スタッフみんながマルチに活躍するクリエイティブサロン。モチベーションを維持する秘訣とは？『CIRCUS by BEAUTRIUM 青山』

みんなが気持ちよく働くための環境づくりや取り組み、そこで働くスタッフの普段の顔などが見られるのが、この「Back Stage」。本来なら、実際に働いてみないとわからないサロンやショップの裏側を、オーナーやスタッフのみなさんにこっそり教えてもらいます。自分の考え方にマッチする取り組みやポリシーが分かるかもしれませんので、要チェックですよ！

スタッフが成長する近道は “好きなことを見つけてあげること”

日本でTOPクラスの技術力を誇るBEAUTRIUMの姉妹ブランドで、常に変化を遂げ続けるアーティストが勢ぞろいのヘアサロン「CIRCUS by BEAUTRIUM 青山」。
サロンワークのほかに、作品づくりの撮影も、WEBも、画像加工もこなすスタッフの皆さんのモチベーションを保つにはどんな工夫をしているのでしょう。代表の中野倫宏さんにお話を伺いました。

「スタッフは全員、表現することが大好きです。好きなことならとことん打ち込めるじゃないですか。どんなに忙しくてもキツくても、没頭できるほど好きなものがあれば楽しめるんです。だから、スタッフの好きなことを見つけてあげるのが成長の近道。
“好きなこと“は、日々のサロンワークだけじゃ見つかりません。いろんなことを任せて実際やらせてみることで本人も気がつかなかった新しい興味を引き出していきたいと思っています。
その他には、オンとオフを切り替えることを意識しています。
オンのときは、縦のラインが大事。先輩のスタイリストさんの動きや接客をしっかり見てもらいます。
オフは横のラインを大事にします。横のラインとは、先輩・後輩はみんな横一線に並ぶ、という意味。オフまで上下関係が続いたら会話の幅が狭まるでしょう。すると世界も狭くなるし、表現力も落ちます。その切り替えを、重要視しています。
接客も同じです。お客さまとの話し方は、相手によって変える必要がありますよね。その雰囲気づくりがいいパフォーマンスをする上で絶対必要。
気づいたことは、その日のうちに伝えることも大事。毎日の終礼では反省点を確認する時間を取り、朝礼では、その日のお客さまのメニュー、オペレーションを確認しています。受付、カット・カラー・フロアなどオペレーションごとに担当者を分けているので、情報共有をすることで円滑に接客をすることが目標です。
例えば雨の日、濡れた傘をたたんで、洋服を拭いて..など受付で手間取ることが多いんですが、情報を共有ができていると“混み合っている受付を手伝おう”と気づくことができる。“気づき”の機会があるかどうかで人の動きは変わってくると思うんですよ。

スタイリストになるまでの練習期間が、本当の力となって活きてくる

「入社後、BEAUTRIUM / CIRCUS by BEAUTRIUM共通のレッスンカリキュラムにもとづいた技術習得のための練習をします。
スタイリストデビューまで3年計画で作られたカリキュラムですが、実際は４年以上かかる場合が多いです。アシスタント期間中、一つひとつ実技テストをクリアしていきます。シャンプーテスト、マッサージテスト、ファッションカラーテストなど、全部で２０項目ほどあるかな。クリアしたらシールを貼っていき、全部埋まったら“スタイリスト”だと認められます。
テストは先輩スタイリストが判断して閉店後にやるのが主ですが、メイクとカットの最終テストだけは、関東店舗の店長の前で実施します。みんな緊張で手が震えていますよ。合格した時は泣きますよね。それまで練習に練習を重ねてきた苦労が、報われた瞬間ですから。
スタイリストになるまで、ウイッグではなく、モデルさんでだいたい300回はカットの実践をします。これは、ただ技術向上のためだけではなく、生身の人間と触れ合うことで接客技術も向上するし、イメージをすり合わせる力もつけられる。大変だけど、なくてはならない苦労なんです。

自分がいまどの段階に入るのか、イメージ力を鍛える

スタッフがいまどの段階にいるのか、示してあげるのも大事なこと。
自分では結構気づけないことが多いんです。
具体的には、“「10」が目指すべき完成体だとして、自分はいまどれくらいの段階に立っているのか”を自分でイメージできるようにしてあげたい。たとえばいまの自分は「2」の段階にいて、努力次第で後「8」の力をつけられるのに、「8」が見えていないと「2」のまま終わってしまうんです。イメージ力を習得させるには、口頭で説明するより試させちゃうのが早い。実際お客さまと関わってもらうんです。お客さんの反応ってリアルだから、スタッフがスタイリングした後にお客さまご自身で髪をなおされたりするんです。それは「気に入っていない」という心の表れ。そういう反応を目の当たりにすれば、自分には足りていないところがあると実感できるでしょう。

――CIRCUSでは、先輩スタイリストや代表自身が親身になってスタッフの成長をバックアップしている。最近整えているという産休制度についても伺いました。

「今は１店舗に１人はママ美容師がいるんじゃないかな。通常よりも短い勤務時間で働いています。要望が増えてきているので、働き方をもっと見直していきたいと考えています。例えば、予約があった時だけ出勤するとか、お子さんがいる美容師ばかり集めて保育所付きサロンを作るだとか、働き方の選択肢を増やしていきたい。復帰もしやすい雰囲気づくりが必要ですよね。」

考え方が柔軟でアイディアも豊富な中野代表。CIRCUS by BEAUTRIUMは一歩先の世界を見据えて働き方も常に変化し続けていくのだと実感。次回は、おすすめの商材についてお話しを伺います。

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