美容師の大変なことはなに?やりがいは?気になる本音を紹介!
美容師のやりがいや大変なことは、どういった部分にあるのでしょうか。どの仕事でも大変な部分があります。事前にやりがいと同時に大変さも知ることで、現実とのギャップに悩みづらくなるでしょう。
本記事では、美容師の大変なことについてややりがいなど気になる本音の部分について紹介します。
美容師の大変なこと6選
美容師はお客様を美しくする、華やかなイメージがあるでしょう。しかし、大変な部分ももちろんあります。
大変な部分は、店舗によって異なるので全ての店舗に当てはまるということではありませんが、美容師として一般的に大変だと感じやすい部分について解説します。
1. 長時間労働でプライベートの時間がとりにくい
美容師は、営業時間が終わった後に講習や練習をする場合が多く、長時間労働になりやすいという大変さがあります。特にアシスタントのときは、通常業務に加えて、たくさんの技術を学ばなければなりません。そのため残業が続いてしまうこともあるでしょう。
残業が続くと、プライベートの時間がとりにくくなってしまい、精神的にも大変さを感じる人も。また、身体の疲れがとれずに体調を崩してしまう人もいるでしょう。
2. 給料が比較的安い
美容師の給料は、平均年収と比べると比較的低い実情があるようです。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、美容師の平均年収は、美容室の企業規模が10人以上の場合に、平均32歳・男女合計で約324万円でした。
給与所得者全体の平均年収は国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査を参考にすると、約443万円で、全体の平均よりも低いため、給料に不満を持つ美容師も多いようです。
3. 美容師は脚がむくみやすい
美容師は「立ちっぱなし」の仕事です。お客様の頭の全体像を見るには、やはり「上から見下ろす」しかありません。「立ちながらカットする」のは、このような物理的な理由があります。
海外のヘアサロンでは「美容師もたまに椅子に座りながらカットする」という所もあります。日本でも一部のサロンで、慣れたお客様に対してのみやっていることもありますが、全体的にはまだまだ少数派です。
また、日本人の文化からすると「立っていないと不真面目に見える」ので、やはり今後も美容師が立ちっぱなしなのは変わらないでしょう。これが原因で脚がむくみやすいのが、美容師の仕事の辛い点のひとつです。
ただ、これはストレッチ・マッサージや運動をしたり、リラクゼーションサロンに通ったりなどすれば、かなり改善できるでしょう。湯船に浸かるのもおすすめです。
4. シャンプーによる手荒れがひどい
美容師の仕事の辛いことで、ナンバーワンに上がることも多いものです。
特にアシスタント時代は、多くのお客様のシャンプーを担当します。これで手の皮脂が流れてしまい、手荒れがひどくなるわけです。「レジを叩く時激痛が走る」のは普通ですし、肌質が弱い美容師だと、そのまま「美容師の仕事自体ができなくなってしまう」ということもあります。
これは本人が辞めたくて辞めるのではなく、皮膚科からドクターストップがかかってしまうものです。
激安美容室だったら「シャンプーなし」を選ぶお客様もいますが、一般的な美容院ではそれはほとんどありません。そのため、今後もアシスタント時代については、美容師は「シャンプーによる手荒れ」を、ある程度覚悟しなければいけないでしょう。
5. コミュニケーション能力が必要
美容師は、お客様と一対一で向き合う仕事なので、コミュニケーション能力が必要な仕事です。また、従業員同士でもコミュニケーションをとり、お店が円滑に回るように業務をしなければなりません。
人とコミュニケーションをとるのが好きな人は向いていますが、コミュニケーションをとるのが苦手な人はこの環境を大変に感じることもあるでしょう。
6. 接客しづらいお客様がいることも
いろいろな性格のお客様が来店するため、ときに気難しいお客様への接客をしなければならないことも。会話することを好まないお客様には、必要以上に話かけないほうが喜ばれるかもしれません。
しかし、カウンセリングのときはお客様の満足のいく仕上がりにするために、しっかりコミュニケーションをとる必要があります。人と関わる仕事は、相手との相性もあるので接客の面で悩むときもあるでしょう。
美容師のやりがいを5つ紹介
大変な部分も多い美容師の仕事ですが、やりがいはどんな部分なのでしょうか。
お客様の喜ぶ顔がみられたときや、美に関しての知識をたくさん吸収できる環境など、やりがいを感じられることもたくさんあります。以下では、美容師のやりがいについて5つ紹介します。
1.お客様の喜ぶ顔や感謝の言葉
美容師はお客様の喜ぶ顔を直接みることができ、感謝の言葉をもらう機会の多い仕事です。お客様を自分の技術で綺麗にして喜んでもらえたときは、この上ないやりがいを感じられるでしょう。
事務職などお客様と対面で仕事をする機会の少ない業種では、お客様が喜ぶ姿を直接みられる機会はあまりないため、このような機会があるのは、美容師ならではの嬉しいポイントです。
2.自分の技術やセンスを表現できる
美容師は、自分のもつ技術をつかってお客様にサービスをする仕事です。身につけた技術は、そのまま評価へとつながるため、常に向上心を持って技術を磨く楽しさを感じられます。
カット技術やトレンド、センスなどを活かして働けるのは、クリエイティブなことが好きな人には大きなやりがいとなるでしょう。努力して身につけた技術を実践で活かせる喜びも実感できるはずです。
3.トレンドや技術を学び続けられる
トレンドは常に変わり続けるため、美容師もヘアスタイルのトレンドや新しい技術を常に更新する必要があります。美容師のスキルアップや学びには終わりがありません。
このことから、常に自分を向上させることができる環境で働けるというやりがいを感じられるでしょう。いち早くトレンドを知り、広げていく楽しさや喜びも感じられるはずです。
4.たくさんの人と出会える
美容室には、いろんな年齢層や職種、さまざまな経歴の人が来店します。そのため、たくさんの人と出会える喜びを感じられるでしょう。
人との出会いが多いことのメリットは、人脈が広がったり、いろんな価値観に触れたりできることです。出会いを通して、美容師として技術を向上させていくだけでなく、人としての幅や魅力を上げていくことができるでしょう。
5.独立して美容室をオープンできる
美容師は、独立して美容室をオープンできるという魅力があります。スタイリストとして活躍していく中で、ある程度の実力や固定客がつき、資金を集めることで自分の店を持つという選択肢も持てるのです。
独立すると、経営面での大変さはあるかもしれません。しかし、自分の手で美容室を創り上げて形にしていく喜びを感じられるはずです。経営が軌道に乗れば、年収アップが見込めるのもやりがいにつながるでしょう。
美容師の大変なことを改善するには?
美容師として働く中で大変だと感じたら、どのように改善したらいいのか悩ましい部分でしょう。
悩みを上司や同僚などに相談してもなかなか改善できないこともあるかもしれません。そのような場合の解決方法について以下で紹介します。
業務委託でフリーランスとして働く
残業の多さや、労働時間の長さに悩んでいる場合、業務委託でフリーランス美容師として活躍する方法があります。
この働き方は、雇用されているわけではないので、自分で自由にスケジュールを組むことができます。土日に出勤するかどうかや、遅くまで残業しないなどの選択ができるのも魅力的です。
雇用形態を変える
労働時間の長さに悩んでいる場合、雇用形態を変えて働くのも1つの方法です。正社員で働いていて、拘束時間の長さに悩んでいる場合は、パートや契約社員などの雇用形態に変えて労働時間を短縮できないか相談してみましょう。
もしくは、現在パートなどで給料に不満がある場合は、正社員になることができないのか一度相談してみることをおすすめします。
手荒れに悩むときはカット専門店に転職する
シャンプーやカラーなど薬剤や水による手荒れに悩んでいる場合は、カット専門店に転職するのも一つの方法です。
カット専門店はその名の通り、カットを専門に提供している美容室です。そのため、シャンプーやカラーなどの薬剤に触れる機会を減らすことができ、手荒れしづらい環境で働けるでしょう。
転職や開業をする
人間関係などに悩んでいる場合は、思い切って転職したり、開業したりするのも1つの手段です。転職活動をするときは、雇用条件や福利厚生をしっかりと確認し、無理なく働けるかを見極めましょう。
開業では、開業資金などの準備が必要ですが、自分が主体となって美容室を経営でき、自分のペースで働ける魅力があります。
美容師の大変なことは自分なりの解決策を見つけて対処しよう!
今回は、美容師の大変なことについて、やりがい・改善方法などを紹介しました。
美容師は、お客様を綺麗にできる喜びを感じられるやりがいのある仕事です。その反面、仕事がきつくて辞めたいと感じることもあるかもしれません。
しかし、そこですぐに辞めて美容師としてのキャリアを中断してしまうと、これまでの努力が報われずもったいないですよね。まずは解決策を試して改善できないか行動してみましょう。
引用元
厚生労働省:令和3年賃金構造基本統計調査
国税庁:令和3年分民間給与実態統計調査