3つの柱をつくり、長く続けられる基盤を作る『Killa』
駅から3分という好立地。雑誌などでも取り上げられる原宿／表参道エリアの人気サロン『Killa』。今回は代表の小林完さんに、今後の展開についてお話を伺いました。
SNSでセルフプロデュースを磨く
――スタッフは現在、何名の方がいらっしゃるんですか。
「15名です。そのうち8名がスタイリストですね。今はアシスタントでも、インスタグラムで1万人以上フォロワーがいるスタッフもいます。新卒で入社する予定のスタッフたちにも、入社するまでにフォロワーを増やすように言っています」
――それはなぜですか？
「増やし方を考えることで、自然と時代の流れを分析することになりますし、何もしない人と事前に目的を理解して何かをしている人では入社した時のスタートラインが違います。何よりもSNSは無料でできるセルフプロデュースの場。思う存分、使った方がいいですよね」
――それぞれがセルフプロデュースを磨いて、スターのようになればいい、ということですか。
「それはまた違います。私のなかの理想のチームは、全員がスターである必要はありません。マンガ『ワンピース』のように、リーダーがいながらも、個々にはいろいろな役割がある状態が理想です。チームを盛り上げるためにも、それぞれの個性が大きい方がいいと思っています」
会社の基盤を固めていくために
――店舗の規模を拡大する予定はありますか？
「いえ、規模にはこだわっていません。それよりも会社の基盤をしっかり固めたいと考えています」
――具体的には、どのような内容を考えられていますか。
「会社の方向性として、物販、教育、そしてサロンの現場という３つの場を作っていきたいと考えています。教育については現在、中国や韓国でも教習を行っており、専門誌にも取り上げていただいています。また国内でもメーカーさんやディーラーさんの講習会で他サロンの美容師さんに教えたりしています。サロンのスタッフには自分が働いているサロンは、“教える側のサロン”、業界をリードしていくサロンであり、そのメンバーの一員なんだと意識してもらいたいですね」
――教育に力を入れているんですね。
「業界内の知名度も上がりますし、つながりをつくることができます。それに自分自身も教える方が得意なんです。できれば本も出したいですね（笑）。それに美容師といってもサロンワークだけでなく、メディア向けの作品作り、教育セミナーなどさまざまな分野への道があります。スタッフには、自分が好きで向いている分野の方向で伸びてもらいたいと考えています」
――スタッフへの教育で気をつけていることはありますか。
「アシスタントに対しては、欠点をなくすことが一番成長する（スタイリストデビューへの）近道だと思っています。長所は勝手に伸びていくので、目立ってしまうマイナス部分を早く消す努力をした方が伸びますね」
結果を出しているからこそ
――先ほど３つの柱をあげていただきましたが、そのなかのひとつ、物販についてはどうですか。
「実は今年の８月にもうひとつ会社を作りまして、そちらで主に、物販や教育などを行うようにしようと動いています」
――会社を分けたのは、何か理由があるのでしょうか。
「同じ法人にしてしまうと、今サロンで働いているスタッフに負担をかけてしまう可能性もあるため、別法人に分けました。また、店舗展開としては、できれば来年、再来年に表参道や青山寄りで、洗練された大人めスタイルを狙えるお店（３店舗目）を出すことができればと考えています」
――KillaやRODGEとは違う雰囲気で展開させていくのですね。
「美容師（スタイリスト）も歳をとれば同様にお客さま（顧客様）も年を重ねていきます。なので働くスタイリストの年齢が上がるに伴い、それぞれ双方の年齢に合わせた場所を展開してきたいですね。たとえばキャリアのあるスタイリストはどんどん大人な街に移動できるような環境にしたいです。でも、まず目先では、3店舗目を表参道～青山周辺に出すことが目標です」
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