お客さまとの会話・話題作りのコツ!とは?【美容業界・アシスタントの方に聞きました 1】
お話ししやすいフレンドリーなお客さまもたくさんいらしゃると思いますが、初対面の方や無口な方との「話題」には、みなさん苦労しているようですね。特に、来店者は基本的に「スタイリストのお客さま」であることが多いので、サロンで働くアシスタントの方々は色々作戦を立てている方も多いようです。今回は活躍しているアシスタントの方に、お客さまとの会話から話題作りのコツについて聞いてみました。
あまりお喋りは得意ではないですが、的確な「相づち」で切り抜けています(笑)!
――杉山さんはお客さまとの会話で失敗してしまったことなどはありますか?
以前勤めていたサロンはお客さまの年齢層が高く、お母さん世代の人達と話している感覚でしたが、現在のサロンは若いお客さまが多いので、移動してきた当初はお客さまとの会話に戸惑いました。先輩たちからも「会話がぎこちない」と注意され、何を喋れば良いのか悩んでいた時期もありましたね。
たしかに色々な話題を提供して、お喋りをするのはちょっと苦手です。あまり無理に話し掛けられたくないお客さまもいらっしゃると思いますが「この方はこういう話しが好きじゃないんじゃないか……」と考えすぎてしまう時もあります。今は、しっかりとお客さまとの会話を意識して、スタイリストとお話しをしている時はあまり前に出過ぎないように注意し、しっかりと「相づち」を打つことで、施術中の雰囲気を良くするように心掛けています。
最初にしっかりと目を見てお話しし、お客さまのタイプを判別します!
――新井さんがお客さまと会話をする際に注意している点は?
お客さまとの会話で注意していることは、最初に「目を見て話す」ことです。大体それでお客さまのタイプが判別できます。普通に様々な話題でお話ししてくれる方はこちらも困りませんが、喋らないタイプのお客さまの場合、やはり色々と気を使いますね。
話さなそうだけど実はおしゃべりが好きな方もいらっしゃるので、話題に困る場合は「自分なんてもう……」といった自虐ネタで様子を伺い、この話題は違うなと思えば話しを変えて探って行きます。女性の場合はネイルや靴・スマホケースといった、身につけている物の特徴を見つけて「すごく変わったスマホケースですね……」という話題から始めます。
また一切目を合わせないお客さまや、本当に無口なお客さまには、こちらもなるべく話し掛けません。しかし気を使っているようには感じてもらえるように「熱くないですか……」「雑誌をお取り替えしますか……」「飲み物は……」といった言葉は忘れないようにしています。
女性のお客さまには「恋話」男性のお客さまには「ラーメン」が鉄板です!
――石田さんは女性・男性問わずお客さまに上手に話題作りをしているようですが?
フレンドリーで優しいお客さまが多いので、あまり「話題」に悩むことはありませんが、困った時に使う鉄板トークはいくつか考えてます。女性のお客さまは「恋話」、男性は「ラーメン」です(笑)。
女性のお客さまに「どういったタイプが好みですか?」と訊ねると、ものすごく乗ってくれる場合が多いです。学生時代と違い、女性は働き始めると「恋話」をする機会がどんどん減っていくので、たまに美容室でそんな話題を提供すると、喜んでいただけるのだと思います。
男性の場合は、私も人生経験がまだまだ未熟なので難しいですが、食べ物の話しで切り抜けます。中でも「ラーメン」の話しは大抵のみなさんが乗ってくれるので活用していますよ。
もちろん失敗もあります。先日も「ギャルっぽくなりましたね……」とお客さまに言ってしまいました。よく考えると「ギャル」って良いようにも悪いようにも聞こえる表現ですよね。先輩のスタイリストはみんなとても優しいのですが、このような私のお客さまに対するいたらない言動や立ち振る舞いに関しては、厳重に注意されます。もちろん悪気はまったくなかたったのですが、深く反省しています。
相手によって、口調や声のトーンまで切り替えて接客している先輩たちを見習いたいです!
――谷口さんは、こちらのサロンに勤め始めたばかりということですが先輩の話題作りで感心する点などはありますか?
私は、まだこちらのサロンに勤め始めて日が浅いので、戸惑いが多いのが実情です。しかし、以前勤めていた美容室は女性のスタッフが多く、特有の空気感に馴染めないところが多かったのですが、こちらのサロンでは自由なスタイルでノビノビと働いています。
正直なところ、まだスタイリストの先輩とお客さまとの関係性、例えば常連の方なのか、最近紹介されていらっしゃった方なのかなど、わからないことが多いので積極的にコミュニケーションに参加していくのは難しいです。話している内容を十分に注意して聞き込み、参加できる内容だけ頑張って「乗っかる(笑)」ようにしています。
先輩スタイリストの方々を見ていると、お客さまによって話題から口調、そして声のトーンまで切り替えている方がほとんどなので、相手のことを本当に理解しているのだなと感心します。「この先輩がすごい……」というのではなく、こちらのサロンでは全員がそういう対応をしているので、見習わなければならないと感じています。