ちょいネタとしても知っておきたい美容・理容の歴史!

トレンドのヘアスタイルやヘアメニュー、施術に関する様々な知識を知ることは美容師として当然のことですが、美容・理容の歴史について理解しているという方は意外と多くないかもしれません。専門学校やアシスタント時代に学んだ記憶はあるものの、毎日の業務で活用する機会がないから忘れてしまった……という方も、美容・理容の歴史についてもう一度おさらいしてみましょう。

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「ヘアカット」はいつごろ誕生したのか

ただ単に「髪を切る」ということは自分でもできますし、自分以外の誰かにお願いして切ってもらうこともできますが、仕事としての「ヘアカット」はいつごろ誕生したのでしょうか。

世界的な歴史で見てみると5000年ほど遡り、古代エジプトでの僧侶や薬学者が行なう神聖な行ないが始まりだとされています。理容業としては中世ヨーロッパ時代に入ってからで、当時の理容師は外科医も兼ねていたため「理容外科医」として扱われていました。外科医と理容師が区別されるようになったのは17世紀のルイ14世の時代からといわれています。

日本に比べて外国の文化は随分と進んでいましたが、美容・理容の原型の誕生は桁違いに歴史が遡ることには驚きです。

美容・理容の歴史

「断髪令」から発展した日本での近代理容

日本ではその昔、男性も女性も髪を伸ばして束ねる「髪結い」の文化があったため、髪を切るヘアカットが職業として誕生したのは明治時代の「断髪令」が出されてからでした。男性はそれまで髪を結ったスタイル、いわゆる「ちょんまげ」が一般的でしたが、髪型を自由にできる断髪令が出されたことで外国文化の影響を受けてヘアカットが定着し、少しずつ現代のヘアスタイルへと様変わりしてきました。

また、日本での初めての美容学校は大正時代に入ってから誕生し、髪結いの技術も引き継ぎながら現在のエステのような施術についても学ぶことができました。その後、同様な学校が次々と設立されるようになり、日本でのヘアカットをはじめとした美容・理容の技術は飛躍的に向上していくことになります。

現在は美容と理容の資格が法律で分けられている日本では、約60年前に美容師としての原型が誕生していて、美容室は女性が、理容室は男性が利用するところというイメージが強かったのですが、男性の間でも美意識が高まりごく当たり前になった今では、女性だけでなく男性も気軽に美容室を利用する人が増えています。

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理容室といえば「サインポール」その由来は?

理容室と聞くとイメージするのが、赤・青・白の3色が斜めにくるくる回る「サインポール」です。
このサインポールの由来を見ていくと、「利用外科医」がヘアカットを行なっていた中世ヨーロッパまで遡り、当時の外科の治療法のひとつ「瀉血(しゃけつ)」の手術で使用されていた赤い棒からきています。
Barber-surgeon’s pole(利用外科医の棒)と呼ばれていたその赤い棒は手術後に、白い包帯と一緒にお店の軒先に干していましたが、風が吹いた際に包帯が赤い棒に巻きつき、その姿がサインポールの原形になっているといわれています。

その後Barber’s pole(理容室の棒)と呼ばれるようになり、17世紀以降に外科医と理容師が区別されるようになった際に使用師は青、外科医は赤白の色分けがされ、理容室の看板として使われるサインポールは赤・白・青の3色になったという訳です。

サインポールの由来については諸説ありますが、「瀉血(しゃけつ)」からきているという説が最も有力だといわれています。

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カット技術を革命的に変えたヴィダル・サスーンカット

現在のカット技術の生みの親ともいわれている世界的なスタイリスト「ヴィダル・サスーン」は、カット技術を革命的に変えたイギリス生まれのイスラエル人です。
ブロック分けした髪を片方の手の人差し指と中指で挟み、もう片方の手でハサミを持って指のすき間1センチの厚さでカットしていく技術は、1980年代になってから日本でも取り入れられるようになり、ヘアカット技術はこれまでにない変化を見せるようになり、より飛躍的に進化していきました。

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カラーリングの定着とともに技術開発が向上

美容・理容の技術向上のきっかけになっているのはカット技術だけではありません。日本では1990年代に入ると髪を好きな色に染める「カラーリング」がブームになり、奇抜で個性的な髪色や、外国人のような明るい髪色に変える人がたくさんいました。

しかしカラー剤は髪へのダメージが大きく、何度も染めていると傷んでしまうのが悩みの種でした。そんな中、髪へのダメージを抑えたカラー剤が開発されるようになり、美容師の技術もより向上していくきっかけとなりました。

今ではカラーリングも一般的な定番メニューとなっているので、カラー剤の進化と共に美容師自身の技術向上もさらに進化し続けていかなければなりません。

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