勤続23年の人気スタイリストに聞く。育休を経てもお客様が戻ってくれる信頼関係の築き方「masago AVEDA」ヒービング美香さん

植物とアロマに囲まれたラグジュアリーな大型サロン「masago AVEDA」。世界的に人気な自然派化粧品ブランド「AVEDA」を採用したコンセプト店で、ダメージレスなスタイルを得意としています。

そんな「masago AVEDA」で長く活躍しているのがスタイリストのヒービング美香さん。現在は2人のお子さんを育てながら、公私ともに充実した生活を送っているそうです。

前編では入社当初に技術を磨いた新人時代のエピソードや、働くうえで大切にしてきた価値観についてお話をうかがいました。

後編ではスタイリストとして感じた接客の難しさとその乗り越え方、そして妊娠・出産による長期休業を経てもお客様が戻ってきたという、その理由などをお聞きします。

今回、お話を伺ったのは…

「masago AVEDA」

スタイリスト ヒービング美香さん

千葉県出身、東京文化美容専門学校通信科卒業。専門学校入学と同時にサロン勤務も開始し、経験を積む。国家資格取得、専門学校卒業と同時に「masago AVEDA」に就職。2回の産休、育休を挟みながら今年で勤続23年目に。現在は小学5年生と3歳の子どもを育てながら仕事も楽しんでいる。

お客様が楽しく時間を過ごせるように、接客を磨いたスタイリスト初期

10年以上通ってくださるお客様もいるというヒービングさん

――前編では「masago AVEDA」入社直後のお話しを聞いてきましたが、スタイリストになってからはどのようなことを意識していましたか?

スタイリストになってすぐ、技術だけでは美容師としての仕事が成り立たないことに気づきました。当時は20代半ばくらい。ウィッグチェックも合格し、何度も練習を重ねてきたので、技術には自信があったんです。

しかし、実際にお客様を担当すると、楽しい雰囲気を作るのが難しくて。とくにメンズのお客様が多かったので、接客面での会話力や人としての引き出しの少なさを痛感しました。

――どのようにして解決したのでしょうか?

お客様と共通の話題を持てるように、スポーツや車の話など、盛り上がる趣味の知識を増やすことにしたんです。

ただし、話しを無理に合わせることはせず、わからないことがあれば正直に聞いて、教えてもらいながら会話を広げていきました。若さゆえに経験は少なくても、素直さと好奇心でカバーしていた時期だったと思います。

趣味を増やしてからはお客様との会話が盛り上がり、施術中の温度感がかなり上がりました。おかげでリピーターのお客様も増え、長くお付き合いさせていただいています。

――技術はお店で学び、接客やコミュニケーションはご自身で工夫されていたんですね。

そうですね。もちろん周りのスタッフからもたくさん学んだことはあります。「masago AVEDA」は代表を筆頭に、どのスタイリストも本当にアットホームな雰囲気なんです。私自身、美容室というと「ちょっと緊張する場所」というイメージを持っていたのですが、「masago AVEDA」はまったく違いました。

初めて来るお客様もリラックスして過ごしていて、「なぜみんなこんなにも自然体なんだろう?」と不思議に思ったのを今でも覚えています。下町の雰囲気もあって、スタッフもお客様も人懐っこくて温かい。「構え過ぎずに、お客様を自然体で迎える」という姿勢が、このサロンには根づいていると気づいたんです。

それから、「スタイリストもこんなに力を抜いてお話ししていいんだ」と思えました。それからは私もありのままの自分でお客様と接することを意識しています。

――お客様のほどよい距離感を保つのは難しいと思いますが、気をつけていることはありますか?

施術中の会話を楽しみながら、お客様が満足できるスタイルに仕上げることを第一に考えています。まずは希望を丁寧にヒアリングし、言葉でしっかり共有してから再現する。その積み重ねが信頼関係を構築します。

接客については、自分から話題をふったり、お客様のライフスタイルを聞いたり、少しずつ関係をつくることを意識。自分のことはつつみ隠さず、自然体で話すようにしています。

出産を機に余白のある働き方を意識するように

「masago AVEDA」が大好きでこれからも働き続けたいと話すヒービングさん

――ヒービングさんは「masago AVEDA」に入社して今年で23年目なんだそうですね。

はい。出産と育児のため2回ほど長期休暇をいただきましたが、それを含めると今年で23年目です。

――同じサロンに長く勤められているなかで、新しい技術や知識のアップデートはどのように行っていますか?

現在は子どもがいるスタッフも多く、夜に残るのが難しいので、営業時間内にスタッフ同士で定期的に勉強会を開いています。また、社長がカラーリストなので、新しいカラー技術やトレンドなどを社内で共有し合う機会も多いです。以前のように外部セミナーにはなかなか行けませんが、チーム内で学びを続けるようにしています。

――お仕事と子育ての両立を通して、働くことへの考え方は変わりましたか?

考え方はガラッと変わりましたね。以前は仕事一筋で全力投球していましたが、今はそれでは仕事と家事の両立が難しいと感じています。体力も気力も半分ずつ、仕事と家庭でバランスを取るようになりました。

限られた時間のなかで「今はこれに集中する」と決めて動くことで、結果的に気持ちも前向きに。余白のある心と時間を意識しながら、無理なく続ける働き方を大切にしています。

出産後も変わらずお客様が戻ってきてくださる幸せ

今後もお客様のために成長を続けていきたいとのこと

――お話をうかがっていると、若い頃にがむしゃらに努力してキャリアを築き、今はお仕事と子育てを両立されていて……まさに「子育ても経験したい美容師の理想像」という印象です。

そうですね、振り返るとタイミングよくやってこれたなと思います。出産前には店長を任せていただき、忙しいながらもやりがいのある日々を過ごしていました。その経験が大きな自信になっていたので、産休・育休を経てもブランクへの不安はあまりありませんでしたね。むしろ「またがんばろう」と自然に前向きな気持ちになれたんです。

――ブランクに不安がなかった理由を、詳しく教えていただけますか。

お客様がついてくださっていたことが一番の支えでした。自分の技術でお客様に喜んでいただけて、お店にも貢献できている——その実感が、自然と自信につながっていったんです。

さらにその成果がお給料としてもしっかり返ってくる。そのバランスが取れるようになって、ようやく「このやり方でいいんだ」と思えるようになりました。

もちろん、デビューしたばかりの頃は不安もありました。前の世代の先輩方と比べて「この技術でいいのかな」と迷うことも。でも、学びながら経験を重ねていくうちに、少しずつ自信が積み上がっていったように思います。

妊娠出産による休業の後も変わらず常連のお客様が戻ってきてくださったときには本当にうれしかったです。

――現在のやりがいや仕事へのモチベーションはどんなところにありますか?

お客様やスタッフに恵まれていることが何よりもモチベーションになっています。変わらず通ってくださるお客様のため、尊敬できるスタッフの背中を追いながら働くことがとても楽しいです。

限られた時間のなかでも、その時間を大切に「自分にできる形で還元したい」と思っています。


ヒービングさんが新人時代から実践したキャリアを築く3ステップ

1.1つひとつの技術を丁寧に習得する

2.憧れの先輩を見習いながら自分なりの工夫をする

3.ブランクがあってもお客様が戻ってくる信頼と実績を作る

お話しのなかからお客様やサロンへの愛が伝わってきたヒービングさん。新人時代の努力の積み重ねや、家庭と仕事の両立など、幅広い世代の美容師にとって参考になるお話がたくさんありました。今後もそのまっすぐな想いで、お客様1人ひとりに寄り添いながら、ますます輝いていくのではないでしょうか。


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masago AVEDA
住所:東京都葛飾区亀有3丁目7-11 2F
Tel:03-3838-3130

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