ヘアリセッターとは?効果・道具・料金などを詳しく解説

美容師が行う施術にはさまざまな種類があります。人によって得意な技術も異なることでしょう。また、美容室を訪れるお客様のお悩みも多岐にわたり、より希望を叶えられるスタイリングを行うためにはどうすればいいのか、日々思案している人もいるかもしれません。

今回は、ヘアリセッターについて紹介します。「そもそもヘアリセッターという名前自体知らない」「聞いたことはあるけどよくわからない」という人も、ぜひ美容師としてヘアリセッターについての知識をつけておくのがおすすめです。

ヘアリセッターの概要や効果、使用する道具などについて詳しくお伝えするので、どうぞ最後までご覧ください。

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ヘアリセッターとは|特殊なハサミで生え具合を改善すること

まず、ヘアリセッターとは何なのかについて解説しましょう。

人間の髪の毛は1つの毛穴から複数本生えています。そして、この髪の毛同士が根元で絡むことによってクセやうねりが発生するのです。

そこで、絡みをなくすために開発された特別なハサミを使い、切りほどいていくことで、状態の改善を目指します。この技術のことを「ヘアリセッター」と呼ぶのです。

毛髪交差が改善されて1本1本の毛が動きやすくなる

通常の髪は、根元を動かそうとしても交差しているので動かせる範囲が狭い状態になっています。ブローをして毛流れを作っても、毛髪交差で毛流れが固定されているので、その力に負けて元に戻りやすいのです。

そこで、ヘアリセッターで交差をほどくことにより、髪の動きに自由度が出てスタイリングもしやすくなります。

ヘアリセッターをするとどんな効果がある?

ヘアリセッターを行うことによって、

・前髪やつむじが割れない
・もみあげや襟足が浮かない
・髪がぺたんとしない
・トップにボリュームを出せる
・クセによるふくらみがなくなる

などの効果が期待できます。

髪の生えグセが改善されて扱いやすくなり、分け目を変えやすくなるという効果も狙えるため、気になる人は試してみるのがおすすめです。

ヘアリセッターに使うハサミ

ヘアリセッターでは、絡まりをうまく切りほぐす特殊なハサミが使われます。見た目はすきバサミとも少し似ていますが、実際には全然違う構造です。

先端の7本のみに刃がついており、この部分でクセの原因になる絡まりをキャッチして切り取っていきます。刃1本につき1本の髪の毛しか引っかからないようになっているので、引っかかった毛のみが切れる、つまり一度に最大7本までしか切れません。

そのほかのギザギザの部分は、刃ではなくクシとして髪をとかすためについています。

ヘアリセッター用のハサミは高額

ヘアリセッター用のハサミの購入には、1本で30万円前後かかります。

一般的に美容師が使用するハサミは、安いもので1万円前後、高いと20万円以上。30万円というとかなり高額な部類に入るため、ハサミの価格はヘアリセッターがサロンで浸透しづらい理由の1つになっています。

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ヘアリセッターには専用の講習や資格がある

前章でヘアリセッターの施術に使用するハサミについてお伝えしました。しかし、ただ専用ハサミを持っているというだけでは、ヘアリセッターは行えません。正規の講習を受けたり資格を取得したりして、正確な技術をお客様に提供しなければならないのです。

技術を持っていると他店との差別化にもなるので、スキルアップを目指したい美容師の方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

ヘアリセッターの資格

ヘアリセッターには、「ヘアリセッター事務局」が認定する、ディプロマ→インストラクター→スーパーバイザーという3段階の資格があります。スーパーバイザーになると、単独で講習会を開くことも可能になり、人材育成にも役立てられるのです。

高い技術を持っていると認められたライセンス所持者は、ヘアリセッター事務局の公式サイトにも掲載されているので、ぜひチェックしてください。

ヘアリセッターがおすすめなのはこんな人

ヘアリセッターはどんな人に向いているのでしょうか。

・髪の毛同士が絡んで引っかかる
・クセ毛やうねりによるボリュームが気になる
・縮毛矯正やストレートパーマはしたくない

上記のような内容に当てはまる人に、ぜひおすすめしたい技術です。

ただし、あくまでカットのため髪質を変えることはできず、生まれつきのくせ毛を直すことは難しいので注意しましょう。

ヘアリセッターの施術料金

ヘアリセッターを美容院でしてもらう場合、費用はいくらくらいなのでしょうか。実は、サロンごとに料金設定が行われており、部分的に行うか、全体をするのかによっても違うため、ピンからキリまでさまざまです。

目安として、1,000~6,000円ほどを考えておくとよいでしょう。

複数回通う必要がある場合も

髪の毛は約10万本あり、1回で髪の生え具合をすべて改善するのは難しいといわれています。そのため、1カ月に1回程度、3~5回は通うようにすすめている美容室もあります。

急ぎのときは前髪のみなど部分的にしてもらう、時間のあるときは通常のカットとセットでやってもらうなど、状況に応じて利用しましょう。回数のコースメニューが設けられているサロンもあるので、ぜひ活用してください。

ヘアリセッターの持続期間は?

ヘアリセッターを一度行うと、1~1カ月半程度持つとされています。さらに、繰り返し行うことにより長持ちしやすくなるので、適切な周期でサロンを訪れて施術してもらうのがおすすめです。

ヘアリセッターの施術手順

最後に、ヘアリセッターはどのような流れで行われるのかを見ていきましょう。なお、ヘアリセッター1回の所要時間は、カウンセリングなどを含め10~30分程度です。

1. リセッティング

はじめにリセッティングを行います。根元で絡んでいる髪を少しずつほぐしていく作業です。ハサミやクシで頭皮がこすられるため、マッサージされているような感覚で行われます。

2. プレシェープ

つづいてはプレシェープです。頑固な毛流れを根元から整えていく作業で、方向性を整えていきます。

3. ポインティング

次に、ポインティングを行います。よくない生えグセを生み出す原因になる髪だけを、刃の部分でうまくキャッチして切っていく作業です。

なお、前述したように、ハサミの刃1本につき髪の毛1本しか切れないので、ハサミの開閉数のわりには一度にたくさん切れないのが特徴です。

4. アンティング

最後はアンティングです。絡まりの減った髪を根元から毛先に向かってクシの部分でほどいていきます。ここまででヘアリセッターの施術は完了です。

ヘアリセッターは特殊なカット技術!習得してお客様のお悩み改善に役立てよう

ヘアリセッターは、根元で絡む毛を切りほどき、髪の生える方向や毛流れに悪影響を与える毛をなくして、クセの改善を目指す特殊な技術であることがわかりました。髪の生え具合に悩んでいるお客様の声は、実際の施術現場でも多く聞くのではないでしょうか。

ヘアリセッターは、ハサミが高価なこともあり普及が緩やかですが、その分まだまだ他店に差をつけるチャンスであるともいえます。この機会にぜひ、講習で技術を学んだうえで上位の資格を取得して、ヘアリセッターの習得を目指してみてはいかがですか。

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