美容師ならしっかり覚えておきたいお葬式に参列する際のメイクマナー
急に不幸なお知らせがあって、慌てていつものメイクのままで行ってしまうと、恥ずかしい思いをしてしまうことがあります。
また、美容師の仕事をしていると、葬儀の際のメイクの方法について、お客様に質問されることもあるかもしれません。美容師なら、お葬式に参列するときのメイクマナーについても、しっかり知っておきたいものです。
ナチュラルメイクならいいというわけではない
お葬式に参列する際のメイクは、死者を悼む気持ちを外見にも表すことが基本となります。あまり派手なイメージのないナチュラルメイクをしていけば大丈夫、と勘違いしてしまうかもしれませんが、そうではありません。
よく雑誌などで紹介されているナチュラルメイクは、お葬式の際のメイクにはふさわしくないのです。
というのも、通常のナチュラルメイクは、淡い色を使ったメイクのことをいい、薄めのピンクやパステルカラーも取り入れ、仕上がりが優しくナチュラルなイメージになるようにしてあるからです。普段からナチュラルメイクをしているので、そのままで大丈夫、と思わないようにしてください。
すっぴんでお葬式に参列するのはマナー違反になる
弔意を表すのなら、なにもしないすっぴんが一番いいのでないか、というのも実は間違いです。そもそも女性がすっぴんで公の場に出るのはマナー違反とされます。ましてお葬式はフォーマルな場です。
さらに、すっぴんだと、やつれて顔色が悪く見えてしまいます。遺族の方々より顔色が悪く見えてしまったら、失礼にあたることもあります。
お葬式に参列する際のメイクで気をつけたいこと
●ベースは自然な仕上がりで
最近の、ツヤ肌に仕上げるためのファンデーションの中には、ラメが入っていたり光を集めるような効果のあるものもあります。
このようなファンデーションを使うのは、お葬式にはふさわしくありません。マットで自然な感じの仕上がりになるように気をつけましょう。
●眉は整える程度に
眉は、作り過ぎないことがポイントです。自然のままの眉を整える程度にしておきましょう。
●アイメイクはなるべくしないで
アイメイクはしないのが一番ですが、普段からアイメイクをばっちりしていて、ないと不自然な感じがするのなら、肌に近いベージュやブラウン系で、塗っていてもあまり目立たないものを使いましょう。
また、涙が出てしまったときに、メイクが落ちてしまわないように、ウォータープルーフのものを使った方がよいです。
●チークやハイライトなどはなるべく使わないように
普段のメイクでは、顔色がよく見えるようにチークを使ったり、立体感を出すためにハイライトやシャドウを使ったりすることがあります。
このようなメイクはお葬式にはふさわしくないので、使わないようにしましょう。
どうしても使いたい場合は、ラメやパールの入っていない、ベージュ系の肌色に近いものを軽く塗ってください。
●口紅はツヤの出ない落ち着いたカラーのものを
口紅は、塗らないとあまりにも顔色が悪く見えてしまうので、むしろ塗ったほうがよいです。
しかし、赤やピンクなど、明るいカラーのものだと、派手で華やかな印象になってしまうので、ベージュやブラウン系の落ち着いたカラーを選びます。もちろん、パールやラメの入ったものや、グロス系は避けて、ツヤの出ない自然な仕上がりにするようにしましょう。
まとめ
お葬式に参列する時には、死者を心から悼む気持ちがあるなら、それで十分なのも確かですが、やはりその気持ちを外見に表すことも大切です。
また、急なお通夜で自宅に帰ってメイクをやり直す時間がなく、仕事帰りのまま行かなければならない場合は、普段どうしても色を使ってしまいがちな、アイメイクやチーク、口紅などだけを直したら、そのまま参列してもかまわないでしょう。