薬剤師のキャリアアップには資格取得が有効?おすすめ資格10選を紹介

薬剤師として働くなかで、「このままでいいのかな」「もっと成長したい」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんなキャリアアップ志向の方は、専門資格を取得することで、業務の幅を広げられ、さらに活躍できる可能性があります。

今回は、薬剤師がより専門的な資格を取得するメリットや、キャリアアップに役立つ資格についてくわしく紹介します。将来の働き方を考えるヒントとして、参考にしていただければ幸いです。

薬剤師がさらに資格を取得するメリットとは?

薬剤師が追加で資格を取得することは大きな意味があります。では、他の資格を取得するメリットとはどんな点なのでしょうか。

1. キャリアアップの機会が増える

現在以上に専門的な知識を身につけることで、特定分野に強みを持つ薬剤師として活躍でき、キャリアアップにつながります。専門性が高まることにより、責任あるポジションを任される可能性も高くなるでしょう。

業務の幅が広がり、病院や在宅医療、専門外来など、さまざまな現場での活躍が見込める点も魅力です。

2. 収入が上がる可能性がある

専門資格を持つことで、より高度な業務に対応できるようになります。その結果、職場での評価が上がり、昇給につながる場合があります。さらに、資格を活かし、資格手当をもらえる・基本給が高いなど、より条件の良い職場へ転職することも可能です。

月給や年収アップを目指す薬剤師にとって、資格取得は有効な選択肢といえるでしょう。

3. 患者の信頼度が上がる

身につけた専門的な知識を活かして患者の相談に乗れるようになり、一人ひとりの患者に対してより寄り添った対応ができ、業務の質が向上します。

患者の不安や疑問に的確に答えられるようになるため、患者からの信頼度が高まるとともに、職場内での存在価値も高まるはずです。

薬剤師のキャリアアップにおすすめの資格10選

薬剤師のキャリアアップには、目的に合った資格選びが重要です。ここでは、実務に直結しやすく、評価につながりやすい資格を厳選して紹介します。

研修認定薬剤師|日本薬剤師研修センター

研修認定薬剤師とは、研修認定薬剤師制度にのっとり、一定期間内に所定の単位を取得し、公益財団法人日本薬剤師研修センターから認定された薬剤師のことです。

認定を受けることにより、他の医療従事者や患者からの信頼を高められ、時代に即した薬学的ケアを行える薬剤師であることを示せます。

引用元
公益財団法人日本薬剤師研修センター:研修認定薬剤師制度とは

資格の取得方法

研修認定薬剤師の資格を取得するには、新規の場合は4年以内、更新の場合は3年ごとに所定の研修単位を取得し、認定申請を行う必要があります。研修の種類には、集合研修・学術集会・eラーニング・自己研修などがあり、働きながらでも受講しやすい点が特徴です。

なお、取得までにかかる費用の目安は20万円程度です。

引用元
公益財団法人日本薬剤師研修センター:研修認定薬剤師になるには
公益財団法人日本薬剤師研修センター:研修認定薬剤師制度実施要領
公益財団法人日本薬剤師研修センター:各種申請の手数料等について

認定薬剤師・専門薬剤師|日本病院薬剤師会

日本病院薬剤師会が認定を行っている「認定薬剤師」「専門薬剤師」とは、さまざまな専門分野において、高度な医学・薬学の知識と技能を持つ薬のエキスパートのことです。

実務経験や一定の研修・講習などを経て、認定試験を受けたうえ、認定審査に合格しなければなりません。受講料・認定審査料・認定料などが必要なほか、5年ごとの更新制で更新時にも費用がかかります。

まず認定薬剤師として認められたのち、専門薬剤師にステップアップするという流れですが、専門薬剤師の場合、スタッフの教育や指導といった人材育成能力も必要です。

以下で各分野の資格の概要や仕事内容を紹介します。

引用元
一般社団法人日本病院薬剤師会:専門薬剤師制度
一般社団法人日本病院薬剤師会:認定・専門薬剤師
一般社団法人日本病院薬剤師会:令和6年度各領域の専門薬剤師・認定薬剤師に係る研修・講習会・認定試験等の予定について
一般社団法人日本病院薬剤師会:専門薬剤師・認定薬剤師認定制度規程
一般社団法人日本病院薬剤師会:専門薬剤師・認定薬剤師認定制度規程細則

がん薬物療法認定薬剤師

がん薬物療法認定薬剤師とは、がん治療に関する高度な知識を持ち、抗がん薬の選択支援やがん治療の副作用対策などを行う薬剤師のことです。医師や看護師と連携しながら、薬剤師としての職務を遂行します。

なお、実務研修には追加で10万円(税別)の費用が必要です。

感染制御認定薬剤師、感染制御専門薬剤師

感染制御認定薬剤師、および感染制御専門薬剤師とは、各種感染症の感染予防に関する専門知識を持ち、院内感染対策などを補助する薬剤師のことです。適切な抗菌薬の使い方指導・感染管理・感染経路の対策など、感染症の薬物治療を適切かつ安全に行えるよう貢献します。

感染症対策チームの一員として、医療における安全性の向上をサポートする人材です。

精神科薬物療法認定薬剤師、精神科専門薬剤師

精神科薬物療法認定薬剤師、および精神科専門薬剤師とは、高度な知識や臨床経験をもとに、精神疾患に使用される薬物に精通し、患者の状態に合わせた服薬支援を行う薬剤師です。

精神疾患患者の数は320万人にのぼるとされており、患者との密なコミュニケーションや、副作用への予防・対応、入院患者の社会復帰サポートなど、幅広い面で重要な役割を担います。

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師、および妊婦・授乳婦専門薬剤師とは、妊娠中や授乳中の女性の服薬と胎児・乳児への影響について専門的な知識を持つ薬剤師です。

自らもさまざまな調査や研究を実施しながら、安全に服薬を継続できるようアドバイスを行い、母子の健康を支えます。

なお、実務研修には3万円(税別)の追加費用が必要です。

在宅療養支援認定薬剤師|日本在宅薬学会

在宅療養支援認定薬剤師制度の「生涯研修プログラム」は、在宅療養支援の分野で日本初の第三者認証を受け、公益社団法人薬剤師認定制度認証機構(CPC)よりプロバイダー認証されています。

プログラムを修了すると日本在宅薬学会認定単位(P03)が与えられ、日本薬剤師研修センター(G01)や日本病院薬剤師会(P04)などと単位互換が可能に。薬剤師としての在宅医療分野での専門性を証明できる資格です。

引用元
一般社団法人 日本在宅薬学会:在宅療養支援認定薬剤師
薬剤師認定制度認証機構:生涯研修プロバイダー

資格の取得方法

3年以上の薬剤師実務経験があることや、在宅業務の実践報告をしていること、所定の講習会を受講していることなどの条件を満たしたうえで、申請と試験を行います。

認定審査料と登録料はそれぞれ1万円(税込み)で、講習会などへの参加費用は別途必要です。

病院や施設に入らず在宅でケアを受けている患者も少なくないため、在宅医療に関心がある薬剤師は、取っておいて損はないでしょう。

引用元
一般社団法人 日本在宅薬学会:在宅療養支援認定薬剤師 CERTIFIED PHARMACIST
一般社団法人 日本在宅薬学会:第十二回認定試験
一般社団法人 日本在宅薬学会:バイタルサイン講習会

漢方薬・生薬認定薬剤師|日本薬剤師研修センター

漢方薬・生薬認定薬剤師は、所定の研修を受けたのち、漢方薬や生薬に関する専門知識や適性が試問などで確認され、能力を証明された薬剤師です。患者や医療従事者に対し、漢方薬・生薬に関する深い知識を活かした情報提供や服薬指導を行えます。

引用元
公益財団法人日本薬剤師研修センター:漢方薬・生薬認定薬剤師制度とは

資格の取得方法

座学またはインターネットにて、全44講義から成る9回の研修(7回以上の受講が必須)を受講し、1回の薬用植物園実習(必修)を行ったうえで、試問に合格する必要があります。

費用は、研修・実習・試問すべてを含めて6万500円(税込み)です。なお、前年度に研修のみ受講済みで実習を受けていない場合や、前年の試問を未受験、または不合格だった場合は、改めて挑戦できますが、別途費用がかかります。

また、試問に合格したのち、認定を受けるための申請と認定申請審査料が必要です。さらに、認定を受けた後も資格保有を継続させるためには、毎年必要な単位を取得し、3年ごとに更新しなければなりません。

やや手間はかかりますが、漢方に興味がある薬剤師にとっては魅力的な資格なので、気になった方はぜひ取得してみてください。

引用元
公益財団法人日本薬剤師研修センター:2026年度 漢方薬・生薬研修会
公益財団法人日本薬剤師研修センター:2026年度 漢方薬・生薬研修会 プログラム

専門性を高める関連資格を取得して薬剤師としてキャリアアップを目指そう!

薬剤師が追加で資格を取得することで、専門性を高められ、業務の幅が広がります。キャリアアップはもちろん、収入の向上、患者からの信頼獲得など、メリットが多いのも魅力です。

今回紹介した資格は、いずれも専門的な学びを深められて自己成長につながり、実務にも役立ちやすいものです。自分の興味関心や目標の将来像に合った資格を選び、計画的にスキルアップを目指しましょう。

新たに取得した資格やこれまでの薬剤師としてのスキルを活かせる職場を探すなら、薬剤師専門の転職支援サービス「ファーマキャリア」がおすすめです。

ファーマキャリアでは、求職者一人ひとりに丁寧にヒアリングを行ったうえで、条件に合う「オーダーメイド求人」を提案しています。

より希望にマッチする職場に出会える可能性が高まるので、なかなかいい仕事を見つけられないという方は、ぜひご利用ください。身につけた専門性を武器に、理想の働き方を実現しましょう。


監修者

この記事の監修者

森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞

【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績

【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。

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