美容師の履歴書で自己PRを書くときの3つのコツと例文を紹介!

美容師として就職・転職を目指す際、履歴書の自己PR欄は自分の魅力を伝える重要な項目です。とはいえ、「何を書けばいいか分からない」と悩む方も多いでしょう。

この記事では、自己PRを書くときのポイントや自己分析の方法、よくあるNG例、実際に使える例文まで紹介します。美容学生から経験者まで、履歴書作成にぜひ参考にしてください。

履歴書に自己PRを書くときのポイント

履歴書に書く自己PRは、自分自身のアピールポイントを記入するもので、書類選考や面接において採用を左右する重要な項目のひとつです。自己PRを書くとき、具体的にどんなことに気をつけたらよいか、ポイントを紹介します。

自分の長所を伝える|自己分析が重要

自己PRを書くうえで重要なことは、自己分析です。自分の長所と短所をきちんと把握し、自己PRでは長所を伝えます。

自己分析をせず記入すると、文章や面接で話す内容に矛盾が生じたり説得力に欠けたりしやすいため、履歴書を書き始める前にしっかりとおこないましょう。

とはいえ「本当にこれで合っているのかな…?」と不安になることもありますよね。そんな時は、採用担当者の目線で無料添削してくれるプロのサポートを活用すると、安心して応募書類を仕上げられます。

自己分析は、一人で進めるよりも、こうしたプロの意見を取り入れることで精度が高まります。ここからは、その自己分析を効果的に行う方法について詳しく紹介します。

長所に関連するエピソードと結果を伝える|説得力を持たせる

長所について書く際、下記の順番で文章を作成すると説得力のある内容になります。

「長所+長所に関連するエピソード+長所によって得られた結果」

書き出しで、「私の長所は、〇〇です。」と述べておくと、その後の文章も理解が得られやすいでしょう。エピソードや結果は、長所を裏付ける大切な項目であるため、事実を具体的に書くことが大切です。

美容師としてどう貢献したいか伝える|将来像を明確にする

長所について述べたあと、その長所がどう活かせるのかを含めて、美容師としてどのように貢献したいかを伝えます。将来像を明確にしておくことで評価につながるでしょう。

自己分析の目的と方法|自分史を作ろう

ここからは、自己分析の目的と方法について解説します。自己分析は、過去の自分を振り返りながら、「自分史」を作りましょう。

自己分析の目的|長所・短所を理解する

自己分析とは、簡単にいえば「自分と正しく向き合うこと」です。自己分析に成功すれば、客観的に自分のことが分かります。どんなことを得意として、美容院に貢献できるのかを伝えられるようになるでしょう。また、長所のみならず短所もはっきりするのが自己分析のメリットです。

自分の長所と短所を勘違いしていて、得意でもない要素をアピールしてしまうと面接で矛盾が生じます。面接官からもよく思われないので、自己分析をしっかり踏まえておく必要があるのです。

自己分析のやり方

「自分史」を使った自己分析のやり方を紹介します。次表のようなフォーマットを作り、空欄を埋めていきましょう。記入することは、自分や自分の身の回りの出来事(部活・勉強・家族との出来事・クラスで起きたこと・友人関係など)です。

そこから、成功体験や人から評価された経験などをピックアップします。部活で表彰された経験でも、自分だけの目標達成経験や取り組みの成果でもかまいません。

最後に、その成功体験に至るまでの経緯を書き出しましょう。その経緯から見える自分の一面が、長所につながります。

<例>部活動の大会でいい成績を残せたのは、チーム一丸となって練習に取り組んだから
長所:コミュニケーション能力がある・向上心がある・協調性がある

表にあげたトピック以外にも、好きだったこと・嫌いだったことを書き出し、なぜそうだったのかまで掘り下げると、得意・不得意や長所・短所が見つかりやすくなるでしょう。

「得意で好き」「得意だけど好きじゃない」「不得意だけど好き」「不得意で好きじゃない」といった観点から分析するのもおすすめです。

自己PRのNGポイント!こんな書き方は避けよう

自己分析では、自分でも気づかなかった長所や短所が見つかることもあります。その結果を認めず都合のいい内容を書くと、面接ではボロが出てしまうことがほとんど。長所だけでなく短所もしっかり受け入れ、自己分析の結果を否定しないことが大切です。

このことを踏まえて、自己PRのNGポイントを紹介します。

根拠のない自己PR

自己PRの結果だけを書いて「根拠」を書かない履歴書では、担当者の心を動かせません。

たとえば、「明るい性格」自体は立派に自己PRの材料となります。しかし、単に「明るい」と本人が主張しているだけでは、担当者はいまひとつ信用してくれない傾向があります。自己分析の過程でPRポイントが「明るい性格」だとする根拠が出てきているはずです。

簡潔に、「明るい性格」の根拠も書き記しておきましょう。具体的なエピソードがあればなお、担当者の注意を引きます。

長所を詰め込み過ぎる

自己PRはたくさんあればあるほど有利だと考える美容師もいます。しかし、さまざまな長所を書きすぎると、かえって個々のインパクトが薄まるだけでなく、全体的に薄く感じてしまいます。

さらに、文字情報が多くなりすぎると履歴書の見栄えが悪くなり「読みづらさ」も生じます。

他人の身だしなみに関わる美容師が、履歴書で「汚い」印象を与えるのは得策といえないでしょう。自己PRは少ない要素でいいので、200字前後ほどの丁寧な文章で書くようにしましょう。

志望先のイメージと合っていない

自己PRは履歴書だけでなく、面接も踏まえておくのが肝心です。特に「志望先への適性」を伝えられると会話が弾みます。たとえば「静かなムード」を売りにしている美容院に志望しているのに「快活さ」をアピールしても、大きな武器にはなりません。「真面目さ」「ひたむきさ」などの長所の方が喜ばれます。

自己分析の結果と志望先を照らし合わせて、マッチする要素を書き込むようにしましょう。そして、「自分は店に貢献できる人間である」と訴えかけるのがコツです。

自己PRの例文|美容師に必要な要素

美容師に必要な要素として、お客様と接する「コミュニケーション能力」や、技術を高めていく「向上心」などがあります。ほかにも、下積みであるアシスタントの時期は、根気強さや忍耐力も必要です。

ここからは、美容師に必要な要素をもとに自己PRの例文を紹介します。あくまでも例文であるため、内容は志望先に合ったものにしましょう。部活・アルバイト・専門学校などで経験したエピソードなどを交えて、嘘は書かないようにしてくださいね。

コミュニケーション能力をアピールする例文

向上心・根気・忍耐力をアピールする例文

それぞれの長所をアピールする例文は以下のとおりです。

1. 向上心

2. 根気

3. 忍耐力

その他|受賞歴や取得した資格などがある場合

受賞歴や資格取得をアピールしたい方は、次の例文を参考にしてください。

1. コンテスト受賞歴あり

2. 美容に関する資格取得

転職者の自己PRの例文|わかりやすい実績の提示

転職者の履歴書では、美容師としての実績や経験などをアピールすることが大切です。実績はできるだけ数値化して伝えることで、より説得力が増します。

実績やスキルに応じた例文を4つ紹介するので、自分のアピールポイントと照らし合わせて自己PR文を作成する際に活用してください。

実績を数字でアピールする例文

美容師として働くなかでアピールできる実績がある方は、できるだけ具体的な数字を盛り込んでアピールしましょう。

1. 指名数1位を獲得

<指名数1位を獲得>
私は今年6月に退職予定の美容サロンでスタイリストデビューをし、先月まで3年間指名数1位を獲得してきました。

得意な施術である「似合わせカット」をSNSでアピールしているため新規顧客獲得数も多く、昨年はトップスタイリストとしてサロンで表彰も受けています。

お客様に寄り添った接客と、満足度の高い施術を目指して努力を重ねてまいりました。今後もたゆまぬ努力を続けてお客様に喜んでいただける施術を提供し、貴社に貢献していきたいと思っています。

2. 個人の売上目標を10カ月連続で達成

<個人の売上目標を10カ月連続で達成>
私が現在勤めているサロンでは、カウンセリングから仕上げまでをひとりで担当することも多いため、深いコミュニケーションを通じてお客様の要望をキャッチし、期待に応えることをモットーとしています。

私自身もお客様とコミュニケーションをとることが好きで、丁寧なカウンセリングを心がけており、長年通ってくださるお客様も多いためリピート率は常に8割以上です。

リピータ―のお客様によるお引き立てもあり、昨年は個人の売上目標を10カ月連続で達成することができました。

貴社に入社した暁には、ひとりひとりのお客様に寄り添った丁寧な接客を心がけ、売上に貢献したいと考えています。

美容師の施術だけじゃない実績をアピールする例文

美容師の技術だけでなく、プラスアルファの経験やスキルをもっている方は、志望するサロンのコンセプトや募集要項に合わせてアピールしましょう。

1. 着付け・スタイリング経験あり

<着付け・スタイリング経験あり>
私が新卒で入社し今年5月まで勤めていたサロンは、近くに式場があったことから着付けやスタイリング、メイクなどを希望されるお客様が多く来店されていました。

月の半分ほどは、着付けやスタイリングを担当しており、さまざまなシーンに合わせたメイクやスタイリングなどを、お客様の要望をお聞きしたうえで提案させていただく機会も多くありました。トータル的なスタイリングプランの提案をさせていただくという経験を通じて、カウンセリング力やコミュニケーション力が身についたと感じています。

この経験とスキルを活かし、貴社ではお客様に喜んでいただけるトータルビューティーを提供していきたいと思っています。

2. 理容室勤務経験でダブルライセンスを取得

<理容室勤務経験でダブルライセンスを取得>
私は下町の理容室で新卒から6年間、理容師として経験を積ませていただきました。

カットやシェービングの技術を磨き、トレンド情報の収集や勉強会への参加も積極的におこない、お客様の期待にこたえられるような施術を心がけています。

現在勤めている理容室では、女性向けのシェービングやヘッドスパも提供しており、私も2年前からレディースシェービングなどを担当するようになりました。

施術後にお客様の嬉しそうな表情を見るたびに、自分が持っているスキルを活かして美容の施術も提供できるようになりたいと思い、昨年美容師免許を取得しました。

ダブルライセンスを活かし、トータルビューティーを提供する貴社でさらに多くのお客様に喜んでいただける施術を提供したいと考えています。

履歴書の基本的なルールとマナー

就職や転職活動で必ず提出する履歴書には、書式や記入方法におけるマナーやルールがあります。書類の内容だけでなく、丁寧さや形式にも気を配ることで、採用担当者に良い印象を与えることができます。基本をしっかり押さえて、ミスのない履歴書を完成させましょう。

履歴書はどのサイズ・種類を選べばいい?

履歴書には新卒用や転職者用、アルバイト用などの種類がありますが、美容師の就職・転職活動では、厚生労働省が推奨する一般的なフォーマットを選ぶのが無難です。サイズはA4とB5の2種類があり、特別な指定がなければどちらを使っても問題ありません。

ただし、サロンによっては独自の様式を求める場合もあるため、求人情報や応募先の指示を事前に確認しておきましょう。

履歴書は手書き? パソコンで作成?

サロン側で手書きの指定がある場合を除けば、手書きでもパソコン作成でも問題ありません。

手書きの場合は文字の丁寧さや読みやすさが評価されやすく、熱意を伝える手段にもなります。黒インクで丁寧に記入し、誤字や雑な文字に注意しましょう。

パソコンで作成する場合は、フォントを統一し、文字サイズや余白のバランスを整えることで見やすさを意識してください。どちらの方法でも、読み手を意識した仕上がりが重要です。

履歴書を書くときの基本的なルールとは?

履歴書は、採用担当者にとって応募者の人柄や誠実さを判断する重要な書類です。好印象を与えるためには、正しい書き方やマナーを守ることが欠かせません。

ここからは、履歴書を作成する際に守るべき基本的なルールを具体的に解説します。ミスを防ぎ、丁寧で読みやすい履歴書を目指しましょう。

消せるペンを使わない

履歴書を書く際には、摩擦や高温で文字が消えるタイプのペンを使用しないようにしましょう。文字が消えてしまうインクは、公的な書類には適していません。

履歴書は正式な書類として扱われるため、黒インクの消えないボールペンで丁寧に記入するのが基本です。

修正ペン・テープは使わない

履歴書を書いている途中で間違えても、修正ペンや修正テープを使うのは避けましょう。履歴書の印象が悪くなり、誠実さに欠けると見なされることがあります。

間違えた場合は、新しい用紙に最初から丁寧に書き直すのが基本です。書き始める前に下書きをして、間違いを防ぐ工夫もおすすめします。

誤字脱字チェックは入念に

履歴書の誤字や脱字は、応募者の注意力や丁寧さを疑われる原因になります。まず下書きの段階でしっかり誤字脱字を確認し、清書後にも再度見直しを行うことが大切です。

時間をかけて丁寧にチェックし、完璧な状態で提出できるようにしましょう。第三者に見てもらうのも効果的です。

職歴や資格名などは正式名称で書く

履歴書に記入する学歴や職歴、資格名は、略さずに正式名称で記載することが基本です。

たとえば「株式会社」を「(株)」と省略したり、資格名を略称で書いたりすると、読み手に正確さや丁寧さが伝わりにくくなります。正式名称で記入することで、情報に誤解が生じにくくなり、読み手に正確な内容を伝えやすくなるため、履歴書全体の信頼性向上につながるでしょう。

空白を作らない

履歴書にはできるだけ空欄を作らないようにしましょう。特に志望動機や自己PRの欄が空白だと、熱意が感じられず印象が悪くなることがあります。

もし特に書くことがない場合でも、「貴社規定に準じます」などの一言を入れて、しっかりと記入している姿勢を示すことが大切です。空欄を避け、誠実に書き込むことがポイントです。

履歴書の写真を撮影するときのポイントは?

履歴書の写真は応募者の第一印象を左右する大切な部分です。撮影時には清潔感のある服装や整った髪型で、顔がはっきりと見える写真を用意することが重要です。

ここからは、履歴書の写真を撮影するポイントについて見ていきましょう。

服装選びのポイント

服装は応募先のサロンの雰囲気に合わせることが望ましいですが、迷ったときはシンプルなスーツが安心です。ジャケットやシャツはシワやよれがないかを確認し、清潔感を第一に考えましょう。

派手な色や柄、アクセサリーは避けるのが基本です。特にネクタイや襟元はきちんと整えて、落ち着いた印象を与えましょう。

髪型とメイクのポイント

履歴書の写真では、顔がはっきり見えるように髪型を整えることが重要です。前髪が目にかからないようにし、顔全体が隠れないようすっきりまとめましょう。

清潔感を演出するために、過度なヘアスタイルや派手な色は避けるのがベターです。メイクはナチュラルで健康的な印象を与える程度にとどめ、派手な色味や濃すぎるメイクは控えましょう。自然な仕上がりが好印象につながります。

姿勢・表情のポイント

履歴書の写真では、背筋を伸ばして姿勢よく座ることが大切です。正面を向き、顔全体がしっかりと写るようにしましょう。

表情は自然な微笑みが理想的で、無表情や大げさな笑顔は避けます。目線はカメラにまっすぐ向け、誠実さや明るさを感じさせる表情を心がけましょう。

こうしたポイントを押さえることで、第一印象をぐっと良くすることができます。

理想の美容室が見つかる!求人を探すのにおすすめの方法

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自己分析で志望先に合ったPRを作成してしっかりアピールしよう

自己PRは、自分の長所や強みを売り込むためにあります。ポイントは、自己分析で自分の過去を振り返り、当時の出来事や成功体験までの過程を深堀りすること。なぜ・どのようにその体験したのかを探っていくことで、長所や短所が見つかります。

担当者は、長所が活かされた経験など具体的な部分まで評価するため、事実に基づいた内容を簡潔に伝えることが大切です。

自己PR文は、お店の経営理念やお客様への向き合い方などに考慮し、志望先に合った内容を考えましょう。

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