あなたは知っていますか!? 接客に大切とされる「5K」って【美容業界意識調査】
業界内の“接客”に対する意識を調査しました。
さまざまな人と接する美容業界では、能力の向上はもちろんのこと、意識を高めることが求められています。
このコラムでは接客の基本から、実践的なテクニックにも迫ります。
接客の要“5K”って?
接客において、『関心』、『共感』、『共有』、『言葉』、『価値』の『5K』が大切とされています。ここでは、その『5K』の1つひとつを解説していきます。
『関心』とは……
サロンやショップなどにおいて、お客様のニーズを引き出すためには、まずは相手に『関心』を抱くことが大切とされます。相手に対して、「興味がない」や「興味が持てない」などの態度や素振りは、すぐに伝わってしまうものです。では、お客様に対して、しっかりと『関心』があることを知らせるためにはどのようにしたらいいのでしょう。
その最適な方法は、「挨拶」です。人間は相手に無視をされるのが辛いものです。どんなに忙しい状態であっても、お客様を見かけたら、しっかりと挨拶をしてみる。挨拶が難しければ、笑顔でちょっとでも声をかける。ということを心がけてみましょう。
『共感』とは……
「聞き上手の方はモテる」と言われるように、人は『共感』され、自分の話に興味を持たれると嬉しいという感情が生まれるものです。嬉しいという気持ちになると、自然と会話が弾み、お互いがよりよいコミュニケーションをとることができるようになります。
接客の中でも、相手の会話に対して、いきなり自分が発言をする前に、「ちゃんとあなたに『共感』をしています」ということが伝わるような、あいづちや手振りなどのリアクションを追加してみてはいかがでしょうか。
『共有』とは……
お客様がサロンやショップに来店されたら、あなた自身はお店の代表としてお客様をしっかりと“おもてなし”をすることになります。
お客様とあなたがお互いによりよい時間を『共有』するコツは、お客様とたくさんの会話をすることがあげられます。それをスムーズに実行するためには、日頃から取り扱う商品知識や、施術の効果などはもちろんのこと、お客様に合わせて会話を広げられるよう、さまざまな事柄に対しての知識を身につけたり、時には自身の経験や体験などを盛り込むようなことをしておくことが大切です。
『言葉』とは……
お客様との会話や対応に対して、丁寧な『言葉』を使うことはもちろんですが、お客様を嫌な気分にさせることはNGです。そうさせないためにも、お客様に対して否定的な表現は避けるようにしましょう。
「あれはダメ」「それは無理」とは言わずに、「こうしていただけますでしょうか」「こちらなら可能ですが」いかがでしょうか」等、お客様に対して希望を感じられる『言葉』使いがポイントとなります。
『価値』とは……
常にライバルが存在する美容業界では他にはない、自店だけのプラスαの『価値』を見出してもらうことが重要となります。
お客様に対して、気持ちのよい接客を通して、「○○さんがいるからこのサロンがいい」「他のサロンにはない、この雰囲気が好き」「こんなにキレイになるなら、このサロンしかない!」といったようなことが、お客様に対して付加価値となり、その『価値』があるからこそ、お客様は満足感としてサロンやショップの選定につながるのです。そしてその選定が、サロン・ショップへのリピートへとつながります。
マニュアル頼りをやめる意識改革の重要性
ルールやマニュアルどおりに対応することも大切ですが、接客のレベルを確実に上げていくには、決められたルールやマニュアルにばかり頼っているのではなく、自分自身で考えた接客方法が求められます。
例えば、お客様から「○○をしてほしい」との注文があったとします。
サロンのマニュアルでは、サロンの利益を上げるため、実施すべき施術に他の施術と合わせて提案するよう指示されていたとします。
ですが、そのお客様と実際に接しているのはあなた自身です。お客様との接点の中から、そこに至るまでの会話で注文以上の施術を求めていない。や、今回の予算はその施術分しか持ち合わせていない。等の情報を知っていたとしたら、過剰な提案は避けたほうがいい場合もあります。
このようなときのように、都度の状況を見極めて臨機応変に対応することが、結果的にはお客様との強い信頼関係にも繋がるのです。
お店に立つ以上、プロであること
サロンやショップを訪れる人にとって、従業員は全員がプロです。プロである以上は、目の前のお客様に対して、いかなる時でも『最高のサービス』を提供しなければなりません。
『最高のサービス』とは、お客様の期待に応え、満足や喜び、充足を感じてもらうことになります。プロのおもてなしは、相手に対して無駄な気遣いをさせてはいけません。
また、お客様へおこなった接客が、「期待以上」と思っていただくことも『最高のサービス』に繋がります。
例えば、「髪を切りたい」というお客様に対して、髪を切るうえでの心境や状況などをヒアリングします。「髪が傷んできたから」と言われたら、傷んでいる毛先のカットと、髪の毛をケアするためのトリートメントを提案したり、「毛先が重たくなってきたから」と言われたら、単純なカットだけではなく、この後に伸びても重たく見えにくいカットを提案するなど、お客様が期待している以上の提案をミックスすることで、お客様には本来望んでいた以上の満足を与えることができるのです。
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