美容師の人間関係を円滑にするポイント&トラブルの対処法

人間関係にトラブルはつきものですが、美容師でもそれは同じです。同期との競争でぎくしゃくする、先輩から理不尽な指示ばかり受けるなどのことはよくあります。また、後輩が思い通りに動いてくれない、オーナーと衝突するなどのこともあるでしょう。

何も考えずに行動していたらトラブルは避けられないので、あらかじめ「人間関係はうまくいかないもの」と覚悟して、円滑にする方法を考えておいた方がいいでしょう。ここでは、美容師の人間関係の相手別に、よくあるトラブルや円滑に付き合う方法をまとめます。

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同期の同僚とうまくやるためのポイント

同僚の中でも、特に同期・同年代は一番の競争相手で、競争心によって人間関係が悪化することがよくあります。「自分が先に成功する」こともあれば「相手が先に成功する」こともあるでしょう。それぞれのパターンで、どうすればうまく付き合えるかをまとめます。

・自分が先に成功した場合

たとえば、自分が先にスタイリストデビューしたというような場面です。同期がまだアシスタントとしてシャンプーや掃除をしていたら、やはり面白くないでしょう。この時、同期をどう立てるかですが、最後はやはり「その人による」ものですし、「2人の関係による」ものです。

一般的に使いやすい方法としては、デビューした後のスタイリングについて、同期に小まめに相談するというものがあります。「このヘアセットはどうだろう」とか「このカラー、どう思う?」という風に、自分のスタイリングについて、同期からアドバイスをもらうわけです。

ここで大事なのは「同期から、本当に学ぼうとする」ということです。100%自分が勝っていることは少ないでしょうから、同期から学べることは何かしらあるはずです。本気で学ぼうとしていれば、同期も「お世辞や社交辞令でやっているわけじゃない」と感じてくれるので、関係がうまく行きやすくなります。

そこまでうまく行かなくても、最低限「同期を無視していない」、あるいは「敵に回すつもりはない」という意思表示ができれば、それでいいのです。「本心はどうあれ、彼(彼女)は自分を立ててくれている」と同期が感じれば、それだけで致命的な関係悪化はなくなります。

・同期が先に成功した場合

逆に同期が先に成功した場合は、自分が嫉妬心をコントロールすればいいだけなので、比較的楽です。ただ、問題は「同期がいばり始めた」時です。人間的に未熟な美容師だと、先にスタイリストデビューしたというだけで「自分の方がランクは上」と錯覚し、横柄な態度に出ることもあります。

「○○、これ片付けておいて」などと、雑用のように指示を出してくることもあります。他の先輩スタイリストやオーナーが見ている前ではそのような態度を取らず、2人きりの時だけ態度が変わる美容師もいます。

この場合、どうしてもその店舗で働きたいなら別ですが、そうでないなら「店舗を変わる」のもひとつの方法でしょう。個々の美容師の性格と店舗の雰囲気は一致するもので、1人でもこういう美容師がいるということは、大体「美容院全体の雰囲気も良くない」のです。今は良く見えていても、根本的な部分で問題があるはずです。

また、美容院を変わらなくても「単純に自分が努力して、その同期を追い抜く」だけでもOKです。一度でも抜いたら、このような同僚はすぐに態度を翻すでしょう。また、抜いても抜かなくても、遅かれ早かれ自分でつまずくことが多いタイプですから、「気にせず放っておく」というのも手です。” 先輩・後輩との間でよくあるトラブルと対処法 “美容師の世界でも、先輩・後輩との付き合いで悩むことはよくあります。ここでは先輩・後輩のそれぞれとどのようなトラブルが起きるか、それにどう対処すればいいかをまとめます。

・先輩の美容師との間でよくあるトラブル

よくあるのは「先輩が横柄」というもの。これはどの職場でも学校の部活動などでも同じでしょう。特に美容師の場合、店舗によっては「体育会系」のような雰囲気があり「先輩の言うことは絶対」という暗黙のルールがあることもあります。

このような職場だと、たとえば休日に先輩の趣味に付き合わされたり、使い走りにされたりなど、問題のある扱いを受けることもよくあります。美容師の仕事は「お客様を綺麗にして満足してもらう」ことですが、それとはまったく関係ない努力を強いられるわけです。

このようなことは意味がないので、その先輩や職場に変わる見込みがなければ、店舗を変えるのが一番でしょう。人間的に問題のある先輩と付き合って、美容師としてのスキル研鑽の時間が奪われるようでは、お客様のためにもなりません。スキルを磨いて、将来出会うお客様を喜ばせるためにも、人間性の改善が期待できない先輩などからは、離れた方がいいでしょう。

もちろん、改善が期待できるケースでは努力をするべきです。たとえば自分の成長が早くて先輩が嫉妬しているなら、うまく先輩を立てるようにしましょう。あえて仕事を教えてもらったり、先輩が得意とするスタイリングやカラーを真似したりするのも1つの手です。

・後輩の美容師との間でよくあるトラブル

後輩美容師とのトラブルでは「後輩のやる気が感じられない」という声がよく聞かれます。「当然のことを注意しただけで不貞腐れる」「逆ギレする」などのパターンです。美容師の中にも、この仕事の大変さも知った上で本気でプロになった人もいれば、何となくオシャレという憧れだけで美容師になった人もいます。

特に後者で女性の場合「合コンなどでいい男性を見つけて、結婚して退職すればいい」と考えていることもあります。このようにモチベーションが最初から低い後輩だと、扱いは難しくなります。

こうした後輩への対処法の1つは、オーナーへの提案です。たとえば「お客様の本音を多く引き出せるアンケートの仕組み」を提案してみましょう。アンケートを書いてもらった時の特典を増やすなどです。これができれば「自分が後輩を叱る」のではなく「お客様が後輩を叱ってくれる」わけです。

もちろん、お客様が直接叱るわけではありません。しかし、後輩がシャンプーを担当したとして、シャンプーの部分だけ星の数が少なかったり、何もコメントが書かれていなかったりすれば、オーナーも「彼(彼女)に指導しなければいけない」と感じるでしょう。クレームや不満が書かれていたらなおさらです。

もちろん、このようにしても治らない後輩はいます。しかし、オーナーに注意されても態度を変えないような後輩なら、遅かれ早かれ退職するでしょう。この方法は少し大掛かりで手間がかかるものですが、「そもそもお客様のためになること」という点でも、取り組む価値があります。

店長・オーナー経営者とのトラブルと対処法

美容師の一番の上司はオーナーです。店長のこともあれば、店長の上に「経営者」がいることもあるでしょう。この両者との間で起こりがちなトラブルと対策をまとめます。

・店長がスタッフに対してえこひいきをする場合

「リーダーがえこひいきをする」というのは、多くの職場で見られる現象です。これは美容院も例外ではありません。一部のスタッフだけに丁寧に技術指導をするなどのえこひいきはよく見られます。

もし店長の上にオーナー経営者がいるなら、その経営者に直接訴えるのが一番いいでしょう。経営者にとっても「店舗の雰囲気が良くなる」ことは大事ですから、店長がそれを壊していると知れば対処してくれるはずです。

もちろん、店長がそれで怒り、リベンジをしてくることもあり得ます。それも見越して、オーナーに対して「その点も警告しておいてもらう」ようにしましょう。そうすれば、店長はしぶしぶ自分の態度を改めるはずです。

・オーナー経営者とトラブルになった場合

美容師がオーナー経営者と直接関わることはあまりないので、これはレアなケースでしょう。ディレクターなど、上の立場になった時のみ起こりえます。スタッフの指導の方針などで、店長を通り越してディレクターとオーナー経営者で意見が食い違うこともあるでしょう。

最終的に、オーナー経営者には逆らえません。こればかりは独立開業していない美容師の弱みといえます。実力があって、仕事にプライドを持っている美容師が、しばしばこうしてオーナーと衝突した後に、開業を決意することがあります。「オーナーに勝てないなら、自分が新しい店舗のオーナーになればいい」ということです。

これは誰にでもできることではありません。しかし、そもそも「オーナーと衝突する」こと自体が少ないので、この点はさほど心配しなくていいでしょう。” 美容師のランク分けと名称 “美容師のランクは、一番シンプルな分け方では「トップスタイリスト」と「スタイリスト」です。何人かのスタイリストを束ねる立場だと「チーフスタイリスト」と呼ばれることもあります。呼び名はそれぞれの店舗で自由に決めています。

もっとランクを多く設定する場合、よくあるパターンは下から順に、スタイリスト、トップスタイリスト、サロンディレクター、アートディレクター、ディレクターなどとなります。これもあくまで一例で、たとえばアートディレクターは「クリエイティブ・ディレクター」など、呼び名は店舗によって違います。

・人間関係の悪い店舗で働くより転職しよう

人間関係は自分の努力で改善できる部分もありますが、「最初から店舗の雰囲気が悪い」という時には、どうしようもないことがあります。ブラック企業で過労死や自殺をしてしまった人に対して、私たちは「上司の人間性を変える努力をすべきだった」などと全く思わないでしょう。変わらない人や組織は、やはり変わらないのです。

そのような無益な努力をするより、雰囲気のいいまともな美容院に転職し、そこでお客様のために努力する方がよほど生産的です。求人情報が多く掲載されている媒体なら、雰囲気が良いまともな美容院も見つけやすいでしょう。人間関係で疲れて美容師をやめたくなる前に、転職することも、考えてみてください。

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