自分がされて嫌なことはしない。お客様の立場に立つ施術で社内1位を獲得「AIR-GINZA」鈴木達也さん
全国各地に直営店のヘアサロンを9店舗展開する「AIR」。空気のようにお客様の生活スタイルの一部に溶け込むことを目指す、人気のサロンです。その銀座店でスタイリストとして活躍しているのが入社7年目の鈴木達也さん。
前編では美容学生時代とアシスタント時代の過ごし方についてお話を伺いました。
後編では鈴木さんがスタイリストになってからのキャリアを中心に伺います。新人時代から、いち早く成長するためにYouTubeを活用して練習に取り組んでいたという鈴木さん。動画を見るなかで、よりよいサービスにつながると感じた技術は積極的に取り入れていたそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「AIR-GINZA」スタイリスト
鈴木達也さん
福島県出身。グルノーブル美容専門学校を卒業後、2019年に「AIR」へ入社。現在入社7年目で、銀座店にてスタイリストを務める。
YouTubeが美容師としての成長につながった
――スタイリストに就任したのはいつごろでしょうか。
入社6年目です。「AIR」のカリキュラムは技術1つひとつをじっくり学んでいく内容になっており、デビューまでだいたい5年かかる設計です。ですから僕は社内でみれば平均的なペースだったかと思います。
――美容師として、いち早く成長するために取り組んでいたことは?
YouTubeを活用していました。主にほかのサロンで働く美容師さんが投稿する動画を見るようにしていて、そのなかでよりよいサービスにつながると感じた技術は取り入れていたんです。たとえば過去には、カットで時間短縮ができるように、スライスで取り出す毛束を幅広くすることを学んだこともありました。ただあくまでも僕は「AIR」の美容師なので、自社のカリキュラムで学ぶことをベースから外さないように意識していましたよ。
――なるほど。
またカリキュラムを進めるなかでいうと、先輩と一緒に練習することを心掛けていました。先輩は同じカリキュラムを乗り越えてきた人です。次のステップに進むために必要なことをすべて知っているので、一緒に練習してフィードバックをもらったり、お手本を見せてもらったりして効率よくカリキュラムを進めていました。先輩がお手本を作る過程は動画で撮影して、いつでも見返せるようにしていたことも憶えています。
自分が気になったり、嫌だったりすることはしない
――スタイリストになってから、どのようなことを感じましたか。
責任感の大きさが変化しました。結局のところ、施術の満足度は最終的な仕上がりがすべてだと思います。ですから、アシスタント時代は正直にいうとミスをしてもスタイリストが何とかしてくれると考えていました。スタイリストになってからはすべてが自分次第になり、なり立てのころは楽しんで施術をすることなんてほぼ不可能でした。もっといえばいまでもお客様と接するときは毎回緊張します。
――社内コンテストで1位を獲得した経験があるそうですが、そちらは?
「AIR」では不定期で社内コンテストを開催しており、その部門は多岐にわたります。僕の場合は、シャンプーとヘッドスパで1位を獲得しました。
――すばらしいですね。鈴木さんが施術で大切にしていることは?
シャンプー・ヘッドスパに限らず、すべての施術において自分が気になったり、嫌だと思ったりしたことはしないように取り組んでいます。
各技術における具体的な意識でいうと、カラー材をバシバシと叩くように塗られたら気分が悪くなるから丁寧に行う。シャンプーのファーストタッチが雑だと不安になるからやさしく始める、などです。
――ヘッドスパの場合は?
お客様の呼吸に合わせることを大切にしています。呼吸と同じタイミングで手技を行わないと心地よさを感じてもらえず、むしろどこか違和感を与えてしまうんです。ですから、施術中はお客様の呼吸をしっかり感じるようにしています。
スタイリストになれば、楽しいことであふれる毎日に
――新人時代に取り組んでおけばよかったと思うことは何ですか。
もっと早い時期から美容に関するSNS発信をしておけばよかったと後悔しています。僕はSNSを利用していたものの、「〇〇にご飯を食べに行った」などプライベートの投稿しかしていなくて。施術中の動画など美容師らしい投稿を始めたのは、つい最近なんです。SNSでファンを集めるのは時間がかかると言われているので、もっと早い時期から尽力していれば現時点でのフォロワー数ももっと多くて、集客にもつなげられたのではないかと思います。
――新人時代と現在の自分を比べて、どのような違いがありますか?
先輩として恥ずかしくない行動を心掛けるようになりました。とくに美容ディーラーさんなど外部の方への丁寧な対応を意識していて、その方々がいるから我々が円滑に仕事をできていること、どのようにコミュニケーションをとるべきか、などを後輩に伝えられればと思っています。最近は恥ずかしがって挨拶が上手にできないスタッフも多いので、先輩としてきちんと教えていきたいです。
――最後に、いま新人時代を過ごしている方にアドバイスをお願いします。
どんなに辛くてもスタイリストデビューまでは諦めないでほしいです。先にお話ししたように、新人時代は体力的にもメンタル的にも大変で、辛いと感じることのほうが多い時期だと思います。でも、続けていくと何もかも逆転して、楽しいと感じる場面のほうが多くなるんです。スタイリストになればお客様と接する時間が増えますし、担当のお客様も生まれるのでやりがいをとても感じられます。美容師は本当に素敵な仕事ですよ。応援しています!
鈴木さんが素敵な美容師人生を送れている3つのポイント
1.確固たるモチベーションを持ち、辛い時期を何度も乗り越えてきた
2.YouTubeの活用や先輩との練習を繰り返し、美容師として成長し続けた
3.「自分が嫌なことはしない」をモットーに技術を磨き、社内1位を獲得した
美容学生時代も、新人時代もストイックに成長を目指していた鈴木さん。そのモチベーションが地元の人々に技術で返すことである点から、鈴木さんの地元愛と周りの人を幸せにしたいという思いが伝わってきました。また取材中、ほかのスタッフから鈴木さんが愛されている様子が伺え、お話しにあった通り、先輩として恥ずかしくない、頼りにされる行動をとっているのだと感じました。新人時代を過ごしている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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AIR-GINZA
住所:東京都中央区銀座1-2-4 サクセス銀座ファーストビル 3F
TEL:03-5524-0202

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