最新技術を活かした【デジタルパーマ】を研究する!『SLOW JAM』

京都は宇治市の大久保駅すぐ近くにあるサロン『SLOW JAM』は、2002年のオープンから今年で15周年を迎える。まるで自分の部屋のように雑多な店内は、気兼ねなくくつろぐことができるように。メニューについてもその時々の流行やニーズに合わせて新しいもの、本当にいいものならなんでも取り入れていくスタイルで老若男女に愛され続けてきた。そんなサロンの代表を務める辰巳進也さんは、最新の技術を活かした毛髪にやさしいデジタルパーマを日々研究しているという。

幅広いメニューをそろえて“なんでも叶う”サロンに

辰巳進也さん

――まずはお店のコンセプトについてお聞かせください。
「店名の“SLOW JAM”には、音楽のR&Bというジャンルにおいて“甘いひと時”という意味があります。また“JAM”はジャズ用語で“セッション”という意味でもあるので、お客さんと常に気軽なセッションができるようにと心がけていますね。この店の代表になって、個人的には“SLOW”という言葉のイメージ通り、ゆっくりと楽しんでいってもらえたらと解釈しています」

――気軽にゆっくりと楽しんでもらうという考え方は、やはり内装にも反映されていますよね。
「そこまでこだわりがあるわけではないんですけどね。オープン当初はアメリカンポップを意識していて、古いヴィンテージのソファとかを置いていたのですが、古くなってきたのを機に、そのとき流行っていたバリ風の内装に変えました。とはいっても、統一性があるわけではなく、雑貨や漫画を置いてごちゃごちゃしている方が、来てもらった時にくつろいでもらいやすいかなと。あまり洗練された真っ白な内装だったりすると、気を張ってしまうと思うんです。なので、自分の部屋みたいに“たまたま流行っているバリ風を取り入れてみました”ぐらいの感じで、いろいろなものを取り入れているだけなんです」

SLOW JAM

――いろいろなものを取り入れるというのは、やはり施術やサービスの面でも?
「そうですね。施術もなんでもやっています。店長をやってくれている子はカラーに力をいれていたり、パーマもコールドパーマからクリープ、デジタルパーマ、エアウェーブまでなんでもやっています。他にも炭酸が流行り始めた頃にスタッフが検定を取ってヘッドスパを導入したり、輪郭や髪のクセに合わせてスタイリングする“コスメティックシルエット”が得意でオススメしているスタッフも。なので、特に薬剤だとかのメーカーにさえこだわらなければ、どんなご要望にも対応することができます。“ここに来ればなんでも叶う”と思ってもらえる環境は強みのひとつですし、来てもらいやすい雰囲気に繋がっていると思います」

SLOW JAM

――どういった層のお客様が多いですか?
「地域密着型なので、ほんとうに老若男女です。お母さんと一緒に来てくれている1歳児から90歳近いおばあちゃんまで来てくれています。なので、ターゲットも特に絞っているわけではありません。とは言っても7年ほど前は、ターゲットを30代前後に絞って雰囲気を作りこみ、メニューも変えていこうかと考えたことはありました。そもそも、その年代の人がこの近辺に何人ぐらいいるのかリサーチして地域の10%ぐらいなら、そのシェアを取れたらお店としては大きいぞと。だけど、年配の方が紹介で来て下さっている中で、ターゲット層以外の人に来てもらいにくくなってしまうというのはよくないなと。そういうこともあり、メニューもお客さんの層も幅広くして、いろいろな人に気軽に来てもらえるようなお店が一番かなと思っています」

辰巳進也さん

デジタルパーマのイメージを覆す新メニューを研究

――様々なメニューが取り揃えられている中で、辰巳さんが特にこだわっているものは何ですか?
「パーマのメーカー講師をしていることもあって、その都度で流行っているパーマをオススメしています。また、デジタルパーマを研究していて、新しい形でのパーマができればと模索しているところでもあります。京都・四条烏丸の『commune』でオーナーをしているイナバさんと同じ研究チームでやっているのですが、彼は縮毛矯正の研究をしていて、お互いにいいものを作り最後にはデジタルパーマと掛け合わせたものができたらいいなと話し合っています。僕たちにとってメニューは商品なので、商売的なお金のことは置いておいて、最大限いいものを作れる人でなければベースラインに落とし込むことができない。まずは本当にいいものを作って、そこから余分なところを削ぎ落とすことで、お客様にとってもリーズナブルなものを提供できる。それが間違いなくベストだと思っています」

――デジタルパーマについて、具体的にどういったことを研究されているのでしょうか?
「いかに効率的でノンダメージに近づけられるかですね。薬剤のダメージと熱のダメージをどれだけ軽減して短時間で仕上げるか。なおかつ毛の強度を上げることができたらいいなと思っています。15年ほど前にデジパが出始めた頃からのイメージで、未だにどうしても髪が傷むと思われているところがあります。その頃は、130度の熱で縮毛矯正をする薬を付けて、流して、巻いてという方法でした。だけど、今の研究段階では温度を75度から80度ぐらいの熱にすることで、あまり毛を膨潤させたり広げたりせず、そこへ髪に必要なものを入れ、固定して形を作るということができます。今は簡単に市販のコテで自分で巻けるため、時間がかかるという理由でパーマの人気はどんどんなくなってきています。だからこそ、本当にいいものを作ってもっと気軽に利用できることを知ってほしいですね」

後編では、“推拿(すいな)”という中国古来の自然療法を取り入れたヘッドセラピーのお話が、今後のお店の展望へとリンクしていきます。そして、スタッフとの意識共有についてまで、前編から一貫したお店柄の伝わってくる内容に。

Salon Data

SLOW JAM

SLOW JAM

京都府宇治市広野町西裏99 パールビル2F
0774-43-8338
営業時間/10:00~19:00
金曜のみ10:00~21:00
定休日/月曜日、第2・第3火曜日
http://colecao-group.com/salon_slow.php

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