海外の『美容業界』就職事情を知って、働くにはどうするの?【カナダ編】

今日、ファッションも美容も最新トレンドは海外から発信され日本に届いていますが、日本で学び働いていると、一度は憧れの海外にチャレンジしてみたいと思う方も多いのではないでしょうか? でも、知らないことばかりで不安も多く、なかなか一歩を踏み出せないのが現状ですよね。そんな方々の手助けになるような海外での就職事情をお届けします。

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カナダの魅力!

世界第2位の大自然に恵まれた国土を持つカナダは、世界で最も住みやすい国トップ10の常連国です。移民の受け入れにも寛容で、多民族文化の国と言われていて、さまざまな国の文化や伝統が共存しながら成り立っています。公用語は、英語とフランス語。訛りが強い英語というイメージがあるかもしれませが、長年にわたり言語教育の実績を積んでおり、スタンダードできれいな英語を学べる国と言われています。

海外での美容業界の就職事情

気候は、大きな面積を持つ国なので場所によってだいぶ変わってきますが、南東のバンクーバーやビクトリアは関東と同じくらい気候で、そこまで寒さは気にならないようです。西のトロントやモントリオールは、冬の積雪はそこまで多くはなく、氷点下の寒さが続くこともあるようですが北海道ほどではないと言われています。夏は、日本のように高温多湿でジメジメすることはなく、比較的カラッとしていて過ごしやすく快適な生活を送ることができるでしょう。

海外での美容業界の就職事情

穏やかな国民性で知られるカナダ人は、親日的なところもあり、とてもフレンドリー。多民族国家なので、アジア人に対しても偏見や差別意識が少なく、日本人として安心して過ごすことができると言われています。前でも言いましたが、「世界で最も住みやすい国」と国連の評価を得ており、自然の豊かさ、生活水準、教育環境、治安の良さはトップクラス。留学費や生活費なども他国に比べ比較的低予算で補えるので、留学生や外国人就労者にとっておすすめの国ではないでしょうか?

カナダでの美容師の就職事情は?

海外での美容業界の就職事情

カナダで美容師として働くには、日本のように厳しい国家資格の取得は必要ないとのこと。しかし、各州ごとの美容師資格があるのでチェックしておきましょう。日本では約2年かけて美容師の国家資格を取得しますが、カナダでは数ヶ月専門の学校に通うようです。その資格を取得することで、就職に有効に働くとは一概に言えないようですが、カナダでは、日本人の美容師が人気なんです! 日本の美容師は、厳しい基準の国家資格を取得しているため、全体の技術が高く、日本人特有のきめ細かなサービス、気配りなどがカナダで高く評価を受けているとのことなんです。

残念ながら日本の国家資格は有効ではありませんが、日本で得た美容師としての技術と経験は、実際に働く上で、とても役に立ちます。カナダの大都市では、どんどん日系の美容室が増えてきていて、その流れに合わせて、日本人美容師の需要も高くなっているようです。カナダに渡航し美容師として就労先を探す場合、語学力の関係上やはりカナディアンの美容室で働くより、日系の美容室で働く方が多くなっています。たとえ日本人経営の美容室で働いたとしても、お客さまの8割はさまざまな人種のイングリッシュスピーカーです。接客は当然英語になるので、ある程度の英語力は必要となってくるでしょう。

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カナダで働くには?

海外での美容業界の就職事情

外国人がカナダで働くには、必ず働くことが許可されるビザを取得する必要があります。これはカナダに限ったことではなく、どの国でも必要なことです。「就労ビザ」が取得可能であれば働くことができますが、近年、「永住権」の取得より困難だと言われています。その理由としてはカナダの失業率。他国と同じようにカナダの失業率も低くはありません。

そこへ外国人の就労ビザの取得が増加したら、自国のカナダ人の労働機会が低下してしまいます。ですので、労働局は外国人に対して就労ビザを許可するのにとても慎重で厳しいものとなっています。

まずは、雇用主からのジョブオファー(スポンサー)がなくても、申請可能な働くことが許可されるビザをいくつかご紹介します。学生向けがメインかもしれませんが、チェックしてみてください!

【ワーキングホリデービザ】
カナダに来て、就労も就学もできるというビザ。
・日本国籍を有する
・最長1年間滞在可能
・年齢が18歳以上30歳以下である(申請書受理時点)
・定員6,500人
・以前にワーキングホリデー就労許可通知書の発給を受けていない
・最低2,500カナダドル相当の資金を有している(およそ20万円)
・滞在期間中の障害、疾病をカバーする医療保険に加入すること(カナダに入国する際、医療保険の加入を証明するものを提示するよう、求められる場合があります)
・150カナダドル相当のプログラム参加費、及び100カナダドル相当の労働許可証発行費用の支払いができること
・カナダ国内で仕事がまだ内定していないこと
・扶養する子どもの同行を伴わない
など

【Co-opビザ(Co-op Work Program)】
カナダにある複数の学校の中には、プログラムの一貫としてインターンシップ(就労経験)が必須となっているものがあります。就学した内容をすぐに仕事に生かせるように、実務経験をさせるというコンセプトです。有給、無給であってもインターンシップをする場合は、ビザを取得する必要があります。
・学生ビザとのセットでしかCo-opビザは発行されない
・就労はプログラムを修了するために必須であること
・学校が許可した企業、組織、業種で就労すること
・就労がプログラムの一部であることを証明する学校からのレターが必要
・就労の期間は、プログラム全体の50%を超えてはいけない
など

【オフキャンパス・ビザ(Off Campus Work Permit)】
オフキャンパスという名前の通り、教育期間の外で働くことができるビザ。
・学校にフルタイムで通っている学生が対象
・入学後6ヶ月以降から申請可能
・就学期間中は最大週20時間、夏季・冬季の休暇中はフルタイム週40時間での就労が可能
・学校側が定める成績を収めていることが条件
など

【オンキャンパス・ビザ】
こちらは、フルタイムで学校に通っている学生が対象で、学校のキャンパス内での就労が認められているものです。

【Post Graduate Work Permit】
カナダ政府指定の学校を卒業した留学生に向けた、就労経験を積むために発給されるビザ。
・8ヶ月以上のフルタイムのコースを修了した学生
・就学期間に応じて8ヶ月~最大3年まで取得ができる
・転職も可能
・学校からのコース修了レターまたは成績証明書発行から90日以内に申請すること
・ビザ申請時に有効な学生ビザを保有していること
・1度しか取得ができない
など

これまで海外の美容業界で働くための情報をお伝えしてきましたが、今回初めてカナダ編で「移民ビザ申請」に触れたいと思います。移民権の取得は容易ではありませんが、カナダは移民の国と呼ばれていて可能性がゼロではないため、ここで簡単に取り上げてみましょう。

カナダ移民権とは、カナダ市民と同様に就労、就学、生活などの目的でカナダに定住することができ、国民とほぼ同じ権利を持つことができます。国籍が変わることはありません。移民ビザには何十種類もありますが、一番日本人にとって一般的な「個人移民クラス/Skilled Worker Class」のカテゴリーを紹介します。

海外での美容業界の就職事情

【個人移民クラス/Skilled Worker Class】
カナダの労働市場に必要な知識や技術、経験を持っている人が対象です。学歴、職務経験、年齢、語学力などのポイント制で審査されます。応募数が多い場合には、ポイントが高い人から優先され、合計ポイントが67ポイント以上が望ましいとされています。

▽まとめ
カナダはモザイク国家と呼ばれ、さまざまな文化が融合するのではなく、それぞれの民族が持つ文化を保存する国民性です。ですので、移民の受け入れも比較的寛容です。海外で働くということは簡単ではありませんが、今までお届けした、アメリカ、イギリス、フランスに比べると、美容師として一番就労許可が得やすい環境にあるかもしれません。海外で長く住む、そして働くという数少ないチャンスを逃さないように、自分の夢を掴んでいってください。

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