フリーランス独立直後10万人に1人の難病にかかり、美容師とカウンセラーの二足のわらじに転身 美容師&カウンセラー えんもとたかしさん

美容師とカウンセラーという2つの顔を持つ、えんもとたかしさん。美容師歴13年目でフリーランスとして独立した直後に、突然難病を発症。身体が思うように動かせない状態となり、病床でカウンセラーになるための勉強を開始したそうです。退院後は、リハビリをしながら資格を取得し、美容師としての活動も再開しました。現在は、カウンセラーを志す人向けの講座などを主宰し、自身の経験から、親子関係・家族関係に特化したカウンセリングで、多くの方の厚い信頼を得ています。

今回、お話を伺ったのは…

えんもとたかしさん

フリーランスのカウンセラー&美容師。美容師としてフリーランスになった直後、ギラン・バレー症候群で体が動かない状態に。知識ゼロから勉強を開始し、7ヶ月でプロのカウンセラーになる。親子関係や家族関係に悩む人のカウンセリングを得意とし、「カウンセリングで人生をもっと自由に」をテーマに活動中。体調が回復してからは、美容師として”移動式美容室”を運営中。Vision 梅田店・Vision 天王寺店・本町babi hair design・平野salon de soinの4つの美容室を移動しながら施術を行っている。

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フリーランス転身直後、10万人に1人の難病に…

難病発症前は美容師一本で仕事を続けていたそう

――えんもとさんは美容師とカウンセラーという二足のわらじを履かれていらっしゃいます。どのような経緯で2つのお仕事をされるようになったのですか。

元々は美容師一本で生計を立てていたのですが、突然10万人に1人の難病にかかり、「体調が優れない自分にもできる仕事を」と考えた結果、カウンセラーの仕事を始めました
美容師歴13年のころにフリーランスとなったのですが、最初は集客に少し苦戦しました。その後、日々の勉強の甲斐もあり、4つのサロンでミラーレンタルをするまでになりました。

やっと軌道に乗ったと思っていたある日、突然手が痺れ出し、思ったところに足を運ぶこともできなくなってしまったんです。そこから1週間で転がり落ちるように病状が悪化し、階段を上り下りすることもできなくなりました。たくさんの科で検査をし、最後に行った脳神経外科で、難病のギラン・バレー症候群という診断を受けました。

最も症状が重いときは日常生活を送ることはおろか、食事をとることすらできずに流動食に。結局、3ヶ月の入院を余儀なくされました。当然ながら、美容師の仕事もストップせざるを得ませんでした

――フリーランスで体調が悪くなると、身体が辛いのはもちろん、収入の面でも不安がつきまといますよね。

娘が生まれたばかりだったこともあり、回復の目処が立たない時間は不安でいっぱいでした…。「仕事ができない自分は価値がない」と思ってしまったこともあります。

退院ができても、手足のしびれや視覚障害などの後遺症が残る可能性もあると聞いていたため、「美容師以外の仕事をどうにかして探さなければ」と、病院のベッドのうえで考えを巡らせました。

ふと姉が心理カウンセラーであることや、美容師としてのお客さまのなかにカウンセラーをされている方が何人かいたことを思い出し、「手は動かなくても、話すことならできるかもしれない」とカウンセラーを志すようになったのです。いろいろなことができなくなり、焦る自分の心とじっくり向き合ったのも、きっかけのひとつだったように思います。

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入院中の病床でカウンセリングの勉強を開始 リハビリとともに資格取得も

同業の美容師さんの講座受講が非常に多いそう

――カウンセラーになるための準備はどのように行ったのですか。

はじめは、病床でカウンセラーになるための勉強を始めました。そのときは、病気の影響で視覚障害があったため、物が二重に見えないように片目をつぶって本を読んだり、動画を見たりと必死でしたね。ある程度知識が得られた後は、実践を積もうと思い、SNSでカウンセリングを受けたい人を募集しました。病院のなかのフリースペースに来てもらい、入院しながら人をカウンセリングしていましたね(笑)。入院しているうちの2ヶ月間で、約30人のカウンセリングを経験しました。

退院後はリハビリをしながら、できる範囲でサロンワークを続けました。と言っても、筋力や体力が落ちてしまい、健康なときは5人できた施術が1人にまで減ってしまうほどでしたが…。その間にカウンセラーやメンタルトレーナー、コーチングなどの講座を受講し、知識と資格を増やしていきました。現在は、カウンセリング協会の公認なども受けることができています。

――どんな方がカウンセリングを受けにこられるのですか。

僕の場合は、同業の美容師さんが多いです。美容師さんは職業柄、多くの方とお話する機会が多いですよね。「どんなふうに人の話を聞いたらいいかわからない」「人の話ばかり聞いていて、心が疲れてしまった」という悩みを持っている方が多い印象です

「カウンセラーになりたい」という願いを持って、方法を学びに僕の講座に来てくださるかたも多いのですが、講座を受けているうちに自身が抱える悩みや問題に気づき、自分自身のカウンセリングを始める人も非常に多いです。
日本は「恥の文化」があるので、カウンセリングが社会に根づいていません。髪が伸びたら美容室に行く、怪我をしたら病院に行く、という考えと同じくらいハードルが低くなるとよいなと思っています。自分で自分自身のことをセルフカウンセリングできるようになると、とても生きやすくなると思うので、ぜひ多くの人に知って欲しいですね。

親子関係にフォーカスしたカウンセリングで人気に

えんもとさんのカウンセリングは「あたたかく見守ってもらえる感じがする」と人気になっている

――えんもとさんのSNSを拝見すると「親子関係」というワードがよく出てきます。どうして親子関係の問題にフォーカスして、カウンセリングの訴求をするようになったのですか。

実は僕自身、最長4年も顔を合わせないくらい、父親と仲が悪かったんです。フリーランスの美容師になったのも、父と折り合いがつかず、父が会長を務める美容室を退職したことがきっかけでした。「もう一生会うことはないだろう」と思っていたくらいの不仲でした。

そんななかカウンセリング業を始めたところ、親子関係の問題を抱える人の多さに気づきました。ところが、僕自身も同じ悩みを抱えているので、その分野に関して苦手意識を持っていたんです。「親子関係においては僕自身の問題を解決しないと、同じ悩みを持つ人のカウンセリングができないのでは…」と思うようになりました。非常にディープな悩みなので、解決するための手法としてセラピーやメンタルトレーニングなどを新たに学び、セルフカウンセリングを行ったのです。

それにより、不仲だった父との関係を解決できた実績から、親子関係問題のカウンセリングが得意分野になりました

――セルフカウンセリングを経て、具体的にどんな考え方をするようになられたのでしょうか。

親子関係に問題を抱えている方は、「他人軸で物事を考えてしまい、自分を大切にできていない」傾向があるように感じます。自分と他者の境界線があやふやなので、自分よりも親の考えを優先してしまい、結果的に親の願いを叶えられないと心が苦しくなってしまう方が多いと思うんです。

そんな方々によくお伝えするのは、「自分を満たしてからでないと、他人を満たすことはできない」という言葉です。自分の心を満たすことにフォーカスすると、自然と他人軸で物事を考えなくなりますし、「他人は他人、自分は自分」と境界線をしっかりと持つことができるようになります
カウンセリングに来る方は、他人のことを考えて、自分を犠牲にしてしまう優しい人ばかり。僕はいつもそんな方々に、「もっと自分のために生きましょう」と伝えています


えんもとたかしさんが活躍の場を広げた3つのきっかけ

1. ギラン・バレー症候群により身体が自由にうごかせなくなり、美容師としての仕事が難しくなったタイミングでカウンセラーになることを決意した

2. リハビリと並行し、カウンセラーやメンタルトレーナー、コーチングなどの資格を取得する努力を続けた

3. 不仲だった父との関係を回復した経験から、親子関係・家族関係に特化してカウンセリングを始めた

後編では、美容師としての活動を再開しているえんもとさんが、実際にどのように2つの仕事を両立されているのかを詳しく伺います。ミラーレンタルの形式でサロンワークの付帯業務を減らし、カウンセリング業や勉強の時間、家族との時間を確保しているそう。また、自身の情報を発信するメルマガでファンづくりを行うなど、集客の方法も工夫しているそう。後編もお楽しみに!

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