ナチュラルからロックテイストまで理想のヘアスタイルになれる美容室『hair Marmalade Skies』
書店や楽器店、ライブハウスなどが立ち並ぶ仙台のカルチャーストリート・サンモール一番町にある『hair Marmalade Skies(ヘアーマーマレードスカイ)』。店内は、小さなバーカウンターやアメリカンレトロな雑貨などがあり、コンパクトながらもワクワクする空間が広がります。今回は長年仙台で活躍されている『hair Marmalade Skies』のオーナー・吉本安宏さんに、美容師を志したきっかけや修業時代について伺いました。
子どものころから夢は“美容師”
—-どのようなことがきっかけで美容師を志したのでしょうか?
「家族や親戚に美容師がいたとかではないのですが、美容師をなろうと決めたのは小学校6年生と早かったです。その当時、近所に雰囲気のあるおしゃれな床屋ができたんです。そこで働いているスタッフがアフロヘアーにスリーピースのスーツを着て髪を切ってるんですよ。子どもながらに“かっこいい!”って感動して、母親に床屋になるって話したんです。そしたら、“今、東京では男性の美容師が流行っているのよ。美容院はカットもパーマもカラーもできて、収入が増えるからあんたは床屋じゃなくて美容師になりなさい”って言われて(笑)。それからずっと将来は美容師になると決めて、中学・高校と進みました」
—-高校卒業後は専門学校に進学したのですか?
「専門学校ではなく通信教育を選びました。本当はできるだけ早く美容師になりたくて、中学卒業後にサロンで働こうと思っていたのですが、親戚中から高校は卒業しなさいと言われて入学。その後、高校3年の10月に卒業見込みが出るとすぐに通信教育を始めました。そのころに学校経由で美容院の社長と会う機会があり12月からアルバイトをしないか?とスカウトされたので、通信教育を受けながら働きはじめました。卒業後はそのままそこに入社し、スクーリングをしながら資格を取得。その後、すぐに仙台の一番町にあるサロンに転職しました」
自ら動いて技術を磨きお客さまを増やす
—-アシスタントからスタイリストになるまでに苦労されたことはありますか?
「アシスタントは1年くらいで終わり、すぐにスタイリストになりました。なので、アシスタントというより、スタイリストになりたてのころにすごく苦労しましたね。美容師としての経験がとにかく浅かった。30年くらい前は、仙台でカットのパターンを教えてくれる場所というのがそんなに無くて…。同じサロンに勤めている先輩のカットを横目で見ながら、技を盗んでいました。いろいろなサロンに見学に行ったり、本を読んだり、講習会があったら必ず参加したりと、カットに関しては自分でがむしゃらに動いて、知識を増やしていきましたね」
—-その当時のお客さまのエピソードはありますか?
「23、4歳で当時勤めていたサロンの店長になりました。そのころちょうどクラブシーンが少しずつ盛り上がってきた時代で、ドレッドやスパイラルにしたい若者の予約が少しずつ入るようになったんです。ちゃんとしたやり方は分からなかったけれど、できないっていうのは悔しいので、いろいろ工夫しながらヘアスタイルを作っていきました。ハードドレッドのやり方なんかは、ジャマイカによく行っていた東京の洋服屋さんにヒントをもらったり(笑)。当初はそのようなヘアスタイルを施術してくれるサロンが仙台には少なかったから、“吉本さんならやってくれる!”っていう口コミがどんどん広まってたくさん予約が入るようになりました。自分のスキルアップはもちろん、お店としての強味にもなったので、お客さまに感謝しています」
幼少期に美容師に憧れ、その思いを貫いた吉本さん。苦労を重ねながらも、ひたすら努力し技術を磨いていきました。後編では、独立から現在のサロンを立ち上げるまでのエピソードや今後のビジョンについてなど語っていただきます。
Salon Data
Hair Marmalade Skies
住所:宮城県仙台市青葉区一番町2-7-3 ベアービル3F
TEL:022-268-0482