美容師の仕事を楽しいと感じる瞬間は?どんなやりがいがある?
美容師は多くの中高生などが憧れる職業ですが、実際に楽しい瞬間が多くあります。スタイリングの技術やセンスを褒めてもらえた時、お客様と良いコミュニケーションが取れた時、集客などの高度な業務に成功した時などです。
この記事では、このような「美容師の仕事を楽しいと思える瞬間」や「仕事のやりがい」についてまとめます。美容師の仕事でも大変なことはありますが、ここで書くような楽しさがあれば、仕事も長く続けていけるでしょう。
スタイリングの技術・センスを認めてもらえた時
美容師になって楽しいと感じる瞬間の1つは、「技術とセンスが認められた」時でしょう。美容師に限らず、どんなジャンルの職人でも、このような喜びがあるはずです。認めてくれる相手は「お客様・同僚・他店の美容師・仕事関係者」などですが、それぞれの相手から認められる喜びについて書いていきます。
・お客様に認められた時
特に嬉しいのは、お客様に褒められた時でしょう。お客様のためにカットしているわけですから、その仕事が無事に成功した証拠でもあります。お客様に褒めてもらえる部分も、美容師によってさまざまです。カットやカラーの技術・センスを褒めてもらうこともあるでしょうし、自身のファッションセンスを褒めてもらえることもあるでしょう。最初は自信がなかったスタイリストでも、このような経験を積み重ねて徐々に自信をつけていくものです。
・同僚に技術を認められた瞬間
同僚は、お客様以上にヘアカットのことをよくわかっています。「良さがわかる」相手から褒めてもらえるのは、どんな分野でも嬉しいものです。特に「自分が尊敬する上司のスタイリスト」だったらなおさらでしょう。もちろん、自分より技術が上の同僚でなくても、後輩から慕われるのも嬉しいですし、一番のライバルである同期や同じランクの同僚から褒められることも、やはり嬉しいものです。
・他店の美容師から褒められた時
このケースがあるかないかは、店舗によって異なるでしょう。ヘアカットのコンテストなど、外部のイベントに積極的に出る店舗だったら、こうした機会も多くなります。特にコンテストで入賞したら、会場で他店のスタイリストから声をかけられることも多いですし、いい刺激になるでしょう。
・仕事関係者に認められた時
美容師の仕事関係者は多く、美容機材の販売担当者はもちろん、カメラマン・モデル・デザイナーなど、クリエイティブ系の人々ともよく関わります。これらの人々から「今月雑誌に載っていたスタイリング、いいね」などと褒めてもらえると、これも高いモチベーションに繋がります。
このように、美容師として良い仕事をしていると、技術を多くの人から褒めてもらえます。これが「仕事が楽しい」と感じる瞬間の1つでしょう。
接客がうまくいって気持ちのいいコミュニケーションが取れた時
「いいコミュニケーションが取れた時」は、誰にとっても嬉しいもの。それは美容師の仕事でも同じです。「カット中は雑誌を読んでいて、美容師とはまったく話さない」というお客様もいますが、全体的には話すお客様の方が多くなります。その会話がうまくいけば、疲れが吹き飛ぶことも多いでしょう。具体的に、どのように会話がうまくいった時に喜びを感じられるかを見ていきましょう。
・お客様と趣味の会話が一致した時
これは運がいいケースですが、自分の趣味とお客様の趣味が一致したら話が弾みます。もちろん「かなり熱狂的なこだわり」があったら、趣味のせいで衝突してしまうこともあるかもしれません。しかし、そこまでこだわりの強いお客様もあまりいませんし、少なくとも美容師とぶつかるような会話を好むお客様は、少数派といえます。美容師も普通はお客様と趣味がぶつからないようにうまく配慮しますから、基本的に「趣味が一致すればかなり盛り上がる」ものです。天気などの世間話をして終わるのではなく、お互い「本当に話したいことを話せる」というのは、めったにないものですが、できた時には気持ちがいいものです。
・お客様が自分のプライベートなことも話してくれる時
これは「お客様が、自分を信用してくれている」ということです。中には「ただの自慢」もあるかもしれませんが、それでも「自分の素性を隠して話される」よりは嬉しいものです。また、自慢にしてもお客様が「この美容師さんに好かれたい」と思ってしていることもあります。そうした意図が伝わった時は、たとえ自慢話でも大抵は嬉しいものです。中には、「人生相談のように、多くの悩みを打ち明けてくれる」というお客様もいますが、これは「最大級に信用してくれている」という意味で喜べることです。あまり重すぎる人生相談だと、美容師もカウンセラーではないので困ることもあるかもしれません。しかし、そこまでの相談はあまりないので、これも大抵「嬉しい瞬間」の1つになるでしょう。
・当意即妙な一言を返せた時
これはお笑い芸人のような喜びですが、自分にそういう能力があることを発見した時もやはり嬉しいものです。司会者やお笑い芸人を目指す人の気持ちがわかるでしょう。美容師は、最初のうちはヘアカットで精一杯なので「うまい会話」はなかなかできないものです。しかし、徐々にカットやカラーの技術がついて、そうしたテクニカルな部分を、余裕を持ってこなせるようになると、会話に神経を使う余裕が出てきます。そういうレベルになると、「会話が苦手」と思っていた美容師でも、前よりうまい会話が自然とできるようになるでしょう。
集客などハイレベルな業務で成果を出せた時
美容師もキャリアが長くなると、店舗の集客に直接関わるようになります。こうした「高度な業務」で成果を出せるようになると、それもまた仕事の喜びになります。
・ブログの記事に多くのアクセスが集まる
特に早いうちに経験するのが「店舗のブログを書かせてもらう」ということです。店舗全体のブログを任されることもあれば、スタイリストとして、個人のブログだけ任されることもあるでしょう。どちらにしても、店舗がアクセス解析をしていた場合、自分の記事のアクセスが多かったらそれがわかります。店長やオーナーとしては「アクセスが集まるスタッフ」に記事を書いてもらいたいので、反響も教えてくれることが多いですし、店舗やその美容師の能力次第では「業務時間の一部を、ブログの更新に使わせてもらえる」ということもあります。「ヘアカットだけしたい」という美容師ももちろんいるでしょうが、記事に反響があるような人なら、大抵はもともと文章がある程度好きなものです。こういう仕事も任せてもらえるようになると、美容師の仕事がますます楽しくなるでしょう。
・ヘアカタログの提案が通る
このシステムは店舗によりますが、「美容師が、店舗のヘアカタログにも提案できる」ことはよくあります。「このパターンの髪型がカタログにないので、これも撮影してアップしましょう」という提案が通った時は、やりがいを感じるものです。さらに、そのヘアカタログを見たお客様が来店してくれたら、ますます嬉しいでしょう。
・自分のキャンペーン企画が通る&成功する
これはかなり上のキャリアに行かないとないかもしれませんが、集客のキャンペーンについて、自分の提案が通って、さらに成功したらこの上ない喜びを感じるでしょう。こうした経験はいつか独立開業をする時にも必ず役立つので、その意味でもプラスになります。一度キャンペーンが成功すると、その後も企画を任せてもらえることが多くなりますし、自然とビジネスの企画・集客に関する書籍なども読むようになるでしょう。ここまで来ると、「一芸は多芸に通ず」という言葉通りの領域になります。美容師という仕事を極めた先に、大きな世界が広がっているのを感じるでしょう。