サロン経験なしでネイリストとして開業できる?開業前にすべきことやおすすめの資格・開業までのステップを紹介
ネイリストのおもな活躍の場は、ネイルサロンや美容室などがあります。しかし、自分で開業して自宅サロンなどを構えることもできるのをご存知でしょうか。
そして、ネイリストになるために必要な資格や経験は、とくにありません。
そこでこの記事では、サロン経験なしで開業できるかどうかや、開業前にすべきことなどを詳しくお伝えします。サロンを開業するにあたって、取得しておくのにおすすめの資格と開業までのステップも紹介しますので、参考にしてください。
サロン経験なしでもネイリストとして開業できる?
必須資格や必要経験がないネイリストは、サロン経験なしでも開業することができます。ネイルスクールによっては、開業支援や集客支援を行っているところもあるため、経営に必要なノウハウを学んでから、自宅サロンなどを開く人も。
しかし、サロン経験のあるネイリストに比べると、知識や技術に限らずネイリストとしての経験も少ないことの方が多いです。
そのため施術スキルを磨いておくことはもちろん、集客や経営の知識も身につけ、準備や計画をしっかり行う必要があります。
サロン経験なしで開業する前に知っておくべきこと
実際のところ、サロン経験なしで開業してお店を軌道に乗せるのはとてもハードです。ここでは開業する前に知っておくべきこととして、どういった面でハードなのかを紹介します。
競合が多い
冒頭でもお伝えしたように、誰でもネイルサロンを開業できるため、サロン経験のあるネイリストが独立して、自宅サロンを始める人も少なくありません。
とくに都市部など人口が多く、ネイルの需要が高いところは激戦区で、お客様の選択肢は豊富。サロン経験のあるネイリストがライバルとなることがほとんどのなか、自分のお店を選んでもらえる可能性は低く、生き残るのが大変です。
サロン経験なしで開業するとなると、他店との明確な差別化をするなどの工夫をしなければ、軌道に乗せることは難しいでしょう。
集客や経営に苦戦するネイリストも多い
開業するということは、施術以外にも経営・集客・経理や税務などの業務が発生します。サロン経験なしとなると知名度がないため、とくに集客には苦戦しやすいです。
お客様に足を運んでもらうには、SNSや広告等での発信がマスト。集客だけでも相当な時間がかかり、広告を出すとなるとそれなりの費用もかさみます。
さらに、サロン運営には開店直後から家賃や通信費などのさまざまな固定費がかかるのに対し、しばらくは売上がほとんどなく、赤字が続く可能性も。
お客様が来るようになっても、適切な単価で設定されていなければ赤字になってしまいます。適切な単価を設定するには1日にできる施術数から利益が出るように計算しなければいけません。
このようなリスクや苦悩を抱えながら、施術のスキルも磨き続ければならず、経営を安定させるのは大変です。
サロン経験なしのネイリストが開業する前にするべきこと
さきほど紹介したようなハードな側面を知ったうえで開業するのであれば、そのための準備が必要です。ここからは、開業する前にすべきことを確認していきましょう。
他店との差別化を明確に
ライバルとなるネイルサロンが多いことから、独自の魅力があるお店づくりをしなければ、すぐに立ち行かなくなってしまいます。
そうならないためには、他店との明確な差別化をすることが大切です。自分の得意なジャンルのネイル技術を磨き、これだけは他店には負けない!というメニューを作ったり、ほかにはないコンセプトやサービスを用意したりするなどの工夫をしましょう。
開業の目的や目標を決める
サロン経験なしでネイルサロンを開業する場合、計画性なくはじめてもうまくいきません。
なんのために開業するのか・どんなお店にしたいのかといった目的や目標を考え、コンセプトやお店の空間づくり、経営方針などを決めることも大切です。
そうすることで、メニューやサービスも付帯して考案でき、他店との差別化がしやすくなるでしょう。
集客方法や情報発信の仕方にも工夫する
お客様が来ないことには、お店として成り立ちません。そのため、集客には力を入れる必要があります。
どんな方法で集客をするのか、情報発信はどのような媒体を使うのかを検討し、自分なりの工夫をしましょう。
現在広告や集客の主流となっているSNSには、さまざまな種類があります。また、予約サイトやアプリも多様です。チラシやポスティング・新聞掲載といったオフラインの方法もあるので、併用して広く情報発信するとよいでしょう。
お店の雰囲気や、お店の「売り」が分かるような写真などを掲載し、継続的なアプローチをすることが大切です。
技術を高めたり資格を取得したりする
開業後は、基本的にはサロン経験のあるネイリストが開業した競合他店や、サロン勤務しているネイリストとの勝負になるため、高い技術が必要です。
コンセプトやサービスなどで差別化することも大切ですが、開業する前にしっかり技術を磨きましょう。
なお、ネイリストの技術が確かなものであるかは、施術を受けなければお客様からは分かりません。そのため、スキルがあることを証明できる資格を取っておくことをおすすめします。
開業前に取得しておくのにおすすめの資格
ここからは、開業前に取得しておくのにおすすめの資格を紹介します。
JNECネイリスト技能検定試験2級以上
日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)のネイリスト技能検定は、累計100万人以上受験者数がいるほど知名度の高い資格です。正しい技術と知識向上を目的としており、1~3級まであります。
3級から順に難易度が上がり、1級はトップレベルのネイリストに必要な総合的な知識や技術が認められる最上位資格です。
各級で実技試験と筆記試験があり、その両方に合格することで取得できます。
開業前に取得する場合は、サロンワークで通用するプロとして認められる2級以上が望ましいでしょう。
JNAジェルネイル技能検定試験上級
日本ネイリスト協会(JNA)が認定するジェルネイル技能検定は、お客様が安心して施術を受けられる健全なジェルネイルの普及を目的に実施されています。
初級から上級まであり、初級は義務教育を修了している人であれば誰でも受験可能です。中級は初級合格者、上級は中級合格者が受験できます。
初級・中級は筆記試験と実技試験、上級は筆記試験のみです。
近年はジェルネイルが主流であるため、最もレベルの高い上級を取得すると、技術力の高さを売りにできるでしょう。
JNAフットケア理論検定試験
日本ネイリスト協会(JNA)のフットケア理論検定は、フットケアに特化した理論の修得を問われます。
セミナー受講後、筆記試験に合格することで取得可能です。なお、受験資格があるのは以下の資格を取得している人に限られます。
・JNECネイリスト技能検定試験3級以上
・JNAジェルネイル技能検定試験初級以上
・JNAネイリスト技能検定国際試験3級以上
ネイリストは、手の爪だけでなく足の爪の施術も行うため、その知識が身についていることが証明できるこの資格を取得しておくのがおすすめです。
ネイルサロン衛生管理士
ネイルサロン衛生管理士は、日本ネイリスト協会(JNA)が制定する「ネイルサロンにおける衛生管理に関する自主基準」を普及し、国民の健康を守る安全で安心なネイルサービスの普及と公衆衛生の向上を目的に実施されています。
受験資格は、18歳以上の人です。ただし、理美容専門学生やネイルスクールの学生であれば、18歳未満でも受験できます。
講習受講後、確記テスト(筆記試験)に合格することで取得可能です。
ネイルサロンの衛生面や安全性は、経営するうえで重要な課題となるため、この資格を取得しておくと安心・安全なサロンであることがアピールできるでしょう。
引用元
日本ネイリスト協会|ネイルサロン衛生管理士講習会
日本ネイリスト協会|ネイルサロンの衛生管理
開業までのステップ
ここからは、サロン経験なしのネイリストが開業するまでのステップを紹介します。
1. 知識や技術の習得
まずは、ネイリストとして必須の知識や技術を習得しましょう。正しい知識や技術が身につく方法で、自身のスキルを確立することが大切です。
独学で学ぶこともできますが、サロン経験なしの場合は、独学では間違った知識や技術を習得してしまう可能性もあります。そのため、ネイルスクールで直接講師から学んだり、資格を取得したりするのがおすすめです。
2. 開業準備
サロンを開業するにあたっては、さまざまな準備が必要です。まずはサロンを開く場所を決めなければなりません。自宅で始める場合は、営業を行ってよいか大家に確認を取りましょう。テナントを借りる場合は、入居手続きなどが必要です。
また、開業する際はまとまったお金がいるため、用意してあるお金を確認し、不足している場合は借入を行わなければならないこともあるでしょう。
並行して、集客活動も開業前にはじめます。さきほどお伝えしたように、お店のコンセプトや経営方針などを明確にしたうえで、SNSや予約サイトなど、自分に合った集客の方法を決めて活用しましょう。
また、税務や経営の知識も身につけ、施術以外の業務もこなせるようにしておくことが大切です。
3. 開業届を提出する
開業届は、サロンオープン後1カ月以内に税務署への提出が必要です。納税に関わることなので、怠ることなくきちんと行いましょう。
サロンの開業を成功させるには未経験OKのサロンで経験を積むのが安心
これまでお伝えしたとおり、サロン経験なしで開業することは可能ではあるものの、大変なことも多いため、まずはサロンで経験を積んでから開業する方が安心です。
ネイルサロンの求人は未経験OKのものも豊富で、安心・安全な施術スキルを習得できます。
また、サロンワークやネイルサロンの経営方法についても知識がつくというメリットも。
独立後、スタッフを雇いたいという人は、必要な制度や整えておくべき職場環境についても学ぶことができるでしょう。
開業前に経験が積めるサロンを探すならリジョブがおすすめ
サロン未経験者が、経験を積む場として就職先を探す際は、求人サイト「リジョブ」がおすすめです。リジョブには、ネイリスト未経験者歓迎の求人が豊富にあります。
なかには独立・開業支援をしているサロンもあるため、いずれサロンを開業したいという人にぴったりの求人が見つかるかもしれません。
リジョブは指定できる条件が豊富で、勤務条件以外にもサロンの特徴や客層・所有資格なども選べます。
サロン経験なしでも開業はできるものの成功させるのは簡単ではない
サロン経験なしでも、ネイリストとして開業することは誰でも可能です。しかし、多くの場合サロンで経験を積んだネイリストがライバルとなるため、お店を軌道に乗せることは簡単ではありません。
開業を成功させるには、確かなスキルを身につけたり、ほかのサロンと差別化したうえで、顧客ゼロから集客する必要があります。
ハードな側面を考えると、しっかりとサロンで経験を積んでから独立する方が安心だといえるでしょう。
サロン未経験者の方には、求人サイト「リジョブ」でのサロン探しがおすすめ。転職満足度98%とユーザーからの評価が高く、お店のこだわりやPRポイントなど、応募前に知りたい情報も満載です。
ぜひリジョブをチェックして、自分に合った方法でサロン開業を目指してください。
※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)