美容師を辞めてよかった? 美容師の離職率と辞めた理由|円満に辞める3つのポイントとは?

美容師として働いている方の中には、待遇や人間関係、将来性といった面で不安を抱え、「美容師を辞めて他の仕事をやりたい」と考えている方も少なくないでしょう。

本記事では、美容師の退職率や実際に辞めた理由、おすすめの転職先を紹介。加えて、円満に退職するための3つのポイントについても解説します。

美容師を辞めることを検討していて、他の美容師が辞める理由や退職率を知った上で、円満に退職する方法を知りたいという方は、参考にしてみてください。

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美容師を辞めてよかった? 美容師の離職率とは

美容師を辞めるべきか判断する際に役立つのが、美容師の就業者数や美容室の開業数を把握し、近年の傾向をすることです。令和3年度時点のデータは以下のとおりです。

・従業美容師数:561,475人
・美容所:264,223軒

引用元:
厚生労働省:生活衛生関係施設(者)数, 都道府県-指定都市-中核市(再掲)別
厚生労働省:生活衛生関係施設数の年次推移

厚生労働省が出している『生活衛生関係施設(者)数, 都道府県-指定都市-中核市別』によれば、従業美容師数は561,475人でした。

また、『生活衛生関係施設数の年次推移』という統計によれば、美容所の数は264,223軒でした。平成30年には251,140軒、令和1年に254,422軒、令和2年に257,890軒と増加傾向にあり、コロナ禍の終了と共に、美容所・従業員数はまた伸びていくと予測されます。

美容師の離職率は高い?

美容師も含まれる「生活関連サービス業、観光業」学歴別の3年以内の離職率は、以下のように推移しています。

引用元:新規高卒就職者の産業分類別、就職後3年以内の離職率の推移

引用元:新規短大等卒就職者の産業分類別、就職後3年以内の離職率の推移

引用元:新規大卒就職者の産業分類別、就職後3年以内の離職率の推移

令和2年のデータは就職後2年以内、令和3年のデータは就職後1年以内を対象としているので、それ以前の年度との単純比較はできません。

全体の傾向として、高卒・短大卒の新卒者よりも、大卒の新卒者の方が就職後3年以内の離職率は低く、例年の離職率は横ばいです。

結婚・出産で仕方なく離れる人も…

女性の場合、結婚して主婦になる人や妊娠して仕事の継続が困難になる人が多いです。

こういった理由で辞めてしまった人は、生活において時間的に余裕が出てきたり、子育てが落ち着いたりすれば、美容師として復帰する人もいるといえます。

ただし、勤務条件がうまく合えばいいですが、なかなか希望どおりにシフトが組める可能性も高くはないので、再開する前にはじゅうぶん考えておかなければならないでしょう。

美容師を辞めた5つの理由

学歴ごとに離職率には隔たりがあるものの、美容師を辞める人も少なくありません。美容師を辞めた人たちが辞職を決めた理由について確認してみましょう。

1. 拘束時間が長かった|体力的なつらさ

拘束時間が長い点が美容師を辞める大きな理由の一つとして挙げられます。美容師は、営業時間内の拘束時間が長く、長い時間立っている必要があります。

また、土日で休みをとることが難しかったり、休日も勉強会に参加するなど下積み期間には営業時間外の練習を繰り返さないといけないケースもあったりと、プライベートな時間の確保が難しいことも。

仕事に長時間拘束され、体力的にきついことが辞める理由になっているようです。

2. 給料が安かった|ボーナスも低め

美容師を辞める理由として、給料が低いことが挙げられます。従業員数別の平均給与は、以下のとおりです。

引用元:厚生労働省:令和4年度 賃金構造基本統計調査

従業員数が多い企業で勤務している美容師の方が、給与が高いことがわかります。

美容師の詳しい給与水準に関しては、下記の記事も参考にしてみてください。

3. 人間関係がつらかった

お客様との接客や職場の人間関係に疲れてしまい、辞める美容師の方もいます。とくに慣れていない新人の頃にお客様からクレームばかり受けて、精神的に参ってしまい、美容師を辞めてしまうケースも少なくありません。

また、同僚や先輩美容師との関係性が悪化し、職場にいづらくなってしまった結果、美容師として働きたいという意欲がなくなってしまうこともあるようです。

4. 将来に不安があった

心身に重くストレスや疲労感がのしかかり、給与水準もそこまで高くない状況に置かれ、将来を心配して美容師を辞める方もいます。

将来的に独立開業するといった明確な目標があるなら美容師としてのキャリアを描けますが、そうではない人は辞めてしまう方もいるでしょう。

5. アシスタント|下積み期間が長過ぎた

美容師のアシスタントとしての下積み期間が数年間続き、本当に自分は美容師に向いているのか、本当に美容師として働いていいのかと疑心暗鬼になってしまうことも。

アシスタントとして長い期間にわたって下積みしている美容師は、自分の実力や将来について不安になってしまい、辞めてしまうケースも少なくないのです。

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美容師から転職するならどんな仕事がおすすめ?

美容師から別の職種に転職を考えているなら、美容・メイク関連の仕事に転職するケースが多いです。具体的にどのような職種に転職するのがおすすめなのか見ていきましょう。

1. ヘアメイク・メイクアップアーティスト

美容師と似通っている仕事に、ヘアメイク・メイクアップアーティストがあります。テレビ番組やCM、雑誌で活躍するタレントや俳優のメイクを担当する仕事です。メイクの対象となる人物が、より魅力的に映えるようにメイクをしていきます。

ヘアメイク・メイクアップアーティストの具体的な仕事内容については、下記の記事も参考にしてみてください。

へアメイクアーティストになるにはどうすればいいの?|仕事内容や適性・お給料を解説!

2. ネイリスト・アイリスト

同じ美容系の仕事としては、ネイリスト・アイリストもおすすめの職業です。ネイリストは、ネイルサロンや美容室のネイルサロンスペースで、お客様が希望するネイルを施します。ジェルネイルや3Dネイルなど、最新のトレンドを取り入れながらネイルを施します。

アイリストは、まつ毛エクステンションやまつ毛パーマなどを行う仕事です。その他にはまつ毛に関するお客様のカウンセリングや店舗業務にも携わります。

ネイリスト・アイリストの仕事内容については、下記の記事も参考にしてみてください。

ネイリストの仕事内容って?|1日の流れ・やりがい・就職先について詳しく解説!

アイリストとは?どんな資格が必要なの?|やりがいや向いている人などを徹底解説!

3. 美容部員(ビューティーアドバイザー)

美容部員(ビューティーアドバイザー)は、お客様のメイクの悩みを聞いて、最適なアドバイスやメイク方法、化粧品を提示する仕事です。

デパートや化粧品メーカーの専門店などでお客様の意見をヒアリングして、お肌の状態を確認した上で、お客様の状態に合わせて化粧品などを販売します。

美容部員の詳しい仕事内容に関しては、下記の記事も参考にしてみてください。

【美容部員の仕事と給料】美容部員の給料や仕事内容は?|資格はいる?

4. ブライダル業界|ブライダルヘアメイクアーティスト

美容師の知識や経験は、花嫁にメイクを施すブライダルメイクの仕事にも活かせます。

ブライダルヘアメイクアーティストは新郎新婦の意見を取り入れつつ、ドレスやヘアスタイル、そして会場の雰囲気にマッチしたヘアメイクをする職業です。

美容師としての知識や経験があれば、ブライダルメイクにマッチしたメイクを施せるようになるのに適応するのも早いでしょう。

ブライダルヘアメイクアーティストの詳しい仕事内容に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。

ブライダルヘアメイクアーティストとは?必要な資格や就職先についても解説

5. 美容業界以外の仕事|事務職・営業職など

美容業界以外でも活躍できる職業はあります。人とのコミュニケーションが苦手で美容師を辞めた方は、一般企業の事務職に転職すれば、人と関わる機会をぐっとへらせます。

また、社会人としてのマナーがあり、お客様を意識した接客ができる美容師は、他の企業の人と円滑なコミュニケーションをとる必要がある営業職に向いています。

気持ちよく退職するためには必要! 円満に辞める3つのポイント

美容師を辞める際には、職場の同僚とは円満に別れたいところです。いくつかのポイントをおさえて、気持ちよく退職できるようにしておきましょう。

1. 早めに伝える

美容師を辞めることを決心したら、なるべく早めに伝えましょう。法律上は2週間前に言えば退職できますが、自分が辞めた場合の人員補充や準備をしなくてはいけないので、辞めるまでの期間は、3カ月から半年ほどを見た方が円満に辞められるでしょう。

2. ポジティブな理由を伝える

辞める際には、自分の目標やキャリアプランを理由として告げ、前向きな退職であることを伝えましょう。そうすれば、同僚や上司も新しい門出を応援してくれるでしょう。

3. 繁忙期の退職は避ける

美容師を辞めるなら、お盆の時期(8月)や年末の時期(12月)など、お店の繁忙期は避けましょう。美容室が忙しい時期に退職すると、お店に迷惑をかけてしまいます。また、その他にもお店が忙しい時期があるなら、その時期以外に退職の意思を告げましょう。

美容師を辞めた後も経験を活かせる職場を探そう

この記事では、美容師の離職率や辞めることを決心した理由、美容師を辞めた後におすすめの転職先、円満に退職するための3つのポイントを紹介しました。

美容師を辞める方は、職場における心身の負担や給与水準の低さ、人間関係の問題、将来への不安を理由に離職することが多いようです。

しかし、美容師としての就業経験は、美容業界にとどまらず、一般企業の営業職や事務職などにも広く活かせることも多いです。

美容師を円満に辞めるためには、勤務しているお店に辞意を事前に伝えて、繁忙期以外に辞めるようにしましょう。また、前向きな退職理由を告げれば、同僚から応援してもらえる可能性も高まるはずです。

美容師としての経験やスキルを活かせる職場や自分に向いている職場に転職しましょう。

引用元:
厚生労働省:生活衛生関係施設(者)数, 都道府県-指定都市-中核市(再掲)別
厚生労働省:生活衛生関係施設数の年次推移
厚生労働省:新規高卒就職者の産業分類別、就職後3年以内の離職率の推移
厚生労働省:新規短大等卒就職者の産業分類別、就職後3年以内の離職率の推移
厚生労働省:新規大卒就職者の産業分類別、就職後3年以内の離職率の推移
厚生労働省:令和4年度 賃金構造基本統計調査

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