パーソナルトレーナーとは?どんな資格が必要なの?|仕事内容やおすすめの資格を紹介

パーソナルトレーナーは、マンツーマンでトレーニングを指導する、というイメージがありますよね。しかし、実際にはどんな仕事をしているのかよくわからない、という人もいるのではないでしょうか。

パーソナルトレーナーは、トレーニングやエクササイズのほかにも、食事の指導などをおこなうことも多いです。この仕事に就くには、解剖学や運動生理学、栄養学など幅広い知識を保有していなければなりません。

今回は、パーソナルトレーナーという職業について、どんな仕事をしているのか、どんな資格が必要なのかといったことを解説し、おすすめの資格も紹介します。

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パーソナルトレーナーとは?

まずは、パーソナルトレーナーとはどんな職業なのかについて、概要を見ていきましょう。

パーソナルトレーナーとは、フィットネスジムなどで、トレーニングをおこなう人に対し、マンツーマンでトレーニング指導や栄養指導をおこなう人のことです。

トレーニングをおこなう目的は、一人ひとりによって違います。たとえば、ダイエットをしたい人と、身体能力を向上させたい人では、適したトレーニングが違いますよね。パーソナルトレーナーは、そういった目的に合わせた適切なトレーニング方法を提案したり、栄養指導をしたりして、目的を達成するまでのサポートをおこないます。

パーソナルトレーナーの仕事内容

トレーニングの補佐をおこなうといっても、具体的にはどんなことをしているのでしょうか?ここからは、パーソナルトレーナーの仕事内容について、いくつか例をあげて紹介します。

1.カウンセリング

まずはじめに、お客様のカウンセリングをおこないます。前述したように、トレーニングをおこなう目的は、お客様ひとりひとりによって異なります。お客様の目的を達成できるよう、トレーニングの準備として、目的や悩みを把握するためにカウンセリングをおこないます。

たとえば、ダイエットやボディメイクが目的の場合は、どこを鍛えたいのか、どんなボディラインになりたいのか、どれくらい痩せたいのかといった目標を具体的に聞き取ります。そして、カウンセリングをもとに、どんなトレーニングをどれくらいの期間おこなえばよいのかといった、トレーニング方法の提案をおこないます。

2.個人の目的に合わせたトレーニング指導

お客様が実際にトレーニングをおこなう際も、そばについてトレーニングの指導をおこないます。

お客様が正しくトレーニングできなければ、いつまでたっても結果を出せないことも考えられます。そのため、正しい姿勢でトレーニングをおこなえているのか、といったことや、器具の使い方・体の動かし方などを指導します。

また、トレーニングだけでなく、メンタルケアも含まれます。トレーニングはすぐに結果が出るものばかりではないので、なかなか結果を実感できず、ストレスがたまってしまうお客様もいるでしょう。

途中でくじけてしまうことなく最後までトレーニングをやり遂げられるよう、メンタル面のフォローをすることも大切な役割です。

3.栄養指導

身体を作るには、食事は欠かせない要素です。トレーニングをしても食生活が不安定では、結果につなげることは難しいでしょう。そこでパーソナルトレーナーは、栄養指導をおこないます。

とはいえ、普段の食事を大きくかえてしまうと、食事がストレスにつながってしまいかねません。そのため、まずはいつもの食生活をチェックし、そこから部分的に少しずつ改善して、理想的な食生活が形成されるよう指導します。

4.清掃や器具の点検など

お客様に直接関わらない部分でも、仕事があります。たとえば、ジムに所属するパーソナルトレーナーであれば、ジム内の清掃や設備・器具の点検もします。

とても効率的なトレーニングを提案できたとしても、ジムが汚いとお客様はトレーニングをしたくないと思ってしまうことでしょう。お客様が気持ちよくトレーニングできるようにするためには、ジムの清掃は重要な仕事です。

また、器具が壊れていては、お客様がトレーニングの際にケガをしてしまう恐れがあります。お客様の安全を守るために、器具や設備の点検をおこないます。

ほかにも、トレーニングの経過を記録したり、経理も担当したりと、事務業務などをすることもあります。

5.ジムの集客活動

ジムの集客活動も、仕事の一環です。これはパーソナルトレーナーに限らず、ジムに所属するスタッフとも協力する必要があります。SNSへの投稿やチラシ配布などして、ジムにお客様が通ってくれるよう情報を発信します。

とくにSNSを活用する場合、パーソナルトレーナーならではの集客対策ができるでしょう。たとえば、動画が投稿できるSNSを利用して、自宅でもできるかんたんなトレーニング方法を公開するなど、お客様にとって有益な情報を公開することで、親近感や信頼感を覚えてもらえる効果が期待できます。

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パーソナルトレーナーになるには資格が必要なの?

職業のなかには、国家資格がないと仕事ができないものもあります。パーソナルトレーナーを目指している方にとって、この仕事に就くために資格が必要となるかは気になるところでしょう。

ここでは、パーソナルトレーナーになるための資格をご紹介します。

パーソナルトレーナーとして働くために必須の資格はナシ!

結論からいうと、パーソナルトレーナーとして働くために必要となる資格はないので、資格を保有していなくても仕事をすることは可能です。

しかし、パーソナルトレーナーの民間資格はいくつもあるので、パーソナルトレーナーとして活躍されたい方は民間資格を取得しておくことをおすすめします。

ナゼおすすめ? 資格を取得する2つのメリット

資格がなくても働けるパーソナルトレーナー。ここでは、なぜ資格を取得しておくことがおすすめなのかをくわしくご紹介します。

1. 就職・転職の場面で有利になる|フリーや業務委託でも

パーソナルジムによっては、資格取得を必須としているところも多いです。資格があればじゅうぶんな知識があり、即戦力として働けることを証明できるので、就職や転職する際に有利となります。

また、パーソナルトレーナーを選ぶときに経歴だけでなく、資格を重視するお客様も多いです。そのため、フリーや業務委託で働く場合も、お客様から信頼を得やすいというメリットがあります。

2. 確かな知識と技術が身につく|ニーズに合った実践的なプログラムの作成

パーソナルトレーナーは、ただ知っている知識を教えるだけでなく、顧客の希望やニーズ、運動能力などを考慮して、科学的根拠にもとづき、実践的なプログラムを作成しなくてはいけません。

資格取得するために学べば、パーソナルトレーナーに必要な知識と技術を身につけられるでしょう。

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パーソナルトレーナーを目指す方におすすめの資格6選を紹介

パーソナルトレーナーの民間資格を取得する際は、知名度がある資格を選んだほうがメリットは多いです。

ここでは、パーソナルトレーナーを目指す方におすすめしたい資格6つと、それぞれの資格認定条件、認定試験概要をご紹介します。

1. NSCA JAPAN|NSCA-CPT

幅広い対象者に、トレーニング指導をおこなえる専門的能力がある人材を認定する資格です。トレーニング指導技術のほかに、医学的、さらには運動生理学的な専門知識が求められます。

資格認定条件
NSCA-CPTの資格認定条件は、次のとおりです。
・NSCAおよびNSCAジャパンの規定と方針に同意する
・満18歳以上であり、なおかつNSCAジャパン会員である
・高等学校を卒業済みか、もしくは高等学校卒業程度認定試験に合格している
・CPR/AEDの認定者である
・NSCA-CPT認定試験に合格している

認定試験概要
試験時間は3時間で、3つのうちから正しい解答を選ぶ3択式です。筆記試験ではなく、コンピューターを使った試験となります。

受験料:4万6,000円(税込み)

引用元
NSCAジャパン:NSCA資格認定試験

2. NSCA JAPAN|NSCA-CSCS

安全性と効果の高いトレーニングプログラムを計画と実行できる知識と、技術がある人材を認定する資格です。栄養学やドーピング、生活習慣についての知識も必要となります。

資格認定条件
NSCA-CSCSの資格認定条件は、次のとおりです。
・NSCAジャパン会員である
・学位を取得している、もしくは高度専門士の称号を保持している
・CPR/AEDの認定者
・CSCS認定試験 基礎科学セクションに合格している
・CSCS認定試験 実践/応用セクションに合格している

認定試験概要
3つのうちから正しい解答を選ぶ3択式で、筆記試験ではなくコンピューターを使った試験となります。基礎科学セクション(1時間30分)と実践/応用セクション(2時間30分)の2部にわかれており、試験時間は計4時間です。

受験料:5万200円(税込み)

引用元
NSCAジャパン:NSCA資格認定試験

3. NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)|NESTA PFT

業界屈指の信頼性と国際的な知名度がある認定試験で、世界80カ国に取得者がいます。国内大手のフィットネスクラブも信頼を置いている認定試験で、就職にも有利です。

受験要件
NESTA PFTの受験要件は、次のとおりです。
・NESTA JAPAN(もしくは医学映像教育センター)よりPFTのテキストを購入している
・CPR・AEDの技能を習得し定期的にトレーニングをおこなっている
・日本国籍もしくは日本での就労可能な在留資格がある
・満18歳以上
・高等学校を卒業しているか高等学校卒業程度認定試験に合格している、もしくはNESTAが認定する教育カリキュラムを修了している

認定試験概要
事前講習を8時間受講し、試験会場で2時間30分の試験を受けます。事前講習と試験に必要な費用は、次のとおりです。

教材費(事務手数料・送料):1万4,960円(税込み)
事前講習受講料:1万6,500円(税込み)
認定試験受験料:8,250円(税込み)
受験・資格登録手数料:4万40円(税込み)
合計:7万9,750円(税込み)

引用元
NESTA JAPAN:PFT認定について

4. JATI(日本トレーニング指導者協会)|JATI-ATI

アスリートだけでなく健康と体力増進を目指す一般の方に、科学的手法にもとづいた指導ができる人材を認定する資格です。

日本の認定試験ですが認定者・会員は海外にもおり、2021年3月現在で取得者は約6,500名。JATI-ATIを取得したあとに、上級トレーニング指導者、もしくは特別上級トレーニング指導者を取得できます。

資格取得の流れ
資格取得の流れは、次のとおりです。

1.JATI-ATIの個人正会員になる
手続きは下記のURLから可能です。
https://jati.jp/admission/initiate.html

2.養成講習会と自己学習課題の提出
4日間の養成講習会を受講し、自己学習課題を提出することで受験資格を取得できます。

3.認定試験を受ける
一般項目と専門項目の両方に合格すると、認定資格が授与されます。

認定試験概要
試験内容はそれぞれ4つのなかから正しい解答を選ぶマークシート方式で、一般科目(90問・90分)、専門科目(90問・90分)です。タイムスケジュールは試験会場で異なるので、事前に確認するようにしましょう。

養成講習会はオンラインで受講でき、それぞれ一般科目で5万5,000円(税込み)、専門科目で60,500円(税込み)の受講料が必要です。

2科目のどちらかが不合格になった場合は、不合格になった科目だけ再受験することが可能です。

引用元
特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会:JATI-ATI(JATI認定トレーニング指導者資格)

5. JHCA(日本ホリスティックコンディショニング協会)|JHCA-FC

マンツーマンの基本運動指導と機能的な実践指導をする能力があり、コンディショニングとトレーニングのプログラムを作成できる人材を認定する資格です。

認定試験に合格してJHCA-FCを取得すると、JHCAが提携している日本国内の大手フィットネスクラブで仕事に就くことができ、就職先の店舗を紹介してもらえます。

受験資格
JHCA-FCの受験資格は、次のとおりです。
・JHCA会員になっている
・JHCAが主催する8日間で全4カリキュラムの「JHCAパーソナルトレーナー養成講習会」を受講修了している
※受講終了していれば実技試験内の「鍛錬度チェック」が免除になります。
・JHCA賛助会員「認定校」の体育大学また専門学校の在校生は、「鍛錬度チェック」で協会が設定する基準重量をクリアする

認定試験概要
認定試験は60分の筆記試験と実技試験がおこなわれます。それぞれの試験内容は、次のとおりです。
・筆記試験:レジスタンストレーニング、ストレッチ、バランスボールエクササイズに関する基礎理論、機能解剖学に基づくエクササイズの基礎理論、エクササイズプログラミング
・実技試験:基本的なレジスタンストレーニングでのトレーニングフォームチェック

・受験料:1万6,500円(税込み)

引用元
特定非営利活動法人日本ホリスティックコンディショニング協会:JHCA FC講習会の内容と説明

6. JSPO(日本スポーツ協会)|JSPO-AT

安全性と安心性を確保して、パフォーマンスの回復や向上をサポートできる人材を認定する資格です。

JSPO-ATは、以下4つに関する知識が必要です。
・スポーツをする際の外傷と障害の予防
・コンディショニングやリコンディショニング
・安全性と健康管理
・ケガをした人を医療資格者へ引き継ぐまでの救急対応

受講条件
JSPO-ATの受講条件は、次のとおりです。
・受講する年の4月1日現在で満20歳以上である
・JSPO、JSPO加盟団体、JSPOが認める国内統轄競技団体から推薦されていて、なおかつ受講者選考基準を満たしている
・受講有効期間内に講習の全日程に参加できる
・インターネットサービス「指導者マイページ」から申し込みができる

検定概要
共通科目と専門科目を受講し、自宅学習をおこないます。それぞれの詳細は、次のとおりです。

・共通科目
150時間(講習・自宅学習)
日本スポーツ協会公認スポーツ指導者に必要な人間力と医学および科学的知識、現場と環境に応じたコーチングの知識
・専門科目
600時間(講習会・自宅学習)

・受講料
共通科目:2万2,000円(税込み)、リファレンスブック代|電子版2,640円(税込み)/紙版3,300円(税込み)
専門科目:5万5,000円(税込み)、テキスト代|電子版8,910円(税込み)/ 紙版11,000円(税込み)

共通科目受講後に課題レポートを提出し、専門科目受講終了後に検定試験を受けます。

引用元
公益財団法人日本スポーツ協会:アスレティックトレーナー – スポーツ指導者

パーソナルトレーナーの年収はどれくらい?

パーソナルトレーナーは、働き方によって年収が異なります。

厚生労働省の職業情報提供サイトでは、「スポーツインストラクター」としてカテゴリされています。こちらで公開されている情報をもとに、パーソナルトレーナーの年収を見ていきましょう。

令和4年賃金構造基本統計調査の結果から、全国平均で383.8万円と発表されています。平均年収がもっとも高額になるのは50代前半で、449.17万円です。

スポーツインストラクターの年代別の平均年収は、以下のとおりです。

引用元
job tag(職業情報提供サイト:スポーツインストラクター – 職業詳細

パーソナルトレーナーはどんな場所で活躍できる?

パーソナルトレーナーは、実はさまざまな場所で活躍することができます。パーソナルトレーナーの就職先を、いくつか例をあげてご紹介します。

1.ジム・フィットネスクラブ

パーソナルトレーナーの就職先として代表的なものは、ジムやフィットネスクラブです。小規模なジムから、大規模な複合フィットネスジムまで、パーソナルトレーニングをおこなっている施設で求人が出ています。

筋力増強をうたうジムやダイエット効果をかかげるジムなど、施設によって特性が違うため、さまざまな資質が求められる反面、自分の得意分野と合った施設へ就職できれば、大きく活躍できることも。

大勢のお客様と接するよりも、一人ひとりのお客様と深く関わる仕事です。

2.スポーツチーム

実業団やプロスポーツチームなどに所属し、専属トレーナーとして活躍するパーソナルトレーナーもいます。

試合に向けてのトレーニングやコンディション調整はもちろん、ケガの予防や応急処置・食事指導・メンタルケアなど、選手が試合で最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートする仕事です。

パーソナルトレーナーやインストラクターの花形ともいえる華やかな仕事ですが、大規模な募集はなく、トレーナーとしての知識や実力、経験が求められるうえ、結果が出せなければ契約を打ち切られることもある、厳しい世界です。

3.トレーナー派遣会社

特定の施設などに所属せず、トレーナー派遣会社に就職する人もいます。トレーナー派遣会社は、登録されているトレーナーをさまざまな場所へ派遣する会社です。ジムのほか、学校の運動部やアマチュアスポーツチームなど、さまざまな場所へ派遣されます。

働く場所が固定されず、大勢の人と関わることができる仕事です。

4.病院

スポーツは、リハビリテーションの一環で入れられることもあり、ケガで現場から離れてしまった選手をスポーツに復帰させることに特化した病院もあります。こういった運動療法を取り入れている病院などの医療施設で、パーソナルトレーナーの求人をしていることも。

ただし、運動療法は医学的なアプローチも必要なため、理学療法士などの医療系国家資格を所持していることが条件となっている求人が多いです。

資格を取得してパーソナルトレーナーを目指そう

パーソナルトレーナーはひとりひとりの目的に合わせてトレーニングを提案したり、食事指導をしたりする、トレーニングのスペシャリストです。ジムやフィットネスクラブをはじめ、プロスポーツチームに所属したり、病院などで運動療法に携わったりと、活躍の場は広いです。

パーソナルトレーナーには必須の資格はありませんが、関連する資格がいくつかあります。資格を取得することによって、知識や技術を持っている証明となるため、就職に有利になる可能性も。また、資格によっては就職先を紹介してもらえるところもあるので、スポーツトレーナーを志すなら、いずれかの資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

引用元
NSCAジャパン:NSCA資格認定試験
NSCAジャパン:NSCA資格認定試験
NESTA JAPAN:PFT認定について
特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会:JATI-ATI(JATI認定トレーニング指導者資格)
特定非営利活動法人日本ホリスティックコンディショニング協会:JHCA FC講習会の内容と説明
公益財団法人日本スポーツ協会:アスレティックトレーナー – スポーツ指導者
job tag(職業情報提供サイト:スポーツインストラクター – 職業詳細

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