接客に役立つ「話し方」のコツが満載!心理学を使った会話力アップ術
私たちは人と接するとき、会話を通してコミュニケーションをとります。知り合いが同じ空間にいるのに終始無言、なんてことはあまりありませんよね? 大抵のコミュニケーションは会話がメインです。つまり「会話をしているあなたの印象」が「あなたの印象」の大半を決めるのです。どんなに見た目に気をつかって物腰を柔らかくしても、話し方で不評を買えば「残念だなぁ」と思われてしまいます。「話し方」の良し悪しは人のイメージを大きく左右する要素なのです。
心理学とは人の心を読み取るスキルのひとつです。ここでは接客中はもちろん、あらゆる日常のシーンで役立つ話し方の基本的なコツをご紹介します。
信頼を勝ち取るには、「ミラーリング」で心を通わせること
「ミラーリング効果」とは、好感を持っている相手のしぐさや表情などの行動を無意識に真似てしまったり、自分と同じ行動をする相手に好感を抱く効果のことです。「ミラー効果」や「同調効果」あるいは「姿勢反響」とも呼ばれます。
意識しているかどうかに関わらず、「真似る」という行為は相手に対する尊敬や好意の気持ちを表現するものだと認識されます。自分の行動を真似る人は仲間であり味方である、と無意識のうちに感じるのです。会話におけるミラーリングとは、「声のトーンを合わせる」「呼吸のタイミングを合わせる」などです。相手と動作や口調を合わせることによって、心が通じ合うようになります。相手もあなたのことを信頼するようになり、仲間意識が芽生えてきます。
意識しないとできない方法なのである程度練習が必要ですが、慣れてくれば自然とできるようになります。
「表情豊かに話す」ことで自分も相手も話が面白いと錯覚する
仏頂面で話していては、楽しい会話など生まれません!
表情を豊かにすることは、円滑にコミュニケーションをはかるために欠かせません。相手の話を聞いている時に笑顔になったり、驚いた顔をしたりすることで、相手は「自分の話は面白い」「この人と話をしていると面白い」と思うようになります。話が弾む印象から、「次会う時もこの人と話がしたい」と思うようになるものです。対面で話をしている時、人は自然と相手の表情やリアクションを気に掛けてしまうので、表情豊かに会話することはとても重要です。
「聞き上手」=「話し上手」とにかく相手の話を聞くことが大切
実は話すこと以上に大切なのは「聞くこと」なのです。
相手の話をよく聞くことはコミュニケーションにおける基本です。人間とは話をしたい生き物です。誰かに自分の話を聞いてもらいたい、という欲求はどんな人にもあります。それを素直に受け止める姿勢がある人ほど好かれる傾向にあります。そのため、「聞き上手」の人は話をするのが上手いと思われるのです。
もちろん話をしたい欲求があるというのは、あなた自身にも当てはまります。しかし、思ったことを一方的に話すのではなく、相手の話をよく聞き、それに対して自分の意見を言うようにしましょう。
興味のない話題でも「体験談」を盛り込めば聞いてもらえる
エピソードが具体的であるほど説得力が増します。
結婚式のスピーチや講演会など、時には相手があまり関心のない話をしなければならないこともあります。興味が持てない話をされた聞き手は苦痛を感じますし、それは話し手にとってもつらい時間です。
興味がない人に話を聞かせるときは、共感が得られるように話し方を工夫する必要があります。自分の体験談や詳細なエピソードを盛り込んだ話をする、というのがその例です。「冷え性は生姜を食べると改善するらしい」という話をするとします。これだけでは聞き入ってもらうのは難しいですよね。そこに「実際に私も紅茶に生姜を入れて飲み続けていますが、今年は全然つらくないですよ」という体験談を足すとします。すると途端に共感を呼ぶ話題に聞こえてくるのです。話し相手が同じ体験をしている場合もあるでしょうし、ストーリー性のある話は自ずと盛り上がります。
人は興味のない話題や具体的にイメージできない話、身近に感じられない話を「つまらない」と感じます。話の内容で関心を引けない場合、具体的なエピソードや体験談で身近に感じてもらう工夫をするのが上手な方法です。
「えーっと」や「あのー」などの口癖を沈黙に置き換えてみる
沈黙を恐れないことで堂々とした話し方ができる!
ついつい出てしまう口癖を持っている人、多いと思います。多くの人が思わず口にしてしまう口癖に「えーっと」や「あのー」があります。会話の切れ目に使われる言葉なので、考えがまとまっていないまま話し始めるとつい口走ってしまいがちです。
「えーっと」「あのー」が出てしまうのは、沈黙を恐れているからです。沈黙を生まないように、見つからない言葉のかわりに、思わずこの口癖を使うのです。しかし聞き手にとっては聞き取りにくい話し方です。うっかり言ってしまいそうになったら、音に出す前に気付いてグッと飲み込んでください。かわりに気の利いた言葉を探す必要はありません。口癖をこらえて無言の瞬間を作れば、話の途中に「間」ができます。「間」は緊張感をもたらして話に重みを出すことができるので、話に説得力を持たせる効果があるのです。
口癖はなくそうと思ってもすぐになくすことが難しいので、少しずつでも減らす意識をしてみてください。話に説得力と聞き取りやすいイメージを持たせることができます。
「会話力を鍛えること」こそ自分の人間力を磨く最も効果的な方法
心理学的効果も考えながら会話上手を目指しましょう!
心理学を応用した会話術、いかがでしたか? 仕事でもプライベートでも、どんな人にとっても、会話は大切なコミュニケーションツールです。状況や相手に応じて最適な話し方を使い分けできれば、人との関わりがもっと楽になるはずです。目指す自分像に近づけるような会話術を、ぜひ磨いてみてください。