子どもからお年寄りまで優しく迎えてくれるサロン『hair&spa Lucotte』
木のぬくもりが感じられる店内に、スタッフの明るい笑顔と声があふれる仙台のサロン『hair&spa Lucotte(ヘアアンドスパルコッテ)』。子ども連れでも気軽に訪れやすいサロンを作り上げたディレクターの長谷部佐和子さんに、ご経歴やお店のコンセプトをお伺いしました。
美容師を志したきっかけ
――美容師を目指したきっかけを教えてください。
「高校はデザイン科に通っていたので、クリエイティブなことができる進路を選ぼうと考えた時に、美容師に興味を持ったんです。それで、まずは経験してみようと思いまだ高校生だったんですが、ほぼ飛び込みで“お金はいらないので、働かせてください!”って頼みアルバイトをさせてもらいました。そのサロンの店内モニターに、ある有名なスタイリストのインタビュー動画が映っていて、その人が“仕事は遊び場で、楽しくて仕方がない”というようなことを話していたんです。それがすごくかっこいいなと思ったのと同時に、サロンで働いていたスタッフの方たちの良いイメージもあり、本格的に美容師になろうと決めました」
――その後は専門学校に行って、就職したんですか?
「はい。美容専門学校が1年制だったので、卒業後に入社した『DESSANGE PARIS(ジャックデサンジュパリ)』というサロンで働きながら、勉強をして国家資格を取得。そのままそこで16年半勤め、アシスタントやスタイリストとして経験を積みました」
――アシスタント時代はどのように勤務していましたか?
「とにかくやらなくてはいけないことがいっぱいで…。毎日営業終了後、深夜まで練習をしていましたが、誰にやれと言われたわけではなく自分の為のトレーニングだったので、苦には思わなかったです。美容師は華やかな職業というイメージを持つ人が多いと思うんですが、とても下積みが長い仕事なので覚悟を決めないとできないですね」
徹底したカウンセリングでお客様の信頼を得る
――スタイリストになってから、お客様を作るのは大変でしたか?
「最初は、アシスタント時代にカットモデルで来てもらっていた方たちにDMを出して、その後はそのお客様からの紹介…という流れで少しずつ増やしていきました。ありがたいことに、時代的に美容師が注目されていたので、次々に新規の方がいらしてくれましたね」
――新規のお客様をリピーターにするために工夫していることはありますか?
「カウンセリングには力を入れています。新規の方にはまず、お客様が今かかえているヘアスタイルや髪質の問題、生活や仕事の環境などをしっかり聞き出しメモをします。。メモは自分自身、忘れないためでもあるんですけど、お客様にも“ちゃんと聞いてくれている”という安心感を与えることができるのかなと思うので、必ずやることのひとつです」
――得意なスタイルを教えてください
「ナチュラルな感じですね。サロンで作ったスタイルがなるべく簡単に再現できるようなカット。あまり家で作り込まなくてもいいようなスタイルを提案しています」
子どもがいても安心して通えるサロンをオープン!
――『hair&spa Lucotte』はどのようにしてオープンしたのでしょうか?
「オーナーは、美容専門学校の同級生です。彼から、サロンを出したいので、ディレクターになってくれないかと声をかけてもらい、2013年にオープン。コンセプトから店づくりまでまかせてもらえたので、オープニングスタッフたちと話し合いながら、色々決めていきました。当時、私は出産して子どもがいたんですが、自分のお客様もそういう世代の方が増えていました。仙台の中心部で、子連れで気軽に行けて素敵な雰囲気のサロンというのがまだ少なくて…。それで、“小さな子どもからお年寄りまで、みんなが居心地よく過ごせるサロン”というのをコンセプトに、お店をつくりました」
確実な技術とていねいなカウンセリングで多くの顧客をつくり、『hair&spa Lucotte』をオープンさせた長谷部さん。後編ではサロンに設けているキッズスペースや取り組んでいるボランティア活動についてお伺いします。
子育てと仕事を両立できるサロン『hair&spa Lucotte』>>