。いざオープンしたあとに「必要なものがなかった!」とならないよう、準備前にリスト化しておくことをおすすめします。
今回は、美容室の開業に必要な備品を紹介し、選び方や備品を揃えるのに利用できる助成金・補助金についても解説していきます。
美容室を開業するのに必要な備品や設備、什器の一覧
まずは、美容室を開業するのに必要な備品や設備、什器(じゅうき)にどんなものがあるのかについて、用途別に詳しく紹介していきます。
施術に使う大型設備・機器
設備や備品と言われて最初に思い浮かぶものは、お客様の施術に使う大型設備や機器ではないでしょうか。大型の設備や機器は購入し忘れに気づいても、金額が大きく予算面で追加購入したり、すでに配置が決定した店内へ搬入したりすることが難しくなってしまうため、抜けがないようにしましょう。
施術に必要な大型設備・機器の代表は以下のとおりです。
・シャンプー台
・レジカウンター
・施術用の椅子
・待合いスペースの椅子
・ソファ
・鏡
・ワゴン
・パーマ用機器
パソコンや家電などの機器類
施術には直接使用しない、家電などの機器類は美容室の運営を円滑に行うのに役立ちます。特にパソコンは、店舗のホームページの更新やSNSの運営、予約の管理、経理、さらにPOSシステムを導入すればPOSレジにと、美容室のあらゆる業務に利用することができる、重要な機器です。
他にも、洗濯機なら、施術に使用したタオルなどの消耗品や、カーテンやラグといったファブリック類の洗濯に使用します。
施術以外に使う電気機器類の代表は以下のとおりです。
・パソコン
・洗濯機
・エアコン
・電話
・冷蔵庫
施術に使う美容器具
施術にはたくさんの美容器具を使用します。カットにはコームとシザー、ヘアセットにはドライヤーなどの器具、その他にタオルやシャンプー類、パーマ液などの消耗品や薬剤も必要です。
小さな美容器具、薬剤、消耗品はこまごまとしていて、リスト化しておかないと抜けが発生する可能性が非常に高いです。必要なものがすべて揃っているのか、あらかじめきちんと確認してリスト化しておきましょう。
施術に使う美容器具・消耗品の代表は以下のとおりです。
・コーム
・シザー
・ドライヤー
・タオル
・シャンプー類
・パーマ液
・カラー剤
・ヘアケア用品
・ゴム手袋
・イヤーキャップ
・ヘアクリップ
施術以外で使用する消耗品
美容室では、施術以外にも消耗品を使用する場面があります。たとえば、お客様をお待たせしてしまう時に読んでもらう雑誌や本、レジ周りで使う事務用品、おもてなし用のコーヒーやお茶などです。
施術以外で使用する消耗品の代表は以下のとおりです。
・雑誌、本
・トイレットペーパー
・ティッシュ
・お茶、コーヒー
・筆記具
・ノート、帳面
・石鹸
・電球
清掃用品
お客様が快適に過ごせるようにするには、美容室の衛生を保つ必要があります。美容室の衛生のためには、清掃用品もそろえなければなりません。
清掃用品の代表は以下のとおりです。
・掃除機
・ほうきとちりとり
・雑巾
・モップ
・洗剤
・ワックス
インテリア・小物
美容室の雰囲気づくりには、インテリアや小物が欠かせません。センスよく配置されたインテリアや小物は、お客様の目を楽しませることでしょう。また、インテリアは雰囲気づくりのためだけでなく、ハンガーラックのように実用的なものも存在します。
インテリア・小物の代表は以下のとおりです。
・照明
・カーテン
・マット、ラグ
・マガジンラック
・観葉植物
・ハンガーラック
・アロマディフューザー
・傘立て
・時計
美容室に必要な備品の選び方は?
美容室に必要な備品の代表をご紹介しました。しかし、それぞれの備品は膨大な数が販売されており、自分の美容室にはどんなものを選べば良いのか、悩んでしまうこともあるかもしれません。
ここからは、美容室に必要な備品の選び方について見ていきましょう。
まずはリストを作成しよう
まずは、必要な設備・備品・消耗品のリストを作成しましょう。何度もお伝えしているとおり、美容室に必要な設備や消耗品は、種類も多岐に渡ってたくさんのものが必要になるうえ、こまごまとしたものも多いです。
リストを作成しておくことで、いざオープンという時に「あれが足りない!」「買い忘れていた!」といった事態を防ぐことができます。
リストを作成する過程でも、「これが必要ならあれも必要になりそう」「これを購入するならあれはいらない」と、取捨選択ができ必要な備品を整理することができます。むやみにあれこれ購入せず、まずはリストを作成するところからはじめましょう。
予算を決める
次に、予算を決める必要があります。設備投資全体にかけられる予算を決め、リストから優先順位を決めていき、どれにコストを掛け、どれを削減するか、といった予算配分をしましょう。
コンセプトを決める
美容室の方向性や経営理念、コンセプトも決めましょう。特に、インテリアや小物は、店の雰囲気に大きく関わってきます。美容室のコンセプトを決めることで、おのずと店の雰囲気の方向性も決まるため、選びやすくなります。
購入方法を決める
シャンプー台や施術用の椅子などは、美容専門店やサイトなど業務用の販売店で購入します。対して家具や小物、ファブリック類のような、業務用の商品もあれば、一般家庭向けのものから選んでも構わないものもあります。何をどの店舗で購入するか、通販サイトを利用するのかなど、購入方法を決めましょう。
レンタルやアウトレットも視野にいれよう
すべての設備や備品を購入するには、多額の費用が必要になってしまいます。費用を抑えるためには、レンタルやアウトレット、中古品などの利用も視野にいれましょう。
設備や備品には補助金・助成金の利用もできる!
美容室開業の設備投資には、補助金や助成金が利用できることもあります。たとえば、POSレジや予約システム、会計ソフトなどは、「IT導入補助金」の対象となっているものがあります。
設備の導入やチラシの作成など幅広い経費が対象となる「小規模事業者持続化補助金」や、サービスの開発や提供方法の改善に必要な設備・システム投資に利用できる「ものづくり補助金」など、公的機関や商工会などが交付している補助金・助成金がいくつかあります。
設備や備品を購入する前に、こういった補助金や助成金が利用できないか確認してみましょう。
必要な備品はリスト化してオープンまでに揃えよう
美容室を開業するには、大型の美容機器や家電、薬剤やその他の消耗品など、実にさまざまな備品が必要になります。これらの備品は、店舗をオープンするまでに揃える必要がありますが、何から手を付けていいのかと迷ってしまうかもしれません。
そんな時は、まずリストを作成しましょう。作成したリストを見て必要なものが抜けていないか、使う目的が重複しているものを記載していないかなどを確認しつつ、全体の予算と優先順位を決めます。
予算を抑えるには、すべて新品で購入するのではなく、レンタルやアウトレット、中古品の利用も視野に入れましょう。また、公的機関が交付している補助金や助成金が利用できるものもあるので、一度調べてみてはいかがでしょうか。
引用元
ものづくり補助金総合サイト
小規模事業者持続化補助金
IT導入補助金