美容室の歩合の相場はどれくらい? 美容師の平均年収や歩合制で稼ぐためのポイントを紹介

美容室で働く美容師の給料は固定給(基本給)があることも多いのですが、それ以外に歩合給が加算されることもあります。歩合給によって毎月の給料に差が生まれたり、頑張った分だけ給料がアップしたりするため、どれくらいもらえるのかが気になるところです。

この記事では美容室の歩合給の相場をはじめ、美容師の平均年収や、固定給と歩合給それぞれのメリット・デメリットを紹介します。歩合制がある美容室で稼ぐためのポイントもお伝えしますので、参考にしてください。

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美容室の歩合の相場はどれくらい?

美容師の給料は、働く美容室によって違い、その形態もさまざまです。大きく分けると主に3種類で、店への貢献に関わらず決まった金額が支払われるケースと、指名や売上金額によって上乗せされるケース、その2つを組み合わせるケースがあります。

・固定給:月給金額が固定されており、売上への貢献度に関わらず決まった金額が支払われます。

・歩合給:完全に歩合制で給料が決まります。指名がとれなかったり売上を上げることができなければ、もらえる金額も増えません。

・固定+歩合給:基本給として固定の金額が決まっており、指名や売上によって上乗せされるケースです。最低限の給料を保障してもらいつつ、頑張ればその分給料が増えます。現在では多くの美容室で取り入れられているシステムだといえるでしょう。

正社員として働く美容師が完全歩合給の場合、手取りでもらえる金額は指名料や売上の30%前後が相場です。固定給+歩合給では、指名料や売上の15~30%程度。

フリーランスで働く美容師は完全歩合制になることが多く、指名料や売上の40~80%くらいが相場となっています。

ただし、美容室によって異なるため、詳しい金額は事前に確認しておきましょう。

美容師の平均年収と歩合による役職ごとの給料相場

令和5年賃金構造基本統計調査によると、美容師が毎月きまって支給される平均給与額は27万7,600円で、年間賞与額は62万3,000円です。年収に換算すると、395万4,200円が平均額です。

ただし、このデータには理容師やアシスタントとして働く美容師も含まれるものであるため、実際には店舗や役職、売上によって大きな幅があると考えられます。

引用元
e-Stat|賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
e-Stat|賃金構造基本統計調査3 一般_職種(小分類)(役職者を除く)DB | 統計表・グラフ表示

求人サイト「リジョブ」に掲載している、美容師の求人をもとにした役職別の給料は以下の通りです。アルバイトのみ時給表記となっています。

アシスタント

下限

上限

平均

正社員(月給)

202,215円

265,489円

233,852円

アルバイト(時給)

1,067円

1,338円

1,203円

業務委託(月給)

266,556円

546,670円

406,613円

 

スタイリスト

下限

上限

平均

正社員(月給)

231,753円

410,359円

321,056円

アルバイト(時給)

1,079円

1,285円

1,182円

業務委託(月給)

269,562円

441,368円

355,465円

 

店長(候補)

下限

上限

平均

正社員(月給)

282,990円

613,346円

448,168円

アルバイト(時給)

1,098円

1,600円

1,349円

業務委託(月給)

293,596円

912,430円

603,013円

※2024年1月現在

以下の記事では、美容師の平均年収や立場による給料の違い、美容師が給料を上げる方法などを詳しく解説していますので、是非チェックしてみてください。
美容師の給料・年収を詳しく紹介|収入UPを目指せる7つの方法とは? | モアリジョブ

固定給と歩合給のメリットとデメリット

美容師にとって、固定給と歩合給ではどちらの方が多く稼げるのか気になる方もいらっしゃることでしょう。ここでは、固定給と歩合給のメリットとデメリットを紹介します。

固定給のメリットとデメリット

固定給のメリットは、なんといっても収入額の安定でしょう。指名がとれない、来店客数が少ない、売上が上がらないといった場合でも、安定して一定の給料が支払われるからです。

一方で、このシステムは、多く売り上げる美容師にとってはデメリットです。たくさんの指名客を施術しても、指名がない美容師と同じ給料では、損をしたと感じてしまうかもしれません。

歩合給のメリットとデメリット

歩合給のメリットは、頑張れば頑張った分給料という形でかえってくるため、やりがいがある点です。当然たくさん指名がとれれば、その分もらえる給料が増えるのも嬉しいポイント。

ただし、やる気があっても立地の悪さなど、自分の頑張り以外のことが原因でも、お客様が来てくださらなければ給料は増えないことは、デメリットになるでしょう。

そのため、固定給と歩合給それぞれのメリット・デメリットから、両方のシステムを取り入れる美容室がほとんどになっています。安定した収入を得られて、結果を出せばさらに収入を増やせる環境が良い人は、固定給と歩合給の両方を採用している美容室を選びましょう。

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指名によって美容師の給料が上がる仕組み

美容師の歩合制の多くは、指名の有無や指名客の売上に応じて決まります。そこで、指名によってどのように給料に反映されるのか、それぞれのケースを見てみましょう。

指名料がそのまま歩合給として上乗せ

美容室の予約をする時、美容師によっては指名料がかかることがあります。この指名料をそのまま美容師の歩合給にするのは、よく見られる歩合給のシステムの1つです。

還元率は美容室によって大きく変わりますが、美容師のランクによって還元率を上げていく美容室も存在します。トップスタイリスト・チーフ・アートディレクターなどと昇進するにしたがって、還元率も上がっていくという仕組みです。

売上から決まった割合を歩合給としてもらう

売上で決めるというケースもあります。自分が担当したお客様からの売上の〇%をもらうという仕組みです。美容室によっては、指名料も売り上げの一部として計算するところも。

売上を伸ばすには多くのお客様をカットすることが重要で、そのためにはやはり指名をもらうのが重要になります。フリー客と指名客では還元率を変えている美容室もあります。

また、個々のお客様に高いコースを利用してもらう、シャンプーなどの商品を買ってもらうなども売上に貢献します。

2つの仕組みをどちらも導入

上記2つの仕組みは、片方だけ導入する美容室もありますが、両方導入している美容室も多くあります。商品の販売などの営業が苦手な美容師なら、指名料で歩合給を増やすシステムの方があっているでしょう。自分のスタイリングと接客さえよければ次回も指名してもらえるからです。

一方で、巧みな話術でお客様に売り込むのが得意な美容師の場合、売上に応じて上乗せされるシステムの方が給料が増える可能性があります。

アシスタントでも指名による歩合の可能性がある

ごく稀にスタイリストでなく、アシスタントが指名を受けることもあります。シャンプー・トリートメントなどの技術が高い、接客の印象がいいなどの理由でお客様が指名してくれることがあるからです。

このような場合も、美容室によっては歩合給をもらえることがあります。アシスタントが指名を受けること自体がめったにないため、とくに業界で一般的に見られる歩合給の基準のようなものはありません。しかし、スタイリストへの昇進が早くなるということは、ほとんどの美容室で共通しています。

また、指名とは関係ないアシスタントの歩合給としては、シャンプー・整髪料などのヘアケア用品の販売があります。商品知識やコミュニケーション力・営業力に自身があるアシスタントであれば、商品販売で収入を増やすことも可能です。

歩合制で稼ぐために必要なこととは?

歩合制は、指名が多い美容師ややる気のある美容師にとって、メリットの大きい給料システムであることがわかりました。

そこで、歩合制を活用して、さらに稼ぐチャンスを増やすためにどうすればいいのかを紹介します。

常にトレンドや新しい技術を取り入れる

歩合制で給料を増やすためには、指名してくれる顧客を増やすことが重要です。そのためには、流行りのヘアスタイルやカラーの情報を常にアップデートし、お客様に喜んでいただけるような施術をしなければなりません。お客様のぼんやりしたイメージを的確に表現する技術力も必要でしょう。

そのためには、常に最新の情報に触れたり、貪欲に勉強を続ける姿勢が大切です。

美容師の勉強におすすめの方法は、以下の記事でチェックしてみてください。
美容師になってからの勉強方法とは?おすすめの本やアプリなどを紹介 | モアリジョブ

指名客を増やす

指名客を増やすには、来店されたお客様のリクエストに応えるだけでなく、新規のお客様も増やす必要があります。新規客を増やすには、SNSやブログを活用してたくさんの方に知ってもらわなければなりません。

SNSやブログで、施術のビフォーアフターを投稿したり、ユーザーにとって有益な情報を発信してファンを増やしましょう。

立地条件のいい美容室で働く

店舗の立地条件は、客足に大きく影響します。いくら頑張っても来店客数が増えない場合、立地にも注目してみましょう。歩合率が高くても、お客様を呼べなければ給料は増えません。

たとえば、駅に近い美容室と、公共交通機関から遠く、近くに人通りのない美容室の場合、歩合率が高くてもトータルでは低くなってしまうこともあります。その場合、立地条件のいい美容室を探すのが給料アップへの近道かもしれません。

商品の販売にも力を入れる

商品販売額(売上)も歩合給に反映される美容室は多いため、施術だけでなく商品の販売にも力を入れることで収入アップにつながります。

お客様は信頼できる美容師を頼りに、商品購入を考えるものです。そのため、美容師自身が商品について知識を深めたり、お客様と信頼関係を構築したりしておく必要があります。

そのうえで、シャンプーやトリートメント・スタイリング剤など、お客様の悩みやライフスタイルにあった商品を提案できれば、購入につながりやすいでしょう。

自分に合った歩合制の美容室を探す

美容師が指名を増やして収入を上げるためには、最終的には本人のスタイリングや接客のスキルが最重要です。しかし、指名を増やすことが給与面でも評価される美容室で働く方が、生活の余裕もできて、長く無理なく美容師として活動しやすくなります。

そのように働きやすい環境を求めている美容師は、環境を変えるための第一歩として、まずリジョブなどの美容求人情報サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。また、自分のスタイルや得意なことを活かして給料を増やすには、システムとの相性も考える必要があります。

指名客が多い、売上を上げるのが得意など、それぞれの強みを活かせる自分に合った歩合制の美容師を探すのもおすすめです。

指名が増えない美容師の特徴と考えられる原因

条件の悪くない美容室で努力をしているのに、指名が増えないという方もいるのではないでしょうか。その場合、以下のような原因が考えられます。改善すればきっと指名も増えるはずですので、当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。

技術が充分でない

スタイリストになりたてで技術力が未熟な場合や、技術力向上の練習や勉強を怠けている美容師などに対しては、お客様が不満を感じやすいことが考えられます。

たとえば、オーダーと違う髪形にされた、流行りのスタイルを理解していないという場合、次回も指名したいと思うお客様はいないでしょう。技術力が未熟な場合はたくさん練習をする、常に流行りの情報に触れ、勉強をするといった努力を続ければ、きっと指名客も増えるはずです。

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美容師がスキルアップを目指すのに磨くべきスキルやおすすめの資格は? | モアリジョブ

接客の態度が悪い

技術力が充分だったとしても、態度が悪いといい印象を与えることはできません。笑顔がなく無表情だったり、声に抑揚がなくぶっきらぼうな物言いをしたりといった態度は、お客様を不安な気持ちにさせてしまいます。

ほかにも目を合わせない、言葉遣いが悪い、逆に馴れ馴れしい態度で敬語を使わない、お客様の言葉に対して否定的なども気をつけたいポイントです。お客様に不快感や不信感を与えてしまい、指名につなげるのが難しくなってしまうでしょう。

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美容師が接客スキルを磨くべきメリットとは? 押さえておきたい美容師のマナー | モアリジョブ

カウンセリングに誠意がない

カウンセリングを重要視する美容室は多いです。お客様の要望をしっかりと聞き出し、満足していただくためにもっとも大切な工程でもあります。カウンセリングが充分でないと、いくら技術力が高くてもイメージと違う髪形になってしまうなどの行き違いが生じる可能性も。

自分の話を真剣に聞いてくれる人に好感をもつ方も多いため、丁寧なカウンセリングが指名につながることもあるでしょう。さらに、真摯に耳を傾け、意見交換することで信頼関係を築くことにもつながります。

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見た目に不快感を与えるものがある

店舗の雰囲気や客層にもよりますが、だらしない格好やお客様を威圧する派手な見た目も避けたいものです。過度なアクセサリーやツヤのない髪の毛、無精ひげなども、場合によっては相手を不快にさせることがあります。

また、香りの好みは人それぞれなので、強い香水などを使用するのも避けましょう。

美容師にとってオシャレも仕事のうちですが、あくまでお店の雰囲気を壊さないものを意識して楽しみたいですね。

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自分に合った美容室はどうやって探す?

美容室の求人は全国的に数多くあり、それぞれ給与形態や歩合制を導入している場合の還元率が異なります。また、給与以外に条件として重視したいことは人によって違うため、自分に合った美容室を探すことに苦労するかもしれません。

ここからは、自分に合った美容室を見つけるためのおすすめの方法を紹介しますので、職場探しをするときの参考にしてください。

就職・転職エージェントを利用する|美容業界に強いエージェントがおすすめ

就職・転職エージェントは、求人紹介や就職・転職サポートが受けられるサービスです。エージェント会社に登録することで担当者がつき、就職や転職に関する相談ができます。

希望の条件に近い求人とマッチングしてもらったり、条件交渉や書類添削などを代行してもらえたりするため、自分だけで就職・転職活動を進めることに不安な人には適しているでしょう。

エージェント会社は多数あるため、美容業界に強いエージェント会社がおすすめです。

求人サイトで探す|美容業界に強い求人サイトがおすすめ

求人サイトは、希望条件に合う求人に限定して検索・閲覧・応募ができるのが特徴です。複数の求人にまとめて応募することもできるため、自分のペースで就職・転職活動ができます。インターネットにつながる環境であれば、いつでも探せるのも利点です。

自分に合った美容室を探したい人にとくにおすすめなのが、美容業界に特化したリジョブ。リジョブは美容室の求人を豊富に掲載しており、選べる条件も多いため、より自分好みの求人を見つけやすいです。

美容師の履歴書で気をつけたいポイントとは?

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履歴書は、手書きとPC作成のどちらでも構いませんが、手書きの場合は誰が見ても読める丁寧な字で書くことが大切です。

記入項目が多いため、誤字や脱字には注意してください。また、略字や略語も正式な書類としてふさわしくないため、正しい字で正式名称を記載します。

書き終えたあとはかならず見直しをし、ミスや記入漏れがないかをチェックしましょう。もし1文字でも誤りがあれば、修正液や二重線で消すのではなく、新しい履歴書に最初から書き直してください。

志望動機はどの美容室でも詳細をチェックされているため、その美容室でなければならない理由を明確にし、求める人物像とマッチしていることをアピールしましょう。

詳しくは、以下の2つの記事をご覧ください。
美容師の履歴書の書き方を詳しく解説|志望動機の例文やアピール方法、注意点や面接のポイントも紹介 | モアリジョブ
美容師の志望動機に書くべき内容とは?書き方のポイントやおすすめの例文、NG例を紹介 | モアリジョブ

美容師が面接で好印象を与えるには?

美容師に限らず、面接では社会人としてのマナーを押さえておくことが前提です。言葉遣いや礼儀・姿勢には十分に気を配りましょう。

美容師の面接でも、服装はスーツが基本。技術テストがある場合は動きやすいほうがよいため、 パンツスタイルがおすすめです。清潔感を意識して、髪型や小物にトレンドを取り入れつつも、TPOをわきまえたコーディネートをしましょう。

志望動機や自己PRのほか、よくある質問が複数あるため、あらかじめチェックしてスムーズに受け答えができるようにしておくと安心です。

よく聞かれる質問や服装などは、以下の記事も参考にしてください。
美容師の面接でよく聞かれる質問とは? 押さえておきたい面接の流れやマナーを紹介 | モアリジョブ
美容室の面接にふさわしい服装とは?髪型のポイントやそのほかの身だしなみについても紹介 | モアリジョブ

歩合制のシステムを活用して給料アップを目指そう

美容師が高い収入を得ようと思ったら、歩合制をうまく活用するのが一番です。歩合制は美容室によってルールも違いますし、ルールだけでは待遇の良し悪しが判断できません。

売上からの還元率が低い美容室でも、たくさんお客様が入ってくれるなら稼ぎやすいこともあるからです。歩合制や給与体系を理解するだけではなく、その美容室の運営自体もチェックする必要があります。

よりよい条件の美容室で努力を続け、給料アップを目指しましょう。

美容師の求人を探す際は、ぜひリジョブを活用してください。リジョブは、給与形態をはじめ、「インセンティブあり」「ボーナス・賞与あり」など給与アップにつながる条件が用意されているほか、お店の規模や立地なども指定できます。

転職満足度※が高い求人サイトであるため、キャリアアップを目指す美容師にぴったりです。

各お店のページには、勤務条件やお店のこだわり・想い・PRポイントなど、応募前に知っておきたい情報が充実しているため、自分好みの求人を見つけやすいでしょう。

※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)


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