19_006_siika#2

女性美容師が店の雰囲気を高める理由とは? siika・サトーマリさん #2

妊娠を機に以前のサロンを退社。その後、猛スピードでご主人の加藤龍矢さんと学芸大学に「siika」(シーカ)をオープンさせたサトーマリさん。
身体の回復がままならぬ状況の中、子育てと仕事に大忙しの毎日を送っています。身を持ってママ美容師の大変さを知ったサトーさん。だからこそ、将来におけるサロンの在り方について、いろいろとプランが生まれるそうです。
第二回目のこのインタビューでは、サロンワークにおける女性美容師の立ち位置についてお伺いします。

サトーさんの作品
サトーさんの作品
↑共にサトーさんの作品から。かわいいとモードを融合させたデザインに定評がある。

女性を大事にする職場には華やかさが生まれる

――サトーさんは、将来的にベビーシッターの確保などを考えているそうですね。
「はい。小さい子供の病気は本当に予測不可能です。自分が気を付けていれば病気にならない、なんてことはないですし」

――病気の度に働くママは辟易してしまいますよね。
「子供を看病し、仕事も休まないといけない。自分も直ぐに感染してしまうし。人ひとり産むという行為は、生きてきた中で一番大変な作業と言っても過言ではないかもしれないですね。だから、もうひとり子供がいたらいいなぁ… なんて思うのですが、自分の年齢や体力、仕事とのバランスなどを考えると簡単には決断できないですね」

――私もまったくその通りでした。
「皆さん、本当に大変な思いをしていますよね。でも、子供がいる生活は幸せなことです。「siika」にいる女性スタッフが妊娠したら、安心して働ける環境を作ってあげたいと思います」

――女性スタッフを大事にされていますね。
「はい。ある大手サロンの経営に関しての記事を読んだとき、そのサロンで一番の売り上げを誇るのが女性美容師でした。美容の世界では、女性はいかようにも活躍できるという証拠かと。そして、女性スタッフは頭の回転が速い。洞察力も男性に比べて長けていますから、きめ細かいサービスができますよね。これらは全て、美容業において大切な仕事ですから」

――私個人のことを申しますと、指名するのは女性美容師のほうが多いです。リラックスできるし、やはり気配りに長けている印象です。
「持論ですが、場の雰囲気を作るのは女性だと思うんです。いるだけでパッと華やぐとか
安心するとか。男性は、どちらかというと職人気質っぽい方が多い業界ですからね。職人だらけの空間より、ニコニコ笑顔を振りまく女性がいたほうが美容室は断然、居心地がよい空間になるのではないでしょうか」

↑サトーさんの作品
↑サトーさんの作品から。イラストとのコラージュが面白い発想。

主に3人で作り上げるサロン。バランス感がちょうどいい関係

――現在、何名で運営されていますか?
「女性3人、男性4人です。スタイリストは4名。そのうちのひとりも原宿の人気サロンから、こちらに移ったメンバーです」

――早坂光雄さんですね。
「はい。彼は原宿のサロンに長く勤務した後、一緒にここで働くことになりました。
メンズのデザインがとても上手で、雑誌などにも取り上げられる凄腕の持ち主です。
今はサロンの運営に関して、私と光雄でいろいろプランを練ることが多くて。でも、年齢も近いし多少ぶつかることもあります(笑)。そんなときに、まとめ役になってくれるのが
主人。この3人のバランスで上手くやってこられているのかもしれませんね」

早坂光雄さん
↑デザイナーの早坂光雄さん。メンズスタイルを得意とし、おしゃれ系男子のファンが多いことで有名。アーティスト風の風貌ですが、話しやすく親近感のある人柄も魅力的です。

エリアを変えても売り上げが落ちなかったスタッフに感謝!

――光雄さんが作るメンズスタイルは、原宿界隈でも飛び抜けた技術だと常々思っていました。ものすごくハイセンスな方だなぁと。でも、エリアの違う学芸大学に来て、不安はなかったのでしょうか?
「うーん。でも彼は売上が落ちなかったんです。こちらに来ても9割を超える既存のお客様が足を運んで下さって。ありがたいことです。さらに、学芸大学にお住まいの新規のお客様も入りますからね。彼は完全にプレーヤータイプ。経営のことは会社に任せ、どんどん素敵なデザインを作ってもらいたいですね」

――これからの抱負はなんですか?
「2店舗目を作って、光雄に任せてみたいです(笑) あと、スタッフのためになんでもオープンに言える環境を整えたいですね。美容業って最初の頃はお金もあまりもらえません。
仕事もハード。だからこそ、悩んだときはなんでも相談してほしい。自分自身が妊娠したときに、真剣になって将来を一度見直したんですね。この世界は歩合が基本ですから、
“子育てしながら時短で働いてもお給料が今の半分になってしまうの?”とか、
“休んでいる間に失客しちゃうかも…”なんて、もう不安だらけでしたから…」

――先がわからないと怖いですよね?
「そう。だから、会社がスタッフの不安や悩みに寄り添い“大丈夫だよ。サポートしてあげるよ”と言ってあげられるよう頑張りたい。心からそう思いますね」
ご主人と一緒に舵取りをするサトーさんは、女性特有の優しさに溢れた思考でサロンを運営していました。経営も子育てもプレーヤーも… と、ひとりで何役もこなすサトーさんですが、今後の活躍が楽しみです。

取材・文/小澤佐知子
撮影/田中大三

Salon Data

siika

siika(シーカ)

Seeker(求道者)という言葉から、美容の道を究めていくという意味が込められたサロン。
原宿や代官山などで活躍していた美容師たちが集結し、学芸大学にてオープン。個性をさりげなく取り入れて、その人だけのおしゃれを確実に見つけてくれるハイセンスな技術は、業界誌も一目置く実力派サロンのひとつとして注目されている。
http://siika.tokyo/

出産と独立、そしてママ美容師としての現在 siika・サトーマリさん#1>>

この記事が気に入ったら
いいね!してね

19_006_siika#2

この記事をシェアする