ジムトレーナーの年収はどれくらい? 年収UPを目指す方法を紹介
スポーツジムを中心に活躍するジムトレーナー。複数の生徒を抱えながらも、一人ひとりの目的や特徴に合わせて指導する前向きな姿勢は、希望や頼もしさを感じさせます。
今回は、ジムトレーナーの年収について紹介します。給料や初任給、働き方別で見る収入についてまとめているので、これからジムトレーナーを目指す予定でいる方は、今後の参考にしてください。
ジムトレーナーの年収はどれくらい?
ここからは、ジムトレーナーの給料について解説します。ジムトレーナーはさまざまな雇用形態や、勤め先があり、給料もそれぞれの状況に伴って異なります。ここでは、状況別のジムトレーナーの給料を紹介するので、就職・転職の参考にしてください。
なお、データとして使用するものは、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」です。
ジムトレーナーの給料はどれくらい?
厚労省の同データによると、ジムトレーナーを含む「個人教師」の給料は、10人以上のスタジオでひと月28万6,800円。賞与など、そのほか支給される給与が46万3,900円であることから、年収は約390万円ということになります。
1,000人以上のトレーナーが勤務するスタジオなど、より細かい規模別でみた給与は下表の通りです。
規模 | 給与 | 賞与など |
1,000人以上 | 30万5,100円 | 56万6,300円 |
100~999人 | 28万9,800円 | 56万7,400円 |
10~99人 | 26万9,100円 | 26万6,400円 |
初任給はどれくらいなの?
ジムトレーナーの初任給相場も、スタジオの規模で異なります。たとえば、20~24歳の方が10人以上のスタジオに正社員として入社した場合の初任給は20万9,900円。賞与が5万円支給されるので、年収は約256万円という結果になりました。
勤続年数がわずかである場合の賞与は低い傾向にありますが、1~4年目では24万2,000円と、約4.8倍に増加する見込み。このことから、諦めずに継続を心がけることで、さらにまとまった収入が得られるといえるでしょう。
勤め先によって給料は変化する
ジムインストラクターは、勤め先もさまざまなので、場所によって給料・福利厚生・賞与などが異なってきます。
「大手スポーツジム」のインストラクターの場合は、年収350〜400万円強と言われており、「中小規模のジム」のインストラクターで、年収300〜420万円程度だと言われています。
働き方による給料・年収の違い
ジムインストラクターはアルバイト・正社員・独立した場合など、働き方によって給与形態も変わります。ここからは、パート・アルバイトの場合と、独立した場合の給料・年収について見ていきましょう。
パート・アルバイトの場合
パート・アルバイトの場合の時給は、10人以上の規模で1,580円です。8時間勤務で20日間働いた場合のひと月あたりの給料は25万2,800円。賞与として2万9,000円支給されるので、年収は306万円ほどです。
パート・アルバイトの時給はスタジオの規模によっても異なります。先ほどと同じように表にすると下記のようになります。
規模 | 時給 | 賞与など |
1,000人以上 | 1,532円 | 2万1,000円 |
100~999人 | 1,434円 | 4万7,000円 |
10~99人 | 1,756円 | 3万2,000円 |
独立した場合
個人事業主として独立し、スタジオと業務委託契約を結びながら働く場合は、1回の指導料から手数料を差し引いた分の70%〜85%程度が収入になるパターンが主です。
一回の料金としては、60分で6,000円〜8,000円が相場になっているので、例えば7,000円の料金から30%の手数料を差し引いた場合は4,900円が手元に残る計算になります。
年収アップするためにはどう行動するべき?
トレーナーとしてさらに活躍し、年収アップしてみたいと考える方も多いはず。さらに年収をアップさせるためにはどう行動するべきなのかについて解説します。
より高単価の仕事ができるように必要に応じてさらに、資格を取得して新しいステップを踏むことで年収アップが見込めるでしょう。
1. パーソナルトレーナーを目指す
ジムトレーナーがより高い年収を目指すときは、パーソナルトレーニングを指導できるようになるとよいでしょう。なぜなら、パーソナルトレーニングは通常のジムトレーナーと比べて、お客様が同じ時間で支払う単価が高いからです。
具体的には、平均年収は約550万円ほどと言われています。1人1人に寄り添った指導をする大変さはありますが、年収アップするにはおすすめの方法でしょう。
2. 資格を取得する
ジムトレーナーとしてより活躍し、年収をアップさせたいなら、資格取得を目指すのもおすすめです。ここからは、ジムトレーナーからパーソナルトレーナーへとキャリアアップするのにおすすめの資格を紹介します。
パーソナルトレーナーの資格については、下記ページで詳しくまとめています。仕事内容についても触れているので、あわせてご覧ください。
パーソナルトレーナーとは?どんな資格が必要なの?|仕事内容やおすすめの資格を紹介
パーソナルトレーナーになるのにおすすめの資格①NESTA-PFT
「NESTA-PFT」は、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)が認定している、トレーニングとフィットネスの知識全般が身につく資格です。
NESTAは世界中で通用する資格で、NESTA JAPANで行われる認定試験は、すべてアメリカ本部と同じように、アメリカの第三者機関を通す方法で行います。また、認定された場合は、アメリカ本部に登録され、さまざまな国で活躍することも可能です。
パーソナルトレーナーとして必要な身体や健康に関する知識はもちろん、パーソナルトレーナーに必要なビジネスの知識も学ぶことができるので、より実践的な内容を学べるでしょう。
パーソナルトレーナーになるのにおすすめの資格②NSCA-CPT
「NSCA-CPT」は、健康と体力のニーズに沿って、トレーニングやコンディショニング全般の指導を行える人に与えられた資格です。年齢・性別・経験を問わず、幅広い層にトレーニング指導を行うことから、トレーニングの知識をはじめ、医学的・運動生理学的な専門知識とトレーニング指導技術が求められます。
引用元
特定非営利活動法人 NSCAジャパン:NSCA資格認定試験
3. スキルを磨いて経験を積む
ジムトレーナーになった始めのころは難しいですが、経験を積み、スキルを高めていくことで年収をアップさせることは可能です。どうしても現状に不満を抱き、「転職しようかな」と考えてしまうかもしれませんが、「石の上にも三年」ということわざのように、実績を積むことを意識しましょう。
経験や実績を積めば、技術やひたむきに取り組む姿勢が評価され、ジムから専属契約の打診を受けたり、別のジムからヘッドハンティングを受ける可能性もあります。
4. 知名度を上げる
ジムトレーナーとしての知名度を上げる方法もおすすめです。スマートフォンの普及にともない、現在では多くの人がSNSを利用しています。このSNSを使ってジムトレーナーとして働く自分を発信し、たくさんの人に認知してもらうことで収入をアップさせることも可能です。
文字だけではわかりにくい指導技術は、動画配信サービスを活用し、オリジナルコンテンツを持つことで具体的な活動内容を広めることができます。
5. 掛け持ちで働く
副業OKとするジムで働いている場合は、複数のジムと契約し、掛け持ちで働くのもおすすめです。スケジュールや体調の管理はやや大変になりますが、働けば働くほど収入を増やすことができます。
なお、掛け持ちで働くときは履歴書や職務経歴書などの作成が欠かせません。副業を検討するときは就職や転職時と同様に、自分の技術や指導力を棚卸しし、ジムトレーナーとしての魅力を最大限にアピールできるようピックアップしておきましょう。
6. より条件のよいジムに転職する
現状のジムでは収入に限界を感じるときもあるでしょう。そのようなときは、より条件のよいジムに転職するのがおすすめです。別のジムに転職するときも、ジムトレーナーとしてのスキルや経験を洗い出し、即戦力になることをアピールすることが大切。
次章では、自分に合ったジムを探す方法を紹介するので、参考にしながら条件のよいジムを探しましょう。
自分に合ったジムを探すには
ジムトレーナーとしてもっと活躍したい、もっと自分に合ったジムで働きたい、と考えるときは、もっとも優先したい条件を洗い出し、そのうえで新たな職場を探すことが大切です。
しかし、優先したい条件が多いほど求人が限定されてしまうため、自分に合ったジムを見つけることにむずかしさを感じる人も。そのようなときは、これから紹介する方法を試してみましょう。
就職・転職エージェントを利用する
一つめは、トレーナーやインストラクターの求人に特化した就職・転職エージェントを利用する方法です。この場合は、フィジカル系・スポーツ系に強いエージェントを探し、登録してみることで、自分に合ったジムを見つけることができるでしょう。
なお、就職・転職エージェントは、民間の人材会社が運営し、就職・転職活動をサポートするものです。そのため、どのような人でも気軽に利用しやすいほか、雇用形態や福利厚生などを事前に確認できるものも多いので、就職後のミスマッチを防ぎながら理想的なジムを見つけることができます。
求人サイトで探す
二つめは、トレーナーやインストラクターなどに特化した求人サイトの活用です。それぞれのジムが求人を出しているので、雇用形態や条件もさまざま。条件を明確にし、理想的なジムを探したいなら、求人サイトの活用も検討しましょう。
リジョブは、美容サロンやリラクゼーションサロンをはじめ、フィジカル系の求人に特化した求人サイトです。ヨガスタジオやフィットネススタジオなど、さまざまな求人を取り扱っています。
スポーツジム・フィットネスクラブのトレーナーの求人も掲載しているので、興味のある方は以下のリンクからチェックしてみてくださいね。
リジョブ:ジム・フィットネスクラブ・トーレナー
ジムトレーナーの履歴書で押さえておきたいポイントとは
理想的な求人が見つかっても、自分をアピールできる履歴書に仕上げなければ、採用につながりません。ここからは、ジムトレーナーの履歴書で押さえておきたいポイントを紹介します。
書く前に基本的な書き方をしっかりチェックしておこう
履歴書を書く前に、基本的な書き方を押さえておきましょう。たとえば、誰でも読めるよう、丁寧な字で書くことは基本中の基本。また、伝えたいことがきちんとわかるよう、長すぎず簡潔にまとめた一文を意識することも大切です。
履歴書を用意したときは、そのままボールペンで書き始めるのではなく、あらかじめ下書きした内容に沿って清書することをおすすめします。これは、もし履歴書のなかに誤字脱字が見つかっても、修正ペンや二重線を引いて訂正することはNGとされているため。
誤字脱字による書き損じを防ぐためにも、まずは書くべきことを洗い出し、下書きをしてから清書しましょう。
志望動機に書くべきこととは?
履歴書の項目のなかで、どのように書いてよいのか迷う内容の一つが志望動機です。ここではジムトレーナーの履歴書において、どのような志望動機にまとめるとよいのか、2つのポイントを紹介します。
ジムトレーナーを目指した理由
第一に、なぜジムトレーナーを目指しているのか、明確な理由は必要不可欠です。理由がぼんやりしていると、志望動機の説得力を弱めてしまいます。
単に、スポーツが好きだから、人に教えることが得意だからといった理由では、ジムトレーナーでなくてもよいのでは?と判断されてしまうことも。
ジムトレーナーになった後の働き方を具体的にイメージすると、志望したいと思った理由が見えてきます。どのようなトレーナーを目指しているのかなどを盛り込んで志望動機にまとめ、志望した熱意を伝えましょう。
そのジムを選んだ理由
ジムトレーナーを目指した理由にあわせて、そのジムを選んだ理由も同様に大切です。数あるジムのなかで、どうしてそこを選んだのか、理由も明確にしたうえで記入しましょう。
ただし、待遇がよかったから、家から近かったからといった自分だけのメリットを書くのはNGです。ジムが求める人材は、企業理念に共感する人や、即戦力のある人。この点を踏まえ、ジムを選んだ理由もしっかり盛り込みましょう。
ジムに対してどんな貢献ができるか
次にジムに対してどのような貢献ができるかです。当然ながら、ジムからジムへの転職だと、トレーナーとしてのこれまでの経験や技術が問われます。即戦力となりえると感じたから、といった抽象的な理由では、「ではどのようなところが?」とジム側も質問する手間が生じます。
貢献できる部分について書くときは、トレーナーとしての経験年数や努力したこと、保有する資格を使ってどのような指導を心がけてきたのか、などを盛り込むことで、貢献度の高さが伝わるでしょう。
ジムトレーナーの面接で好印象を与えるには?
履歴書の書き方の次は面接です。面接では自分をアピールすることに加え、好印象を与えなければ、採用にはつながりません。ここではジムトレーナーの面接で好印象を与えるポイントを紹介します。
身だしなみ・マナーも重要
面接に臨むときは、身だしなみやマナーを押さえておきましょう。ジムトレーナーであっても、指定がない限りは、スーツやビジネスカジュアルなどを選ぶことをおすすめします。
また、面接はビジネスシーンの一つであることから、ネイルやメイクなどはナチュラルなものを心がけましょう。
面接がはじまったら、笑顔を意識し、大きな声で挨拶をするのも大切。マスクの着用が義務づけられているときは、もごもごとした印象にならないよう、普段よりやや大きめの声を心がけ、明るくはつらつとした雰囲気になるよう意識しましょう。
自己PRをしよう
履歴書に書いた自己PRは、面接においても回答を求められることがあります。どのようなことを書いたのか記憶しておいて、提出書類と一貫性のある内容を回答しましょう。
自己PRでは、ジムトレーナーを目指す理由となった背景を盛り込むのがおすすめです。コミュニケーション力の高さやはもちろん、ほかの応募者と差別化につながる指導力や保有資格なども盛り込み、しっかりとアピールしましょう。
ジムトレーナーとして活躍の場を広げて給料UPを目指そう!
今回は、ジムトレーナーの給料についてや、仕事内容・年収アップの方法などを紹介しました。ジムトレーナーとして活躍の場を広げていくには、専門的な知識をさらに身につけることが大切です。
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