ジムインストラクターになるには? 目指す方法とおすすめ資格を紹介
スポーツクラブを中心に、エアロビクスやヨガなどのレッスンをおこなうジムインストラクター。生徒の健康や体型維持をいちトレーナーとして指導する立場は、多くのやりがいを感じられる職種です。
では、ジムインストラクターを目指すにはどのような方法があるのでしょうか。今回は未経験で働くことは可能なのかをはじめ、一般的な給料、履歴書や面接のポイントをまとめて紹介します。
ジムインストラクターになるには? 未経験でも働ける?
結論からお話しすると、ジムインストラクターは未経験でも働くことが可能です。未経験でインストラクターになったあとは、ジムで講習を受けたり資格の取得を目指したりしてキャリアアップを図ります。
ここではジムインストラクターになるための方法を紹介するので、目指す予定の人はそれぞれの方法を押さえておきましょう。
専門学校・大学で知識を身につける
まず一つめは、専門学校や大学で知識を身につける方法です。
体育系の専門学校や大学などで身体についての基礎知識に加え、以下の専門知識まで幅広い知識を習得することができます。
・生理学
・機能解剖学
・栄養学
・運動理論
またトレーニングのメニューに加えて指導方法や、コミュニケーション能力という重要な知識も得ることが可能です。
資格を取得してジムに就職・転職する
二つめは資格を取得してジムに就職・転職する方法です。
なお、ジムインストラクターには必須の資格はありませんが、取得すると役立つ資格はさまざまなものがあります。
資格はさまざまありますが、なかでも有名な資格を3つご紹介します。
日本スポーツ協会のスポーツ指導員
日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者には5つの種類があり、それぞれ役割が決められています。
・スポーツ指導者基礎資格
スポーツグループやサークルなどでスポーツ指導をおこなっている方におすすめの資格です。スポーツコーチングリーダーとスポーツリーダーの2つあり、取得後は、競技別指導者資格やフィットネス資格へステップアップすることもできます。
・競技別指導者資格
学校や商業スポーツ施設などで競技別の専門指導をおこなう方におすすめの資格です。スタートコーチ・1から4までのコーチ・教師・上級教師と、指導をする場所や競技のレベルによって7つから資格を選択できます。
・メディカル・コンディショニング資格
病院やクラブチームなどで健康管理や競技能力の向上のための指導をおこなっている方におすすめの資格です。受講の条件などに応じてスポーツドクター・アスレティックトレーナー・スポーツ栄養士・スポーツデンティストの4つから選択ができます。
・フィットネス資格
地域の公共施設や商業スポーツ施設などで体力づくりなどの指導をおこなう方におすすめの資格です。指導する対象によってジュニアスポーツ指導員・スポーツプログラマー・フィットネストレーナー、ジュニアまたはユース専門のスタートコーチの4つから資格を選択できます。
・マネジメント指導者資格
アシスタントマネジャーやクラブマネジャーとして、総合型地域スポーツクラブなどで、クラブマネジメントの諸活動をサポートする資格です。さらにスタッフがそれぞれの役割に専念できるよう、環境を整える業務もあります。
NSCA認定パーソナルトレーナー
2021年6月時点では、NSCAの資格認定者数は全世界で5万5,000人を超えていると言われています。以下の2つの認定資格は日本語での受験が可能になっています。
・CSCS
全米資格認定委員会(NCCA)の承認を受けている資格。スポーツパフォーマンス向上を目的としたアスリートやチーム向けの資格で「基礎科学」と「実践/応用」の両方に合格することで資格を取得できます。
・NSCA-CPT
国際的にもっとも信頼性の高いパーソナルトレーナーの認定資格で、NCCAの承認を受けています。健康と体力のあらゆるニーズに応えるパーソナルトレーナーの資格で、トレーニングの知識と技術に加えて運動生理学、医学の専門知識が必要になります。また、この資格取得はNSCAのジャパン会員であることが必須条件です。
引用元
特定非営利活動法人 NSCAジャパン|NSCA認定資格とは
健康運動指導士
健康運動指導士は、医学的基礎知識、運動生理学の基礎知識などをもって、効果的な運動の指導をおこなうための資格です。
健康運動指導士養成講習会を受講もしくは健康運動指導士養成校の養成講座を修了し、認定試験を受けて合格した上で、健康運動指導士台帳に登録されることで資格取得ができます。
少子高齢化社会の今では、介護の現場や医療のリハビリ、高齢者のスポーツジム利用などが見込まれるため、 資格を持っておくとよいでしょう。
引用元
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団|健康運動指導士とは
就職してから社内研修を受ける
アルバイトから社員へ昇進する方法もあります。ジムによっては、資格取得を目指す人へ研修のサポート制度を設けているので、サポートを利用して資格を取得することも出世の近道です。
例をあげると、入社後1カ月間の研修のなかで基礎知識を学び、現場に入りインストラクターのアシスタントをしながら実務経験を積む、などです。
働きながら研修を受けて知識やスキルを身に付けることができるほか、現場での立ち居振る舞いも経験できるのがメリットです。
ジムインストラクターの給料はどれくらい?
ここからはジムインストラクターの給料について解説します。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、ジムインストラクターを含む「個人教師」の給料は、規模が10人以上のスタジオで、ひと月25万8,200円。年間賞与が37万500円支給されることから、約340万円の年収であることがわかります。
引用元
厚生労働省:令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
ただし、先のデータはジムインストラクター以外のトレーナーの給与も含むので、ひとつの参考として判断してください。
リジョブで取り扱っている2024年1月現在のジムインストラクターの求人データを参照すると、給料は下表のようになります。
正社員 | 月給下限 | 月給下限 | 平均 |
スタッフ | 234,691円 | 528,560円 | 381,626円 |
店長(候補) | 254,971円 | 543,654円 | 399,313円 |
なおアルバイトスタッフだと平均時給は1,534円、アルバイトの店長候補では1,460円が平均であり、業務委託スタッフの場合は37万5,000円が平均です。厚労省で発表されている平均給料と比べると、取り扱い求人の平均給与が高い傾向にあるため、ぜひジムインストラクターを目指すときはリジョブの求人もチェックしてみてください。
未経験でも募集しているジムを探すには
ジムインストラクターになるには、まず求人を探すことが必要不可欠。ここからは、未経験でも可能な求人の探し方を紹介します。
「未経験でも可能なジムインストラクターの求人なんて見つけられない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
就職・転職エージェントを利用する
ジムインストラクターの求人は、就職・転職エージェントを使って探す方法があります。民間の人材会社が就職・転職活動をサポートしてくれるので、誰でも気軽に使用できるのが特長です。
雇用形態や給料、福利厚生などを事前にチェックできるものもあるので、就職後のミスマッチを予防できます。
ただし、就職・転職エージェントのなかには、新卒者限定など事前に利用者を絞っている場合もあるので、事前に確認すると安心です。
求人サイトで探す
ジムインストラクターを含む美容関係に特化した求人サイトの活用もおすすめです。ハローワークでは見つけられなかった求人も、求人サイト限定の求人として取り扱っている場合もあります。
求人サイトではスタジオの雰囲気を写真などから確認できるので、自分とスタジオ双方のマッチ度を事前に調べることも可能です。
リジョブはこちらの求人サイトにあたり、自分の好きなペースで求人を探したり、気になる求人に気軽に複数応募もできるため、ぜひ活用してみてください。
ジムインストラクターの履歴書で押さえておきたいポイントとは
自分にとって理想的な求人を見つけたら、次は履歴書で押さえておきたいポイントを紹介します。各項目を参考にしながら、記憶にも印象にも残る履歴書にまとめてください。
書く前に基本的な書き方をしっかりチェックしておこう
履歴書を書く前に、基本的な書き方について確認しましょう。履歴書は応募者そのものを表す大切な書類です。そのことから丁寧な字で書くことを意識すると、社会人としてのマナーがきちんとあることをきれいな仕上がりから判断できます。
もし誤字脱字に気付いたときは、再度新しい履歴書に書きなおしてください。修正ペンや二重線を引いての書き直しはNGとされているので、鉛筆で下書きをしてから清書することをおすすめします。
志望動機に書くべきこととは?
履歴書のなかでも大切な項目に志望動機がありますが、ここからはどのようなことを書くべきなのか4つの項目にわけて紹介します。
ジムインストラクターを目指した理由
まず、ジムインストラクターを目指した理由です。なぜなりたいと思ったのか、その理由を具体的に書きましょう。この部分がぼんやりしていると、説得力が弱まってしまいます。
スポーツが好きだから、または人になにかを教えるのが得意だからといった理由ではなく、入社後の働き方や目的を盛り込みましょう。
そのジムを選んだ理由
次に、なぜそのジムを選んだのか、具体的な理由を伝える内容にまとめましょう。たくさんのジムがあるなかでそのジムを選んだとっておきの理由があるはずです。この理由を明確にし、具体的に書くことで、入社への強い意欲が伝わります。
求人を出すスタジオが求めているのは、経営方針や理念を理解し、共感してくれる人材です。志望動機では、スタジオと自分双方のマッチ度が高い部分もアピールするよう心がけましょう。
ジムインストラクターの仕事に対する熱意
さらに、スタジオ側は、応募者の仕事に対する熱意も知りたいと考えています。そのことから、自分のなかにある熱意をきちんと伝わる内容にまとめることも大切です。未経験で応募する場合は、これまで強い熱意を持って取り組んだことを具体的なエピソードにまとめ、志望動機に絡めましょう。
とくにジムインストラクターの場合、根気強く生徒に向き合い指導していくのが主な仕事です。どのようなことに熱心になれるのか、あなたの人となりも伝わるような内容にまとめましょう。
ジムに対してどんな貢献ができるか
最後に、ジムに入社したあと、どのような貢献ができるのかも伝えましょう。ここでスタジオ側が見ているのは、応募者が入社したことでスタジオにどのようなメリットがあるのかです。
過去にジムインストラクターとして働いていた人が転職する場合は、即戦力として活躍できることなどを絡めると良いでしょう。未経験の人であれば、保有する資格や仕事内容の理解度などです。
とくに記載できる資格がまだない場合は、コミュニケーション能力の高さや指導力、傾聴力など、ジムインストラクターとしての特徴があることをアピールしましょう。
ジムインストラクターの面接で好印象を与えるには?
履歴書の書き方のポイントだけを押さえても、その先の面接が失敗に終わってしまえば悲しいですよね。そこでこの章では、ジムインストラクターの面接で押さえておきたいポイントを紹介します。
身だしなみ・マナーも重要
どの職種の面接であっても、第一印象には気を配りましょう。ジムインストラクターの面接であれば、応募したスタジオの雰囲気をリサーチし、適した服装を選ぶことをおすすめします。
もし服装に指定がないのであれば、ビジネスシーンであることを踏まえ、ビジネスカジュアルな服装を選びましょう。
スタジオに到着したあとや面接中は明るい表情と元気な声で挨拶を心がけるのもポイントです。
自己PRをしよう
履歴書にも書きますが、面接のときでも自己PRは欠かさずおこないましょう。未経験の人であれば、仕事に対する考え方や熱意のほか、コミュニケーション力の高さなど自分の長所が良いでしょう。転職する人であれば、応募したジムに貢献できることがおすすめです。
ただし、採用されたいがために、できないことをできると言うのはNG。できないことはできないと素直に答えることも意識しましょう。
自分に合った方法でジムインストラクターを目指そう!
未経験からでもインストラクターになることは可能です。とくにジムインストラクターに求められる「スポーツや身体の専門知識」「コミュニケーション能力」「体力や肉体の管理」をしっかりと磨き、必要な資格を取得するとより有利に働けます。
また、資格を多く持っておくと選択肢も増え、さまざまな施設で活躍ができるでしょう。
利用者は体力維持のため・ダイエット・ストレス解消・アンチエイジングなど、さまざまな目的で訪れます。顧客を明るく健康的にするお手伝いができる、インストラクターという仕事はとてもやりがいのある仕事ではないでしょうか。
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