『美容師』は、パパになると『2つ』もいいことがあるんです!

“パパと美容師”2足のわらじで活躍する美容師をフューチャーする連載企画がスタート。第1回はJpegの小田岳史さん。東京でサロンを3店舗経験した後、25歳の若さで独立、美容室「HAKU」を立ち上げる。その後、結婚、子育てを期に、3年前に地元の北海道札幌市に拠点を移し、プライベートサロン「Jpeg」を設立。現在、美容師だけに留まらず、カメラマン、アートディレクターなど、美容に関する活動の幅を広げている。そんな小田さんが考える“パパと美容師”とは?

――いきなりですが、パパになって、まず最初に思ったことはどんなことですか?

父親らしくならなければと思いました(笑)。自分の父親の記憶を必至に呼び戻しながら。ただ、実際には昨日の自分と何も変わることなく、そのまま今日まで来ているような感じなんですけどね。その毎日の繰り返しが、逆に子供に受け入れられているような感じでしょうか。

美容師はパパになると2ついいことがあります!
北海道札幌市の美容室「Jpeg」店内

――仕事との両立、という点ではいかがでしょうか?

代々木八幡でヘアサロン「HAKU」を開店し、ちょうど仕事も軌道に乗っていたとき、長男が生まれました。でも仕事と子育ての両立が、とくに大変だと思ったことはありません。家族が増えて、仕事との折り合いをつけていく場面も多少ありますが、子供がいてくれるおかげで、仕事にも相乗効果が生まれています。

とくに美容師はパパになるといいことが2つあると思います。ひとつは月並みですが、まず父親になることで仕事への士気が一気に高まること。家族を養うという責任感ですね。もうひとつは、子供がいることでお客さまとの話題の幅がグンと広がることです。これが結構大きいことだと思います。

――確かに、子供の話題が共有できると、話が弾みますよね。

そうなんです。子供の話題というのは不思議なもので、他の話題よりも、よりお客さまと距離が近くなる感覚があります。美容師は技術はもちろん、お客さまに快適な時間を過ごしていただくことがとても重要ですので、そういう意味で、子供の話題は結構重要なカードです(笑)。またその流れで、お客さまのお子さまのカットをご依頼いただくこともありますし、記念日の撮影などのお願いもいただいたり、とにかく「子供」をきっかけにお客さまとの距離がグッと縮まる印象がありますね。

美容師はパパになると2ついいことがあります!
家族の記念写真を撮影する小田さん

――そういえば、小田さんはカメラもやられているんですもんね。

サロンワークの他に、撮影ヘアメイクなどを行っているうちに、だんだん自分で撮りたくなってきてしまって(笑)。最初は趣味でしたが、気づけば独学で、今ではありがたいことにお仕事をいただいております。記念撮影だったり、通販サイトの商品撮影まで(笑)、結構幅広くカメラ業務も行っております。

――お仕事の幅が広く、いろいろお忙しいと思いますが、お子さんとはどのようにお過ごしですか?

私の場合はフリーみたいなものなので、逆に普通の方より時間の融通が効きやすいのかもしれません。保育園が終わったら子供がサロンで遊びに来て、お客さまに挨拶して、そのまま一緒に過ごしたりしています。仕事の合間でおやつを一緒に食べたり、オフの日は一緒に遊んだり出掛けたりと、いわゆる父親らしい時間はきちんとつくれていますよ。

美容師はパパになると2ついいことがあります!
休日は子供と一緒になって無邪気に遊ぶ

――やっぱり、お子さんの髪も切ったりするんですか。

長男は名前にちなんで“ミルキカット”という前髪パッツンにしていたのですが、最近になって、物心がついたのか、保育園の他の子たちと自分の髪型が違うことに違和感を覚えたらしく、「普通のカットにしたい!」と言われ、戻しました(笑)。動かないように、おやつを与えて「髪を切るといいことあるんだよ」と誘導するのも、子供のカットのテクニックのひとつですね。お客さまのお子さまの場合は、好きな音楽やキャラクターを事前に用意したりもしています。

美容師はパパになると2ついいことがあります!
こちらが噂の“ミルキカット”。確かに個性的ですね。

――ミルキカットいいですね。お仕事での今後の展望をお聞かせください。

私の夢は、美容を通して北海道に貢献していくことです。具体的には“観光客が立ち寄りたくなるサロン”これを目指しています。北海道は資源が豊富なので、この資源を活用すればMade in HOKKAIDOの美容ブランディングも可能だと思います。女性がこぞってエステ目的で韓国に行くように、札幌へ美容目的で足を運ぶことも夢ではないと思っています。

――すごいですね。最後に未来の“パパ美容師”にひとこと!

美容師という仕事は日常的に感性、個性が問われる仕事です。親子関係は実に十人十色。だからこそ、美容師という仕事で培った感性、個性がここでも十分活きると思います。子供を思う親の気持ちは皆一緒ですが、人に尽くすことが日常の美容師にとって、より近い存在ができたからこそできること、やれることが僕はあると思います。時には父親の背中で語り、時には同じ高さで肩を並べて憩い、そうすることで自分にしかできない愛情が生まれるのではないでしょうか。なので恐れず、若い美容師の方もどんどんパパになって欲しいですね!

Profile

小田岳史さん

小田岳史さん

美容師、写真家、アートディレクター
Jpeg代表取締役

出身地:北海道札幌市
趣味:読書、映画鑑賞
座右の銘:継続は力なり

東京でサロンを3店舗経験した後、25歳の若さで独立、美容室「HAKU」を立ち上げる。その後、結婚、子育てを期に、3年前に地元の北海道札幌市に拠点を移し、プライベートサロン「Jpeg」を設立。現在、美容師だけに留まらず、カメラマン、アートディレクターなど、美容に関する活動の幅を広げている。夢は北海道の資源を活かしたMade in HOKKAIDOの美容ブランディング。5歳と2歳の2人の息子の父親でもある。

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