インテリア

からだに触れるイスがリラックスを引き出す!【サロンの新スタイル・木の家具 #2】

ある程度の時間をサロンで過ごすお客さまは、その貴重な時間の中に居心地のよい癒しを求めていらっしゃいます。

そこでいま注目されているのが、ウッディな感覚のサロンインテリアです。

本物のウッディなインテリアには何とも言えないぬくもりを感じます。会話はもちろんですが、サロンが落ち着く空間であればこそ、お客様の満足度をアップさせることも可能なのです。

木の家具の魅力について、神奈川県横浜市青葉台にある家具屋さん、家具に宿る“心”を伝える『ウッディハート』の木村浩之さんにお話を伺いました。

サロンの新スタイル・木の家具

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イスは体具。用途に合わせて居心地を追及

一口に家具と言ってもテーブル、イス、サイドボード、チェスト、ソファなどあらゆるアイテムがありますが、サロンの場合ですとお客様が一番手に触れ、体に触れるのがイスです。

サロンの新スタイル・木の家具

「それがお客様にお待ちいただくソファだったり、ヘアカットするイスだったり、ネイルする椅子だったり、どのくらいの時間、そこにお客様が座るかを考えながら選ぶことがポイントですね。ずっと座っていても苦痛でないイス、座っていることを忘れさせてくれるイスこそ本物です。座り心地のいい椅子は、自然とお客様を包み込んでリラックスさせてくれるんですよ。椅子は居心地を良くも悪くもしてしまうんです。
デザインだけで選んでしまうと、足が床につかなかったり、お尻が痛くなったり、それはそれは居心地の悪い椅子になります。あとそこに来られる方の年齢も大きく関係してきますね。年齢が高ければ高いほど、イスの高さや座り心地を気にしなければなりません。長年、木の家具と付き合ってきましたが、本物の木の家具との出会いは、暮らしを変えてしまうほどの力があるんです」と木村さん。

サロンやショップのイスを選ぶ時、お客様の立場になって、または自分が座ることを考えて家具選びをすれば、きっとお客様の満足度もアップするのではないでしょうか?

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ダイニングテーブルとイスの関係

家具の中でも、いま一番注目されているのがダイニングテーブルとイスです。家族や友人が多く集まるダイニングテーブルには本物を選ばれる方が増えているといいます。最近では嫁入り道具の一つにもなっているほどです。

サロンの新スタイル・木の家具

座り心地のいいイスと触り心地のいい魅力的なダイニングテーブルがあると、自然と家族がそこに集まってくると、いままでお買い求めいただいたお客様はおっしゃるそうです。

やはり居心地のいい家具は無意識のうちに人を吸い寄せるのかもしれません。

「この居心地のよさを数値で表すと、座り心地のいいイスの座面の高さは身長の約1/4。それに27~30㎝プラスしたものが、使いやすいテーブルの高さになります。だいたい70㎝が平均的でしょうか。基本的には、家族の中で一番背の低い大人に合わせるのが基準となっています。

しかし、日本人は和室の生活が長かったのとお箸で食べる食習慣から全体的にもう少し低くても問題はないようです。高齢な方の場合には、そのような設定にしたりもします。

テーブルの大きさに関しては、幅60㎝、奥行き40㎝がおおよその食事スペースと考えるとよいでしょう。たとえば4人掛けの場合ですと120㎝×80㎝。さらにもう少し余裕を持たせて150㎝×100㎝くらいを考えておくと使い勝手がよく、人が増えた時でも応用がききます。

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よくテーブルの大きさを決めるときに、みなさん長さを気にされますが、じつは奥行きなんですね。人と座る時、会話する時、その距離感でリラックスできるかできないかにかかわってくるのです。正面に座ったとき、90㎝より100㎝くらいのほうがゆったり座れて会話できるんです。

また両サイドに人が座ると窮屈で落ち着きませんから、大きめの4人掛けでも一辺に三人並ぶよりかは四辺に分かれて座ったほうがぐっと落ち着くんですよ。長さが縮まっても幅が広いほうが目線が遠くなるのでゆったりとできるんです。

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サロンなどでゆったりリラックスしていただきたいなら、肘付きのイスをお選びになるとよいですね。肘が無いほうが出入りしやすいですが、座った時に肘がないと窮屈な感じになるんです。肘掛に手が乗せられると必然的にリラックス感が得られるんです」と木村さん。

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「素材仕上げに関していえば、やはり木製でオイル仕上げをおすすめしますね。触り心地の良さやメンテナンスが簡単にできるからです。
若い頃にはいろんなインテリアに憧れますが、年を重ねるとやはり木が一番という方が多いですね。木はその人の人生をすっぽり包み込んでくれるようです。年輪を重ねた木は、人の年輪をも重ねて、使えば使うほど味わい深いものになっていくようです」とおっしゃいます。

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ダイニングテーブルを選ぶときのポイント

「新しく木のテーブルを買う際には、まずリペアできる木の素材で飽きのこないものを選んでほしいですね。

この時注意したいのが、その上に乗せる器が和でも洋でも消化できるかどうかということです。個性的なデコラティブなインテリアを好まれる方は別ですが、シンプルなものがよいでしょう。シンプルなものはイメージが固定されないので飽きがきません。

いつも使っている食器をその上にイメージしてみると、どんなものを選べばよいかが自然と見えてきます。

ランチョンマットやリネンとともに食卓に彩りを添えていろんなイメージで楽しんでいただきたいですね」と木村さん。

機能面から言えば、ダイニングテーブルは食事だけをするスペースではなくなってきているのです。子供が勉強したり、家計簿をつけたり、お茶を飲んだり、いろんなことをする場所に変わってきているのです。

「そんな多目的なダイニングテーブルですから、その空間をもっと便利に気持ち良く使えるようになることを提案しています。テーブルに引き出しをつけたり、同じ素材のワゴンをセットにすることで、より暮らし上手になるんです」とのこと。

ダイニングテーブルは、じつは日本人が長い間愛してきた木のテーブル=ちゃぶ台となって蘇っているということのようです。

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欧米ではダイニングは食事をするところ、リビングは寛ぐところとはっきり線引きされていますが、日本の場合、その両方が一緒になっている家庭が多いようです。ゲストルームもプライベートルームも一緒というのは、西洋スタイルを取り入れながらも和の生活様式を巧みに組み合わせた日本人ならではの賢い知恵の結晶なのです。

そんな気持ちを大切にサロンやショップのイメージを考えてみると、お客様の用途に合わせた居心地の良さを考えることができるのではないでしょうか。

サロンに、ご自宅に、木村さんのお話を参考に考えてみてはいかがでしょう。お客様にとって、自分にとっての本当の意味での居心地のいい場所が見えてくるのでは。#3ではテイスト別の家具のアドバイスです。

取材・文/ORCA
写真/ORCA・WOODY HEART

Profile

木村浩之さん

木村浩之社長は北海道の家具の街、旭川で就職し、家具に携わること50年。家具の卸を経て20年前に先代社長、菅沼謙司さんとこの青葉台へ。刻一刻と変わる流行に左右されない普遍的なスタイルを守りながら、家具に宿る“心”を伝えていた先代が3年前に他界、その遺志を継ぎ木村さんが社長に就任。先代は目利きとして地元の人々から絶大なる信頼を得ていました。その目利きは木村さんにもしっかり受け継がれ、今では多くの地元の人々が訪れています。恵比須様のような笑顔の木村さんがライフスタイルや家族構成、予算に合わせてベストチョイスをしてくれます。もちろんオーダー家具もOKです。
ウッディハートの店内は、家具のスタイルごとにコーナーを分け、お店全体を回遊できる設計になっているので、いろんなスタイルの家具が見ることができます。高級家具屋さんというイメージですが、木村さんの優しい笑顔と木の家具に癒されます。ぜひ一度訪れてみてください。

Company

WOODY HEART

無垢材の本格志向の家具を扱う専門店
WOODY HEART「ウッディハート」

〒227-0061
神奈川県横浜市青葉区桜台30-6
045-986-0211
http://www.w-heart.co.jp/

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