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おとな塾・子育てで一番大切なことは?【子育てが楽しくなる処方箋 #1】

ビューティ業界で働くママやパパは毎日忙しい! だから、「子どもと過ごす時間が少なくて……」「子どもの気持ちがわからない」など、子育てが辛いなと思うことも少なくないはずです。

また、サロンにお子様連れのお客様がいらしたときに「どのように対応したらいいの?」と、そんな疑問も起こりますね。

そこで、フリーアナウンサーでNPO法人「親子コミュニケーションラボ」を主宰している、天野ひかりさんにお話を伺いました。

ご本人も、現在中学2年生の女の子のママ。5月末に著書『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』(サンクチュアリ出版)を出版されたばかり。とっても参考になる貴重なアドバイスです。

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働いているママ&パパ、自信を持って!

働いているママやパパは、子どもと過ごす時間が少なくて、コミュニケーションがうまくとれないと感じている人が多いものです。

「私も働くお母さんなので、気持ちはよくわかります。今、娘は中学生になり、学校や部活など活動範囲が広がったので、私の気持ちも時間も大分楽になりました。でも、娘が小さいころは、仕事と育児のどちらも中途半端に思えて、大好きなアナウンサーの仕事をやめようと思ったほど迷ったり悩んだりの連続でした」と、天野ひかりさん。

天野ひかりさん

そんな葛藤した時期を乗り越え、さらに、子どものコミュニケーション力を育むお手伝いをしたいという目的で、NPO法人「親子コミュニケーションラボ」を立ち上げました。

「子どもとの時間は、量ではなく質です。これは私自身の経験だけでなく、仕事でお話をうかがった専門家の先生方、NPOの活動で出会ったたくさんのママやパパと子ども達から教えてもらいました。だから、一緒にいる時間を思いっきり楽しめば、子どもとの関係は必ずうまくいきます。ママ、パパ、もっと自信を持って大丈夫ですよ!」

NPO法人「親子コミュニケーションラボ」を立ち上げて、今年で6年。東京都杉並区を中心に活動をし、子どものコミュニケーション力を育む講座やイベントを行っています。今まで、2万人以上の親子が参加しています。

親子コミュニケーションラボ

NPO法人「親子コミュニケーションラボ」の講座のプログラムにひとつ。手前が天野さん。ママ達の輪に積極的に加わります。

子育てで一番大切なことは自己肯定感を育むこと

子育てで一番大切なことは何ですか?」という質問になんと答えますか?「愛情たっぷりに育てること」「いっしょに遊んであげること」「自立した人に育てること」など、この質問には様々な答えが返ってくると、天野さんは言います。

「もちろんどれも正解です。でも、もっと大きく言えば、子どもの自己肯定感を育てることだと思います。自己肯定感とは、『ぼくは、ぼくだから大丈夫。私だから大丈夫』『ぼくは必要とされている。私は愛されている』『ぼくは自分が好き。私は私のことが好き』、こんな風に思える強い気持ちです」

木

親はずっと一緒にいることはできないので、子どもが1人で生きていけるようにさせてあげるのが、子育ての最終的な目的です。

「最終的な目的は自立ですね。でも、自立は、親だけでなく、先生、友達、地域の人など色々な人ととともに育んでいくもの。親が他の人と違う役割は何だろうと考えてみたら、“いつでも子どもを認めてあげられること”だとわかりました。これが、自己肯定感を育んでいきます。だから、私は、子育てで一番大切なのはあえて自立ではなく、『自己肯定感を育むこと』だと言っています」

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じつは、ママもパパも自分に自信がない…。

自信が持てないまま大人になると、常に「自分は間違っているんじゃないか」と思ってしまい、独自の意見や考えを持つことができなくなります。また、新しいチャレンジも自信がないからやらずに、壁にぶつかってもへこたれてしまうことも。周りの人とも上手にコミュニケーションをとれなくて、苦しい状況になるかもしれません。

「だからこそ、子ども時代に自己肯定感を育てるための、パパやママの言葉がけが大切になります。でも、講座の受講者や著書『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』を読んでくれた読者から、『私は指示と禁止だけで育てられたので、私自身の自己肯定感が低い。そんな私でも子育てができますか?』などと質問されることがあるんです」と天野さん。

観覧車

私たち大人も自信が持てないのが、今の日本の現状かもしれません。自信を持つというと、人と比べて優越感を持つことだと思いがちですが、実は自分を信じて認めてあげること。これは大人でも生きていくうえで大切ですね。

「私たち親も、すぐに素晴らしい親になるわけではありません。子どもと一緒に失敗をしながら、親として成長をしていけばいいんです。ただ、『自己肯定感を育むことが大切』だと意識しながら子育てをすれば、必ずそのような子どもが育つはずですよ」

#2では、自己肯定感を育むためにすることを具体的に教えていただきます。

取材・文/大橋史子(ペンギン企画室)

Profile

天野ひかりさん

天野ひかりさん

フリーアナウンサー、「NPO法人親子コミュニケーションラボ」主宰。自身の子育てと仕事の両立の経験や、アナウンサーとして多くの専門家に取材した知識や情報を、やさしくかみくだいいてママたちに伝えたいと、NPO法人「親子コミュニケーションラボ」を立ち上げる。子どものコミュニケーションを育む講座やイベントなどの企画・運営をしている。また、全国各地で講演や講座を行っている。たくさんの父母から「育児に関する考え方が変わりました」と、うれしい声が寄せられている。

天野ひかり公式サイト http://www.amanohikari.com
NPO法人親子コミュニケーションラボ http://www.oyakom.com

Information

子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ

子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ¥1,200/サンクチュアリ出版

5月に出版した天野ひかりさんの最新著書。子どもの自己肯定感を育てることの大切さを中心に、子どもとの会話がスムーズになるような具体的な例がたくさん掲載されています。外で騒ぐとき(飲食店や電車の中など)、宿題をやって欲しいとき、兄弟姉妹のけんかが始まったときなど、シーン別の具体的な会話のコツなど、参考になることがきっと見つかります。

おとな塾・子どもを丸ごと認めてあげよう【子育てが楽しくなる処方箋 #2】 

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