2店舗を統合した移転リニューアルで、効率アップ!「BEKKU hair salon EBISU」吉永峻さん
恵比寿で2010年にオープンした「BEKKU hair salon EBISU」。前編では店長の吉永さんに、ある失敗を通して行き着いた人材育成術について伺いました。
後編では、元々恵比寿と広尾にあった2店舗を統合し、2023年に移転リニューアルオープンをすることになった理由について伺います。多店舗展開を進めているところだったそうですが、店舗統一したことによって効率があがり、結果的にお客さまの満足にもつながっているといいます。
今回、お話を伺ったのは…
吉永峻さん
美容師/「BEKKU hair salon EBISU」店長
都内1店舗を経て、2017年に「BEKKU hair salon」に入社。2020年より恵比寿店店長。お客様それぞれの骨角に合わせたフィット感のあるショートスタイル、透明感のあるカラーを得意とする。
店舗統合によるメリットに目を向け、移転を決意
――2店舗を統合して、今の場所に移転リニューアルした理由は?
今後のことを考えたときに、1店舗にしてしまった方がメリットが大きいと考えたからです。「BEKKU hair salon」は2010年に恵比寿で開業して、その後2019年に広尾にも出店しました。少人数のサロンを多店舗展開していくイメージだったのですが、席数に対してスタッフの数が足りず、アシスタントが2店舗を行き来するようなことも続いて。そこで店舗を統合すれば、いろいろなことが効率化できるのではないかと考えたんです。そんなときにたまたま、このテナントが新しくできることを知って。タイミングがあって、移転することになりました。
――2店舗を統合したことで、どんな効果が生まれましたか?
さまざまなことが効率化できるようになりましたね。アシスタントが行き来することなくフォローに入れるようになり、予約できる枠数も増えました。またミーティングや練習会が週に1、2回開催されるのですが、1箇所でできるようになったので、どちらかのお店が終わるのを待つこともなくなり、無駄な時間がなくなったと思います。結果的に接客時の心の余裕にもつながり、お客さまの満足度もあがっているのではないかと思います。
いいところはそのままに、大型店舗のメリットも打ち出して
――多店舗展開から方向転換された、と。
方向転換というよりは、たまたまいいテナントが見つかったこともあり、まずは今必要だと思うことを試してみようという感じでしたね。この店舗でスタッフの人数が増え、売上があがっていけばまた別の展開が生まれるのではないかと思っています。
――店内もとても素敵ですね。内装のこだわりはどんなところでしょうか?
以前の恵比寿店も広尾店も、個室風の区切られた空間だったので、その雰囲気は残しています。お店の受付から、3方向に席が広がっていますが、受付から店内の様子は見えないように席を配置しています。以前のお店と比べて広くなったこともあり、お客さまがよりリラックスして過ごせるようになったと思います。
以前の恵比寿店、広尾店もファミリー層の方達から支持を集めていましたが、新しい恵比寿店もファミリー層のお客さまが来やすい工夫を続けています。ベビーベッドを設置しているので、赤ちゃん連れのお客さまも安心してお越しいただけます。またお客さまがお子さん連れできても周りが気にならないように、個室も準備しています。
スタッフを増やし、もっとパワーアップしていけるように
――最後に、今後の目標を教えてください。
個人としては、もっと売上を上げて店長として全体を引っ張っていきたい思いが強いですね。そして10年、20年先のことも見据えて、今できることをやっていくこと。SNSが発達してお客さまは高い技術を簡単に目にすることができますし、目も肥えてきていると思うんです。そういうお客さまに応えられる自分でいたいと思います。そのためには引き続き技術のクオリティをあげていくことがとても大切だと思うので、追求していきたいです。
お店としての今の目標は、スタッフを増やしていくことです。僕はこのサロンに初めてきたとき、アットホームな雰囲気がとても気に入って、すぐに転職を決めました。その空気を残しながら、スタッフを入れることでさらにパワーアップし、お客さまに喜んでいただけるサロンを続けていければと思っています。
「BEKKU hair salon」が移転リニューアルオープンを成功させた3つの理由
1.今後の展開のため、まずは効率化に目を向けた
2.方向転換を恐れず、「やってみる」気持ちで一歩を踏み出した
3.これまでお客さまに好評だったことは引き継ぎ、さらにパワーアップさせた
美容従事者が忘れがちな、「自分の幸せを大切にする」という信念を聞かせてくれた吉永さん。その姿勢はお店のスタッフにも受け継がれ、幸せに働く美容師を増やしていくのではないでしょうか。