髪のエイジングケアも叶う老舗サロン『SYNECTICS HAIR DRESSERS ELAN』
「人と美容、笑顔が好き」をコンセプトに掲げるELANは、20年前から京都に店を構えるヘアサロン。現在は3店舗を展開し、男女を問わず幅広い年齢層から支持されています。今回は3店舗の中でも核となる桂店の店長、吉岡尚哉さんに、サロンの特徴や独自の新人育成システムなどについてお話を伺いました。
髪を傷めないことを重視
――ビタミンCで塩素を除去したシャワーや炭酸泉など、サロンで使用する様々なものを髪に負担が少ないものにしていますね?
「ええ。当店はトリートメントなど髪のケアだけに訪れるお客様も多く、健やかな髪があってこそ理想のスタイルが完成するという考え方なので、ヘアケアの部分に非常に力を入れています。長く通ってくださるお客様も多く、現在は髪のアンチエイジングにも力を入れていますね。カラー剤やシャンプー剤など、この業界は頻繁に新しい製品が発売されるので、新製品が出るとすぐに勉強会を開き、それが良いものであればすぐに取り入れるのも特徴でしょうか。また、お客様がサロンでの仕上がりをご自宅でより簡単に再現できるよう、ヘアケアの方法からスタイリングの仕方までを丁寧にお伝えするように心がけています。それに加え、お客様が持っている髪に対しての悩みをしっかりと聞き、その悩みを解決しながら理想のヘアスタイルに仕上げたいので、カウンセリングを重視しています。」
ヘアカラー技術に定評あり
――多彩なメニューの中でも特にヘアカラーに力を入れていると伺いましたが?
「当店はヘアカラーに強い店というのを打ち出していることもあり、特にカラー剤は新しくて良い製品を積極的に導入しています。現在はナノイオンスチームを用いて髪のダメージを最小限に抑えながら施術する水カラーをはじめ、ゲスト一人ひとりに合わせたパーソナルカラーを提案することで、よりお顔立ちを引き立てるような施術を行っていますね。また、今シーズンだと外国人風のアッシュカラーやダメージレスなトリートメントカラーを中心にご提案させていただいており、こういったシーズンごとのトレンドは、店はもちろん、メーカーと共同で行う講習会などで意見を出し合って決定しています。」
自分のペースで頑張れる環境
――この4月にも新人スタッフさんが入社されましたが、スタッフ育成についてはどのようなカリキュラムで行っているのでしょう?
「当サロンのカリキュラムは毎年アップデートしているので、実は去年とは全く異なる内容となっています。例えば去年までは技術のひとつひとつを丁寧に教えていましたが、今年は新人が自発的に学ぶ姿勢を重視し、教えすぎず目で見て覚えるように指導しています。また、今年からはアシスタント期間をあえて設けず、店が提示した一定の技術をマスターすれば即スタイリストとしてデビューできるようにしました。これらの新しい試みは始まったばかりなのでまだ結果は分からないものの、早くスタイリストになりたい場合は目一杯頑張ればそれが実現できますし、じっくり時間をかけてアシスタントとして技術を磨いていくという方法もあり、新人が自分に合ったやり方を選べます。カリキュラムを年々変える理由には、少しでもより良い環境で仕事に向き合ってほしいという思いがあります。僕らがアシスタントだった時代と現在新人として入ってくる若い子達とは感覚も異なるため、時代や世代に合わせて教育方針そのものを変えていくのは必要不可欠ではないでしょうか。」
一定のカリキュラムにこだわらず、柔軟により良いものへと変えていく。これは新人教育にも店で扱う製品にも言えることで、より時代やニーズに即した“その時々のベスト”を追求する姿勢はさすがです。後編では、スタイリスト育成の方法や店のサポートなど、実際に4月に入社した金山怜央さんの声も交えながらお届けします。