10年を節目に独立&新サロン代表に抜擢。お手本がないなら自分が前例になる!【Heldin by apish代表/mayuさん】#2
東京の有名サロン「apish」で経験を積み、10年の節目に独立。その後、新サロン「Heldin by apish」の立ち上げとプロデュース、代表を務めているmayuさんにクローズアップ。
スタイリストデビュー時期とコロナ禍が不運にも重なってしまった世代ですが、山あり谷ありの奮闘を経て、華麗なるキャリアアップを実現しました。
【後編】では、独立までの経緯や「Heldin by apish」にかける想い、これから目指す美容師像などを取材しました。
「Heldin」=主人公・ヒロインになれるようなサロンを目指して

――独立するきっかけは何かあったのでしょうか?
コロナ禍にSNSをがんばって、「韓国風パーマ」での打ち出しからお客様が一気に増えました。
一日でパーマ新規7人など、かなり忙しい日々を送るように。がんばった甲斐があり、社内での売上1位を一年続けられるという結果を残すこともできました。
私の中では、やり切ったなという気持ちと、もうこれ以上は上にいかないのかなという思いと。あとは、10年で独立しよういう考えもありました。
――独立願望はあったのですね。
どんな形でやっていこうといろいろ考えていた中、代々木上原のこの物件で新サロンをプロデュースしてみないかと社長にお話をいただいたのがきっかけになりました。
サロン名も内装デザインも、全部まかせるからチャレンジしてみないかと。
プロデュースをするのは得意だし、何かを一から作り上げるのはおもしろそうで興味もある。
場所は原宿・表参道界隈から代々木上原へうつって、少し大人の雰囲気の街ですが、自分も年を重ねていくので次のフェイズにちょうどいいのかなと思い、挑戦することに!
――「Heldin by apish」はどんなサロンか教えてください。
まず「Heldin」というのは、「主人公」や「ヒロイン」という意味の言葉です。
私自身、ヘアメイクで可愛くなれて自信が持てた、人生が変わった、そんな経験があったのですが、お客様にとってもそういった場所であってほしいです。
主人公になれる、キラキラ輝く、自己肯定感が上がるような…そんなコンセプトです。
――お店の内装もすごく可愛いです!
ありがとうございます。壁は真っ白にして、光は盛れる感じでブルーライトも取り入れています。韓国カフェっぽい雰囲気も意識しました。
内装にはかなりこだわっていて、何度も打ち合わせしてイメージを伝えて、予算内で叶えられることは全部詰め込みました。

――オープンまで苦労も多かったのでは。
内装やデザインなどは、好きだし楽しさの方が多かったですね。
苦労というか、大変だったのは、今回の形がapishにとっても私にとっても初めてのことが多かった点です。
私は独立し、apishから新ブランドを丸ごとまかされている状態。会社としてこれまで前例がなく、お手本もない。いろんなことを進めていく上で、分からないことや、こういう時はどうしよう? というケースもけっこうあって、もうお互いで話し合って決めていくしかない。そこが難しかったところです。
――スタッフはmayuさんとアシスタントさんのお二人ですか?
はい、メインアシスタントにつきたいと言ってもらって、一緒に手伝ってもらうことになりました。
もともと同じ店舗で後輩だったのですが、いろいろ話をしたりする中で、今どきこんな熱い子がいるんだ〜という感じで(笑)
営業もがんばっていたし、積極性もあって、何となく自分に似ている部分があるのかな? とも思い。新サロンを手伝ってもらうことになりました。
――客層はどんな感じですか?
20代、30代の女性が多いです。
私はもともとSNSでの集客がメインだったので、場所が変わっても変わらず来ていただけるお客様もいて本当にありがたいです。
代々木上原駅から近く、そこまで人混みもないのでアクセスはいいと思います。
お洒落なお店があったり、落ち着いた雰囲気ですね。
多忙で体を壊した経験から、働き方や時間について深く考えるように

――サロン勤務時代と今で、働き方の違いは何かありますか?
サロンの時は、決められた営業時間の中で、朝から晩までもうがむしゃらに働いていました。
今は自分で集客しないと収入がゼロになる可能性もあるから、その覚悟も違いますが、時間に対しての考え方が変わりましたね。
この時間をどう使って利益を上げるか、時間に対してすごく深く考えるように。サロン時代より働く時間は減りましたが、売上はそれほど変わっていません。
あとは、休みの日はしっかり休むようにしています。
――しっかり休むことも仕事のうち。メリハリも大事ですよね。
apishでバリバリ働いていた頃、一度体を壊してしまったことがあったんです。
韓国風パーマが当たってお客様が一気に増え、予約は1ヶ月待ち、電話もDMもすごかった…という超多忙期。
なかなか休めないけど仕事があるのはありがたいと、自分を強く持ってがんばっていたつもりでした。
でも体は限界を超えて、疲労とストレスで顔面麻痺に…。
――体からのSOSですね…。
気合いと根性で何とか乗り越えていけるだろう精神でやっていたのですが、人生初のキャパオーバーを経験しました。
こうなると毎日をこなしていくのが精一杯で、美容師が楽しいという気持ちが薄れてしまうんです。心から楽しめない自分。私何でこんなに働いているんだろうって、あの時は本当に病んでました。
入院と休養で1ヶ月くらい仕事を休んで復活できましたが、これから美容師を続けていくのだったら、こんな働き方をしていたらダメだとも気づきました。
でも、がむしゃらにやってきたからこそ失敗もいろいろあって、そこから学んだことは大きいし、それも必要な経験だったのかなと思っています。
選び続けてもらえる「価値ある」美容師でありたい

――これからどんな美容師を目指していきたいですか?
サロンに来てくださる方が、自分と関わることで元気になれる、自信を持てるようになる、そういうパワースポット的な存在になりたいです。
あとは、選び続けてもらえる美容師でありたい。最初の一回は来てもらえたとしても、問題はその次にまた来てもらえるかどうか。
細かい技術のこだわりや、接客での気遣いが次へつながるポイントなのかなと思います。パーマだったらかけるだけでなく、お悩みやクセも一緒に解決する、乾かし方やスタイリングの小さなコツまで伝える。
可愛くすることがゴールじゃなくて、プラスαの価値を提供していけたら。
――11月でオープンから1年ですね。
ありがたいことに、たくさんのお客様に来ていただいていますが、もっともっとサロンの知名度を上げていきたいと思っています。
遠方、海外からのお客様もいらっしゃるので、ここを選んで本当によかったなと思えるサロンにしていきたいです。
――最後にmayuさんにとって「働く」とは?
私は美容が大きな趣味だったので、それが仕事になってお金をいただけていることが本当に幸せ。
人生は働いている時間がものすごく長い。だからこそ、楽しいこと、夢中になれることを仕事にしたいですよね。
あとは、働くことが自分を知るきっかけになるとも思います。楽しいことだけじゃなく大変なこと、辛いことにも直面するから、深く考える機会も得られます。
仕事をして、成長して、自分の価値が高まる。価値が高まれば、またお客様にも来てもらえるのかなと。
人との出会いやつながりが大事で、世界も広がった…働くことでそう思えたので、これからも大切にしていきたいです。
取材・文:青木麻理(tokiwa)
撮影:生駒由美
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Heldin by apish
住所:東京都渋谷区上原1-22-15 ジュウェルウエハラ1F
電話:03-6451-5577
mayuさんのInstagram@ma_yu_c
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