遊びとビジネスの交わる点 株式会社KOKOMO代表取締役 多田哲也さん

JR恵比寿駅からガーデンプレイス入口前の信号を左へ2分ほど歩いたデザイナーズマンションの一室で、月に2週間だけ開かれるプライベートサロンKOKOMO TOKYO(ココモ トウキョウ)、多田哲也さんがひとりで営むお店です。

なぜ月に2週間だけなのか?多田さんは、香川県高松市に本拠を置くKOKOMOグループの創業者兼オーナー。高松と東京で、美容室、ライフスタイルショップ、バー、まつげエクステサロンなどを次々にオープンし、すべて成功させてきている経営者でもあります。

前回(当該ページへリンク願います)では、多田さんが美容師から経営者へと変わったきっかけを紹介しました。今回はいよいよ経営者として、今後どのようなことをしていくつもりなのかを、(多少)企業秘密へも踏み込みながら伺っていきます。

履歴書なしで応募可能!

実際の求人を見てみる

なぜか単身で東京へ

KOKOMO TOKYO店内
KOKOMO TOKYO店内(TETSUのBlogより)

香川県高松市のビジネス中枢部「中央通り」に自社ビルを構えたKOKOMOグループは、美容業の他に物販、飲食も展開する多角経営体となっています。しかし、その旗艦は、やはり本社ビル内のハイブランドサロンKOKOMOでしょう。

日に日にスタッフたちが育ってきている手応えを感じた多田さんが次にとった行動は一見不可解なものでした。東京・恵比寿でセット面、シャンプー台がひとつずつしかないサロン「KOKOMO TOKYO」を開くと単身で一美容師として接客し始めたのです。

「『KOKOMO TOKYO』をオープンしたのは1年前です。高松から月の半分だけ東京へ来ています。ここでは、受付からすべて僕ひとりで応対していますよ。」

ようやく企業経営者として基盤ができ始めたのに。これでは23歳のときに、たったひとりで独立した当時へ逆戻りしたように思いました。もうひとつ不可解なことがあります。他業種への進出も自社ビルの購入も「縁だと思った」というほど地元で人脈があるのになぜ東京へ?

「東京へは来たことがありませんでした。行ってみたい気持ちはありましたが、僕は16歳から地元で働いていましたし。その後は店長になり、独立してとますます背負うものが増えていったので、たとえ(東京へ)行きたいと思っても無理だったでしょうね」

変化と発信

un beau cil
un beau cil(TETSUのBlogより)

「この記事が出るのは4月以降ですか?実は、4月から東京でまつげエクステのお店を2つオープンすることになっています。ゼロからではありません、既存店をM&Aしました。店舗、スタッフともそのままで経営だけチェンジした形です」

un beau cil(アン ビュー シル)錦糸町店、新小岩店。派手さはありませんが、しっかりとした技術で確固たる人気をもったお店。美容室、飲食、物販に次いで、KOKOMOグループが新たに始めるビジネスです。

まつエクは美容師免許だけでなく、お客様の「目元」に関わる難しい分野。ゼロから始めるよりも既存店のノウハウを活かすべきだと考え、リサーチを進めてきたそうです。しかし、まつエクのお店なら香川県にもあるのでは?

「その先も考えてのことなのですが、ごめんなさい、これ以上は公表できないので」とその後の詳しいお話はオフレコになってしまいました。しかし今までの経験を活かしつつ、プラス新たなビジネス分野へ展開する構想と準備をされているようです。

思い入れのあった「隠れた楽園」時代のKOKOMOを閉じ、高松市のメインストリート中央通りへ移ると決めたときに、ビジネスコンセプトも「変化と発信」へ改めたそうです。こだわりを捨てたのなら「変化」を、誰からも見られる場所へ行くなら「発信」すべきだと。

履歴書なしで応募可能!

実際の求人を見てみる

最終的にしたいこと

多田哲也さん

「どうなんでしょう・・・そっちが逆になくて。2、3年先は見ているんですが。だから行き当たりばったりって思っています。何かひとつ新しことができるか、それが決まる頃にやっと次のことを考えられる感じです」

「最終的にしたいことは何ですか?」という質問に、ちょっとだけ考えると、そう答えられました。美容師から経営者へと変貌してきたご自身ですが、「休みがほとんどないことだけは変わりません」という毎日。

その代わりに、どれほど遅く仕事が終わっても毎日必ず食事へ出かけるのが、貴重な息抜きになっているようです。ただし、スタッフと一緒の場合でも「食事に出かけたら、その瞬間から仕事の話は99%しません」とのこと。

趣味は音楽。自らDJを務めることがあるほどで、ミュージシャンの友人も少なくないそうです。高松で野外フェスを開催することも考えているほど。ただし、「やるならビジネスとして成り立たたせたい」と考えている自分に(変わったなあ)と思ったそうです。

「でもまたリゾートをテーマとした美容室は作りたいんですよね。リゾート(=隠れた楽園時代のKOKOMO)がなくなったから、一番自分のベースとしてあったところが。いつかまた、
何歳になっているかわかりませんけど」

2、3年先しか考えないというのは、逆に見れば、予想外のことが起きても変化し、対応できる現実的な方法かもしれません。「遊びとビジネスの交わる点を探していきたい」と最後に仰っていました。

profile

多田哲也さん

多田哲也

株式会社KOKOMO代表取締役CEO & Hair Designer & イベンター
KOKOMO TOKYO(東京・恵比寿)、un beau cil(東京・錦糸町及び新小岩)、KOKOMO・r.e.・defi・BOCOCA(以上香川県・高松市)、まつ毛専門サロンmayc(千葉・市川)の8店舗を経営している。

・KOKOMO TOKYO
東京都渋谷区恵比寿3-28-2-401
03-3280-7121
(不定休(月に2週間のみ営業))

・kokomo本店
香川県高松市鍛冶屋町7-3 KOKOMO BUILDING
087-826-2007
http://webkokomo.com/

履歴書なしで応募可能!

実際の求人を見てみる

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの美容師求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄