「プライベートタイム」を充実させれば今の「仕事」はもっと楽しくなる！！
スタイリストという職業は、一見華やかに見えるもの。でもその裏には、週休1日。不慮の残業。朝も夜も練習ざんまい……と、厳しい環境が待っていることは言うまでもありません。仕事へのモチベーションを高めるために、プライベートでどのような生活を送り、どのようなことに気を配っているのか――人気美容師のライフワークバランスをCHECK!!
第1回 ISM 南青山店：店長 百瀬三香さん
百瀬さんの労働環境
- 11時出社～21時退社、土、日、祝は10時～19時
- 週休1日＋月2回のお休みあり
「親の死に目にも会えない」――それが美容師だと教わった修行時代
Q.美容師という仕事は、お休みが少なく、ライフワークバランスを崩して離職してしまう人が多いといいます。長く続けるコツはありますか？
A.私がISM北千住店にアシスタントとして就職したとき、師である吉田潤から教わった言葉が、『親の死に目にもあえない、それが美容師の仕事だと思え』でした。アシスタント時代は週に1度のお休みすら夢のまた夢で、お休みの日はクタクタになった体を休めるだけで精一杯。それでも、少しでも自分の感性を磨きたくて、遊びに出かけていたのを覚えています。もちろん今ではそこまで厳しいことはないのですが、拘束時間が長いのは美容師の宿命なので、少ないお休みの日を十分に楽しむようにしています。
Q.プライベートの日の過ごし方は？
A.私にはふたりの子供がいるのですが、これまで、OFFの日はひたすら子どもの育児で終わっていました。ふたりとも小学生になり、少し手を離れたので、たまに昼まで寝かせてもらったり、家族そろって買い物に行ったり、家の中でたっぷり遊んだり、家族サービルに徹しています。
Q.ふだん、お子さんの面倒を見ているのはご主人だとお聞きしましたが……？
A.はい。ありがたいことに日中は夫が兼業主夫をしてくれているんです。私が仕事に出かけている間に家事をしてくれ、子供たちを見てくれているので、私は安心して働くことができています。それでも男性なので、家事についてはどうしても手が届かない部分が出てくるんですよね。そうした細かい部分を、OFFの日に私が担当するようにしています。
若い時はケンカすることもあったのですが、結婚して10年経つので、お互いのペースややり方がつかめてきて、ケンカすることなく過ごせています。
Q.仕事の後のリフレッシュ方法は？
A.子どもを寝かしつけてから、夫とふたりでのんびりとビールを飲むひとときを楽しんでいます❤ 実は私……いわゆる“健康的”なことって何ひとつしていないんですよ。健康志向な今の時代にケンカを売ってる感じで（笑）!! グリーンスムージーなんて飲むくらいなら、夕食に小松菜食べればいいんじゃないの？って思っているし、半身浴なんて大嫌い！ 炭酸が大好きでコーラもたっぷり飲んじゃうし、ビールも1日2～3缶必ず飲んでいます。ダイエットも普段はあまり考えてなくて「食べ過ぎたかな……？」と思ったときに食事を減らして対応する感じですね。こうして好きなものを食べて飲んで……って感じの生活のほうが、ストレスがなくていいと思うんです。おかげで、２度の出産を経験していますが、そこまで体型を崩すことなく維持できています。
Q.アシスタント時代、仕事へのモチベーションを高めるために、何をしてきましたか？
A.たとえば――「あの店は給料がいくらくらいもらえるらしい」「あの店は労働時間が短いらしい」って、周りの美容室の情報が、イヤでも入ってくることってあるじゃないですか。でも私は、そういう情報はすべてシャットアウトしていました。ISMに入った以上は、ここでどこまで頑張れるか、どこまで実力を見せることができるか、それだけが私がやるべきことだと思っていたんです。美容師は『実力』の社会。自分の利益を優先しているだけじゃダメだと思うので！
――ありがとうございました！
