美容師国家試験のカット課題とは? 審査ポイントを解説|第二課題のワインディングとは?

美容師国家試験では、筆記試験を受ける前に先に実技試験を受ける必要があります。しかし、実技試験が具体的にどんな内容かまではくわしく知らない人も多いかもしれません。

ここでは、美容師国家試験の実技試験にフォーカスしてくわしく解説しますので、受験しようとお考えの方は参考にしてみてくださいね。

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美容師国家試験のカット課題とは?


美容師国家試験は毎年おこなわれるものですが、実施される年によって概要が異なることがあります。

そのため、受験をする際には、その年の最新情報の確認を忘れないようにしてください。ここでは、第45回の受験要項をもとにくわしく解説していきます。

【2021年度最新版】美容師国家試験の概要を紹介!|受験資格を取得するには?

美容師国家試験には筆記試験と実技試験がある

試験は筆記と実技にわかれており、実技試験を先に受けなければなりません。もっとも最新の試験となる第45回は、2022年2月1日より滋賀県を除いた各都道府県でおこなわれる予定です。くわしくは、自分が受験する都道府県の実施要項をご確認ください。

実技試験でチェックされるものは?|カッティング&ワインディング

第45回の実技試験の試験科目は、第一課題カッティング、第二課題ワインディングおよび衛生上の取り扱いです。美容師として、備わっていなければならない技術や知識があるかどうかを実技でチェックされます。

試験に必要な道具は、受験案内の「持参用具一覧」に記載されているので、しっかり確認して事前に準備しておきましょう。

第一課題のカッティングとは

美容師として、基本的な技術をしっかりと身につけているかどうかが審査されます。つづいては、カッティング審査について、その流れや試験時間、持参用具などを確認しておきましょう。

試験の流れと作業時間|カッティング試験は20分

試験の流れとしては、まずはモデルウィッグの審査がおこなわれ、その後7分間で準備をしなければなりません。

カッティングをする時間は20分間で、モデルウィッグの顔面拭き取りを1分間で済ませたのち、仕上がり審査がおこなわれます。

持参品|モデルウィッグ・用具類など

試験当日には、受験票のほかに、持参品一覧に指定されている用具を自分で用意して持っていけなければなりません。

第一・第二課題、それぞれで共通する用具は、作業衣、マスク、器具皿などです。カッティング試験で使用する用具は、モデルウィッグ、カッティングシザーズ、コーム、ダックカールクリップ、乾燥タオルなどが持参品として指定されています。

技術の条件|レイヤースタイル

第一課題では、いくつかの条件が指定されています。おもな条件は以下のとおりです。

・上から下にかけて長くなっていくレイヤースタイルで仕上げる
・カッティングはシザーズを真横に入れて、直線的にカットするブラントカッティングでおこなう
・ヘムライン(生え際)のガイド幅は約2cm など

カッティング課題はどんな風に審査されるの?


実技試験を受けるためには、しっかりと受験対策をしておくことが大切です。ここでは、カッティング課題がどのように審査されるのか、その合格基準や審査ポイントについてご紹介します。

カッティング課題の合格基準は?

減点方式となっており、マイナス30点以下が合格基準です。ワインディング課題も同じくマイナス30点以下なので、つまり両方でマイナス30点以下という基準を満たさなければ、合格できないということになります。

準備時間前の審査|モデルウィッグ

7分間の準備時間前に、モデルウィッグの審査がおこなわれます。規格適合シールが貼ってあるかどうか、禁止事項や事前処理があるかどうかが審査され、それぞれ50点の配点です。

準備時間中の審査|カッティングに使用する用具

準備時間中の審査の配点は50点で、使用するすべての用具がきちんと用意されているかどうかの審査がおこなわれます。

このとき、品目や数量が不足していたり、規格外や指定されていない用具があったりすると減点されてしまうので注意しなければなりません。

作業終了後の審査

制限時間は20分間。その後、モデルウィッグの顔面拭き取りが1分間、そして作業終了後に審査という順序です。つづいては、作業終了後の審査についてご紹介します。

仕上がり状態

きれいな仕上がりとなっているかどうかの審査だけでなく、未完成部分があるかどうかも審査のポイントとなっています。

切り残しの毛髪がある、モデルウィッグの拭き取りがじゅうぶんでない、ダックカールクリップが残っているといったケースは減点対象です。

毛先の長さ

ヘアスタイルを構成する重要なポイントとして、フロントやもみあげ、ネープの毛先の長さも審査される要素です。

それぞれの長さが指定された範囲内になかった場合は減点されますが、明らかに長さが異なる場合のみ、計測されます。

ヘムラインのつながり

ヘムラインに歪みなどがあると見た目に違和感が生じてしまうので、ヘムラインのつながりも大切な審査ポイントです。

たとえば、ヘムラインに2cm以上の段差があったり、長い毛髪の飛び出しがあったりすると減点されます。

カットライン(切り口)のつながり

カットライン(切り口)も、作業終了後の審査の重要なポイントとなっており、フロントからネープ、トップからサイド、さらにトップからバックサイドが審査範囲です。こちらでは、それぞれ長い毛髪が飛び出していないかどうかが審査されます。

ここで、それぞれの範囲で2cm以上の段差や毛髪が飛び出ていると減点対象となってしまうようです。

左右シンメトリー

左右対称となっているかどうかは、全体的な見た目のよさが決まる重要なポイントです。サイドとバックサイドで、それぞれ左右シンメトリーとなっていなければ減点されます。

このとき、パネルの幅が2cm、引き出し方が地肌に対して90度、ハチまわりといった留意事項もあるので注意しましょう。

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第二課題のワインディングとは?


第二課題は、持参用具を使ってパーマを作るワインディングです。ここでは、第二課題のワインディングについてご紹介します。

第二課題はワインディングかオールウェーブセッティング

第二課題はその年によって、ワインディングもしくはオールウェーブセッティングが課せられることがあります。これは、毎回異なるので事前に確認しておきましょう。

ちなみに、第45回である今回は第44回と同じくワインディングとなっています。

第二課題ワインディングの試験の流れと時間

まずモデルウィッグの審査がおこなわれ、準備時間が7分間用意されています。その後、20分間のワインディング試験がおこなわれ、モデルウィッグの顔面拭き取りが1分間。最後に仕上がり審査がおこなわれます。

技術の条件|ロッドの本数は50本以上55本以内

この課題では、いくつかの条件が指定されているものですが、おもな条件は以下のとおりです。

・使用するロッド数は、ショートロッドも含めて50本以上、55本以内でなければならない
・毛髪が完全に濡れた状態で作業する必要がある
・ロッドの太さが10mmから13mmまでの4種類とする

実技試験両方クリアで合格になる

上述したように実技試験では、第一課題、第二課題の両方で、マイナス30点以下である必要があります。

カッティングとワインディングの両方でマイナス30点以下を満たさなければ合格できません。

美容師国家試験の実技試験は両方クリアで合格! 条件達成を目指して練習しよう


第45回の美容師国家試験の実技試験では、第一課題のカッティングと第二課題のワインディングの両方の条件を満たすことで合格できます。

この試験では、受験案内や審査マニュアルで、減点される対象が明記されているので事前に確認し、条件達成を目指して繰り返し練習しましょう。

引用元サイト
理容師美容師試験研修センター 第45回美容師国家試験受験案内
理容師美容師試験研修センター 美容師実技試験第一課題 カッティング審査マニュアル
理容師美容師試験研修センター 第44回 理容師国家試験及び美容師国家試験の合格基準

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