美容師なら知っておきたい!退職時にハガキを送る際のポイント
仕事を続けていると、多くの人が一度は退職を考える瞬間が訪れるものではないでしょうか。なかでも美容師の仕事は業務内容がハードだったり、職場環境が肌に合わなかったりと退職を検討する人も珍しくありません。しかし、いきなり退職を決めてしまうとさまざまなトラブルを生む原因につながります。辞めると心に決めたなら、きちんと段取りを踏んでから退職するようにしましょう。特に注意しなければならないのが、職場へはもちろん担当していたお客様への対応です。ここでは美容師が退職する際に知っておくべき、お客様への対応についてご紹介します。頭を悩ませがちなハガキの送り方についてもポイントを紹介するので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
そもそもなぜハガキを送る?気になる理由について
美容師の退職時に、よく見られるのが担当していたお客様へハガキで連絡を入れるという行為です。お客様の来店時に口頭で伝えればいいのに、「なぜハガキを送る必要があるのだろうか」という疑問を持つ美容師もいるかもしれません。ハガキを送ることの主な目的には、「勤めているサロンへの配慮」が挙げられます。例えば退職後に新しく勤めるサロンが決まっている場合、お客様へ直接その旨を伝えたいと思う人も多いでしょう。しかし、辞めるという情報はまだしも、新しいサロンの情報をお客様に伝えることは、お世話になったサロンに対してマナー違反や一種の引き抜き行為と捉えられても仕方ありません。サロンに対して誠意を見せるという意味でも、店内で新しい勤務先の情報を話すことは避けた方が良いでしょう。このような理由から退職後に実費でハガキを購入し、担当していたお客様へ新しい勤務先を伝える目的でハガキを送るというケースが多く見られます。
ただ、注意をしなければならないのがハガキを書くタイミングです。ハガキはあくまでも個人で出すものであり、仕事の一環ではありません。くれぐれも退職前の仕事中にハガキを書いたり、ハガキをお客様に手渡したりするような行為は避けるようにしましょう。きちんとマナーを守った行動を心がけることが、退職時にさまざまなトラブルを生まないためのポイントです。
お客様に退職を伝えるベストなタイミングとは
サロンのオーナーへの相談や退職までのスケジュールが決まった場合に、頭を悩ませるのが「お客様に退職を伝えるタイミング」ではないでしょうか。今まで自分を指名してくれたお客さんにはきちんと誠意を持って、サロンを辞めるという決断を伝えましょう。お客様への報告は、基本的に直接顔を合わせて伝えることがベストです。直接顔を見て今までの感謝と対応ができなくなるという謝罪を伝えることで、誠意が伝わりやすくなるはずです。タイミングとしては、お客様がサロンに来店する周期を計算して、最後に来店するときを狙うのがおすすめです。お客様によりサロンに来店する頻度はそれぞれ異なります。担当しているお客様の来店周期を計算し、退職をする前に伝えられるようタイミングを見計らいましょう。このタイミングを間違えてしまうと、退職後に担当していたお客様が来店した際に「突然連絡もなくいなくなった」という悪い印象を与えてしまいます。
また、お客様によっては「どうしても今までの担当に施術してほしい」と考える人もいるかもしれません。こうしたお客様のためにも退職前はスケジュール配分を徹底し、お客様に退職することの謝罪や感謝を忘れずに伝えておきましょう。
お客様を困らせない!引き継ぎはきちんとしておこう
お客様に退職の報告をすることと同様に、重要になるのが「引き継ぎ」についてです。自分が退職した後にもお客様が継続してサロンに通い続ける場合、後任するスタッフを決めておく必要があります。ただ誰かに担当を引き継いでもらうというわけではなく、お客様が安心して施術を任せられるスタッフを選ぶことが大切です。スタッフ選びは技術面だけではなく、性格についても考慮する必要があります。お客様の性格とうまくマッチしそうなスタッフを選ぶことで、スムーズに担当替えが行いやすくなるでしょう。
また、カルテにお客様の髪質やヘアスタイルの好みなど、あらゆる情報を記載しておくことも大切です。後任のスタッフに対応が変わってもお客様が満足できるように、万全の状態を整えてから退職することを心がけましょう。後任のスタッフが正式に決まったら、お客様に伝えておくこともポイントです。きちんと「髪の状態や好みについて説明を受けたスタッフが引き継ぎをします」と伝えておくことで、お客様の不安を和らげることができます。
伝えたいことをうまく表現するコツ
お客様に送るハガキを作成する際に、「どのような内容を盛り込めばいいのかわからない」と筆が止まってしまう人は多いものです。お客様に退職のお知らせのハガキを出すときには、いくつかのポイントがあります。まず重要になるポイントは「退職の報告と謝罪」を欠かさずに盛り込むという点です。退職の報告はネガティブな内容は避け、「一身上の都合により」や「スキルアップのため」というような理由を選びましょう。実際の退職理由が職場環境などに不満があるする場合でも、マイナスの印象につながる内容は避ける方が良いでしょう。お世話になったサロンに対してマイナスのイメージを与えてしまうような言葉は、くれぐれも使わないようにしましょう。退職理由の次は、サロンを退職することで、お客様に不便や迷惑をかけてしまうという謝罪を伝えましょう。誠意をもって対応することで、お客様の理解を得られるはずです。
「引き継ぎの内容」について触れておくことも、お客様の不安を払拭するうえで大切なポイントです。また、この時点で新しいサロンへの就職が決まっている場合は、そのことも盛り込んでおきましょう。お客様に新しい勤務先の情報を伝えることで、今までのサロンで後任に担当してもらうか、もしくは新しいサロンに来店してもらうかという2つの選択肢を与えられます。どちらの情報も盛り込んだうえで、「新しいサロンにもぜひいらしてください」というようにさりげなく勧誘をすると、お客様に不快感を与えずに自由に判断を委ねられます。「絶対に来てください」というような強引な勧誘は、お客様を困らせる原因になるので控えましょう。ハガキの最後には、新しいサロンの住所や連絡先、必要であれば個人の連絡先を記載しておくと良いでしょう。これらのポイントをおさえてハガキの内容を考えることで、伝えたいことをスムーズに表現しやすくなるはずです。
新しい仕事を決めておくことも肝心!
サロンを退職する理由はキャリアアップを目指したり、収入の増加を目指したりと人それぞれ異なります。どのような理由にせよ、自分にとって理想的な就職先を探すには、焦りは禁物です。ありがちなのが仕事を辞めてから次の仕事が見つからずに、焦って就職先を決めてしまうというパターンです。退職してから仕事を探すというのもひとつの方法ではありますが、金銭的な負担が大きくなりリスクの高い選択といえます。理想的なサロンを探すには仕事を辞めてからではなく、在職中に次に働くサロンを見つけておく方法がおすすめです。在職中に転職活動を済ませておくことで金銭的な心配をせずに、じっくりと自分に適したサロン探しが行えるでしょう。
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