スタイリストは、みんなが空気みたいな存在でいい!『ANJO』

広島にあるサロンANJO(アンジョ)のオーナーで、スタイリストの山本一茂(やまもとかずしげ)さんは「こだわりがない」と言います。ときにしなやかに、ときにスタイリッシュにスタイルを創りあげる「自由な発想の上のこだわりのなさ」とは?

時代は変化する新しさを拒絶するこだわりは危険

スタイル

――「こだわりがない」とうかがっていますが、どのような施術を?
「『流行(はやり)』という言葉が好きじゃないんです。スタイリストとして普通のことを普通にしているだけなので、こんなスタイルは嫌いだという、『こだわり』はないですよね。ただ、それは一番難しい。お客さまにとっての、ベストなスタイルがいいスタイルです」

――基本的にお客様に合わせると?
「すべてお客様任せではなく、『お任せします』というオーダーがあれば、ご提案して進めます。けれど、『襟足が短いのが好き』だとか、『こんなスタイリングがいい』とか、お客様が何と言おうと、自分を押し通すのがこだわりですよね。お客様が『こういう感じで』っておっしゃったら、『イメージを崩さず、その方の、いちばんベストな流れを作る』のが僕のスタンスです。スタイリストって空気みたいな存在でいいと思うんです」

スタイル

――柔軟性があるということですね
「こだわるっていうのは「偏る(かたよる)」っていうこと。危険なことだと思っています。だから、こだわりを持ちたくないんです。もちろん全くないわけではないですよ。ただ日々、イメージや発想が変化しますね。
スタイリストの仕事は、時代によってどんどん変わっていきます。新しい情報を入れず、他者を遮断してるタイプは時代の波に乗れないんですよ。僕は力が抜けてるんで大波が来てもふわあって乗れちゃう。こだわりのひとは力が入ってるから飲まれちゃうんですね。だから迷走しちゃうんです」

スタイル

やる気のある人は積極的にバックアップ独立も応援する

山本さん

――スタイリスト二人でのサロンワークとのことですが、アシスタントを入れる予定は?
「今現在、アシスタントはいません。今年で店が10年目に突入したので、相方とは阿吽の呼吸です。新しい人が入ってくれたらうれしいですね。
求人の文章を僕が書いたのが辛口過ぎたみたいで来てくれる人がほとんどいません(笑)。努力しない子には注意して、改善が見られなければ強めに注意して、さらに軽めに怒って最後に本気で怒るという段階を踏んでいます。できないことを注意しているのではなく、前向きに努力してほしい、変わってほしいと思うからです。
だからアシスタントが、どうしたら伸びるかを考えますね。積極的な子には、外部の講習費用を一部負担したり独立支援したりと、積極的にバックアップします」

――最後に、充実感のある施術は?
「カットも達成感はあるんですが、ヘアカラーがバチッと決まった時に充実感があります。それぞれの髪質や状態があって厳しい場合もあります。けれど、ヘア剤などの工夫により、お客様の思った通りのイメージに仕上がったときは嬉しいですよ。カラーって緻密な作業の積み重ねなんです。ハイレベルなカラースタイルに、お客様もステキな笑顔で帰ってくださいます。高い山であればあるほど登り詰めたときに達成感があるんですね」

   

Salon Data

ANJO
店内

ANJO(アンジョ)

住所:広島県広島市中区小町1-5-2F
TEL:082-244-8552
URL:http://anjo21.com/
新しい波に乗るのが得意な山本さん。2017年8月から新しいシャンプーを導入し、日々新しくシフトチェンジしています。お客様から「“サロン変えたでしょっ”て、周りから好評だった」と言ってもらえることが喜びだそうです。

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