自分がワクワクする方向に進むことで、天職に出会える伏線に【LUNAANUE(ルナアヌエ)代表 ブライダルヘアメイクアップアーティスト NARIさん】#2

美容師からブライダルの道へシフトしたNARIさんは、現在、フリーランスとして活躍しながら、ブライダルサロン「LUNAANUE(ルナアヌエ)」を経営しています。

前編では、ブライダルヘアメイクへシフトして独立するまでの経緯を伺いました。後編では、LUNAANUEのコンセプトや今後新たに取り組みたいことについてお聞きします。

お話を伺ったのは…
LUNAANUE(ルナアヌエ)代表 ブライダルヘアメイクアップアーティスト NARIさん

山野美容専門学校卒業後、都内にあるサロンで美容師として勤務。3年ほど勤めたあと、ブライダルヘアメイクアップアーティストに転身し、ブライダルサロンに転職。古典的な日本髪から現代風に崩された新日本髪のアレンジが話題を呼んでいる、注目のアーティスト。

チーム一丸となってお客様を照らす存在になりたい!

内観のお写真。もともとの部屋のイメージはそのままに、装飾に力を入れたとのこと。「装飾は、大好きで慕っているフローリストさんに依頼をして、華やかかつ癒しの空間にしてもらいました」。と、NARIさん。

――サロン名のLUNAANUEは、あまり耳馴染みのない言葉に感じます。店名を決めた経緯とそのコンセプトをお聞かせください。

そこを狙ったんです!印象に残りやすいワードを意識して、LUNAANUEと付けました

LUNAは月、ANUEはハワイの言葉「anuenue(虹)」の頭文字です。月は太陽に照らされ、輝きます。暗闇の中でも美しく光る月を花嫁様に見立て、どこにいても輝けるようにという意味を込めました。ANUEは虹ですから、一人ひとりに合わせたオンリーワンのスタイルを引き出すことに紐づけています。

LUNAANUEのチームとして私たちが、お客様を照らしていく存在になりたいと思っています

――チーム、とのことですが、仲間を増やした理由は?

最初は先輩と2人で、途中から1人で続けていくつもりだったんです。ありがたいことにだんだんと私を必要としてくれる方々が増えてきたことで、1人きりの体制では制限をせざるを得ない状態になってしまって。私としても、1人でも多くのお客様が良い思い出をつくるためのお手伝いがしたかったんです。

私の想いに同意してくれた人たちが仲間になってくれました。知り合いの着付師から紹介いただいたり、SNSでお声がけいただいたりしていたら、いつの間にか仲間が増えていました(笑)。

――チームとして動くうえで気をつけていることは?

それぞれを尊重し合える関係性を築くこと。チームですから、ベースは私の理念に則ってもらっていますが、一人ひとりの気持ちを確認するために、定期的に話し合いをしています。ほかにも、デザインの方向性やお客様への向き合い方も練り直して、一緒に歩んでいけるモチベーション作りを欠かさずに行っています。

――基盤となる、NARIさんご自身が得意としている施術は?

私は、王道よりも少しエッジの効いたスタイルが好み。ふわふわとした雰囲気よりは、キリッとしたモード系を提案することが多いですね。ただ、基本的には要望に沿ったスタイルを基準にお作りしています。

一番ナーバスな時期の施術。良い状態で式に望んでもらうために尽くす

――お客様の要望を叶えるために、心がけていることはありますか?

数多くいるヘアメイクアップアーティストの中で、私を選んでもらうメリットを感じてもらえるように心がけています

プロとして技術があるのは当たり前。求められるためには、技術(もの)以上に予想もしていない感動を与えられることが必要だと思っています。そういう体験を提供できれば「また担当してもらいたい」「また会いたい」と、技術者としての価値が上がると思っていて。それを徹底していくことで1人でも多くのお客様に求められ、唯一無二の存在になれる気がするんです。

――では、接客で気をつけているところは?

鏡越しにはなりますが、必ずお客様のお顔を見てお話をしています。私たちがお客様と会うタイミングは結婚式のちょうど1ヶ月前。その頃は、時間がないのにヘアメイク以外にも式の準備などで追い込みが激しい時期で、ナーバスな気持ちになってしまう方が多いんです。納得のいくヘアメイクを施すのはもちろんのこと、とにかく良い気持ちで式に望んでもらいたい一心です。緊張とか不安を取り除けるように、何気ない会話をするようにしています

あとは細かいですが、メイクをする際の所作や使用する道具にも気を配っています。メイクをするとき、肌に直接手が当たるので良くも悪くもお客様に気持ちが伝わりやすいんです。安心して受けてもらえるようになるべくゆっくりとした手つきを意識して、一つ一つの工程を丁寧に気をつけて行います。

――会話から使う道具にまで気を配っているとのこと。安心してお任せできそうです。

基本的にお客様から見える位置で施術しているので、安心して受けていただける環境作りが重要だと思っています。例えば、パッと見て筆が汚れていたら嫌じゃないですか。そういう細かいところへの配慮も満足していただけるサービスにつながると思うんです。

やりがいはあとからついてくるもの。まずは自分がワクワクする道に進むこと

――NARIさんにとって、仕事とは?

趣味の感覚なので、お金のために働いているというよりも、好きなことをしてお金をいただいているような不思議な感覚です。私は、もともと人が喜んでいるところを見るのが好き。人が喜んでいる様子を見るだけで、自分まで幸せになれるんです。プライベートでちょっと悩んでも、仕事をしていれば大抵のことは忘れられるくらい(笑)。

手荒れがきっかけでシフトしたこの仕事ですが、今では本当に天職だと実感しています。人に幸せを与えるために、自分も幸せでいられるように努力したいですね。

――天職だと思える仕事に就くためのポイントは何だと思いますか?

私はたまたま人と関わることが好きだったのでやりがいを感じることができましたが、接客をして人と関わる仕事って、そもそも人に興味がないとできないし続けられないんじゃないかなと。重要なのは、相手を知りたい、理解したい、寄り添いたい気持ちがあるのかどうかだと思うんです。

――今後、同じ業界を目指す人たちにしっかり考えてほしいポイントですね。

やりがいってあとからついてくるものだと思っていて。やりがいのために仕事をするよりも、まずは自分がワクワクすることに挑戦することが大事。結果、その取り組んだことがのちにやりがいになっていると感じられる瞬間があるはず。リスクを考えすぎて前に進めない人もいると思いますが、進んでみてだめだったら、次に行く。そういうスタンスで向き合ってみると良いかもしれません。

――今後の目標をお聞かせください。

トータルビューティーを目指して、セラピストの資格を取得するために勉強中です!

結婚式は、誰もが人生の晴れ舞台です。最高な状態で迎えるために、事前にいろいろと準備をする方がほとんど。小顔や整顔の施術を取り入れたら、需要があるんじゃないかと考えました。
年内にセラピストの資格を取得することを目標に、セミナーに通って勉強をしている最中です。

さらに最近は、ブライダル以外のイベントへのサポートもご依頼いただいています。結婚式後のステップに進んだお客様のマタニティフォトや、お子様の七五三の依頼など。一度きりとは言わずに一人ひとりのお客様との縁を長くつないでいくために、思い出してもらえる人になることが目標です。

ブライダルヘアメイクアップアーティストとして活躍できる理由

1.好きなこと・興味があることに挑戦してみる、飛び込んでみる気持ち

2.自分の大事にしたい想いを軸に、それに見合った方法を実践する

3.お客様の要望や悩みに寄り添うことで満足のいくサービスの提供を目指す


取材・文/東 菜々
撮影/生駒由美

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Salon Data

LUNAANUE
住所:東京都大田区上池台2−1−15 FRAME102
MAIL:info@lunaanue.com
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