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今の状況に合わせて時には「フランク」な言葉を接客に使うことも大切!!

技術面は自信があるけれど、接客は苦手という方も多いのでは?お客様に喜んでいただくためには、接客もマストです!今回は、好感を持たれる接客時のコトバづかいについて、キャビンアテンダント(以下:CA)流美容コンサルタントの清水裕美子さんにレクチャーしていただきます。

これはOK! これはNG! 接客コトバづかい(2)

お客様がタメ口でも、自分はずっと敬語でいいの? そんな悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、失礼に感じさせないフランクな言葉遣いや、好感を持たれる言葉遣いのコツを教えていただきます。

清水 裕美子さん

お客様に合わせてフランクに

「リピーターのお客様にいつまで経っても完璧な敬語で接していたら、距離が縮まらないですよね。逆に不快な印象を与えてしまうこともあります。お客様が少しフランクな言葉遣いになってきたら、自分も少しフランクにしてみましょう。ただしお客様よりフランクになり過ぎないよう注意しながら、相手のペースに合わせて少しずつ変えます」

語尾&感嘆詞の崩しテク

「『お掛けになってください』を『お掛けになってね』とする場合、『掛ける』は尊敬語を保っていますが語尾の『ね』で崩します。『○○していただけるかなあ?』のように、『いただけますでしょうか?』だと堅苦しい場合は『かなあ?』で崩します。また、『すごいですね!』を『すごい!』にするなど、感嘆詞は自分のつぶやきですから、ある程度崩してもいいと思います。この崩し方ならフランクでもちゃんとした印象を保てます」

清水 裕美子さん

普段の言葉遣いも要注意

「『お客様がいないところですることは、お客様がいるところでもします』とCA時代によく言われました。とっさの時に、『いてっ』とか『ヤバイ』といった言葉が出てしまうことがありますよね。接客業はお客様の前だけが職場なのではなく、いつどこにいても続いています。お客様に聞かせられない言葉は普段から使わないように心がけましょう」

クッション言葉と疑問形でお願い上手

「『携帯電話の電源を切ってください』と『恐れ入りますが、携帯電話の電源をお切りいただけますか?』。内容は同じですが後者のほうが当たりがやわらかいですよね。何かをお願いするときは、『恐れ入りますが』『毎度のことで恐縮ですが』『お手数ですが』といったクッション言葉を挟むといいでしょう。さらに、『してください』ではなく、『していただけますか?』と疑問形にすると、命令っぽさが薄れるのでおすすめです」

言葉使いと物事の伝え方

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会話で物事を伝える上で、メリットとデメリットがあります。物事を伝える上での注意点として内容の「マイナス面」と「プラス面」があること。ここで下記の内容を伝える上で、どちらが適していると思いますか。

1.「とても丈夫ですが、少しお高くなります」

2.「少しお高くなりますが、とても丈夫です」「1」はプラス面の内容を先に伝え、マイナス面を後に伝えています。「2」はマイナス面の内容を先に伝え、プラス面を後に伝えています。このちょっとした違いですが、お客様に与える印象はかなりの違いが出てきます。

「1」のようにプラス面を先に伝えながらマイナス面を後に伝えた場合、マイナス面の「金額が高い」ということ点が強く印象に残り、購入に至る気持ちが半減してしまうそうです。ただし「2」のようにマイナス面を先に伝えながらプラス面を後に伝えると、プラス面の「とても丈夫」ということがマイナス面をカバーし、購入意欲の低下を軽減してくれます。

もう1つ。「否定的」な表現と「肯定的」な表現のし方があります。

1.「ピンクはありません」
2.「今、ネイビーだけになっております」

この場合、物がないという「否定的」な表現で締めくくるより、これならあるという「肯定的」な締めくくりで、お客様に訴えることが必要になります。

このように「マイナス面」と「プラス面」の前後の使い分け、「否定的」と「肯定的」表現の使い分けなど接客の言葉使い、会話術として中の大切なことなので、心がけておきましょう。

Profile

清水 裕美子さん
清水 裕美子さん

CA流美容コンサルタント/CA Media Agency代表
CA(キャビンアテンダント)として約5年乗務。自身が敏感肌、アレルギーなどの美容トラブルを抱えていたことがきっかけで、在職中に熱心にCAの美容法を観察・分析。退職後はそれを体系化し、CA流美容コンサルタントとしてセミナー、メディアなどで活動。また、シーエーメディアエージェンシー代表取締役として、日本初のキャビンアテンダントがおすすめする総合情報サイト「CAメディア」(http://ca-media.jp/)を運営。1000人以上のCAネットワークから、美容、旅、グルメ、ライフスタイルなどの情報を発信している。

著書:「キャビンアテンダント5000人の24時間美しさが続くきれいの手抜き」(青春出版社)

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